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ThingWorx Flow 8.4.x のインストール
ThingWorx Flow は ThingWorx 8.4.1 とともにリリースされます。
ThingWorx Flow を ThingWorx の既存のインスタンスにインストールするか、単一のインストーラを使用して ThingWorx および ThingWorx Flow のエンドツーエンドのインストールを実行することができます。
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ThingWorx Flow を既存の ThingWorx インストール上にインストールする場合は、その ThingWorx インスタンスを手動でバージョン 8.4.1 にアップグレードする必要があります。ThingWorx 8.4.0 上の ThingWorx Flow 8.4.1 の自動インストールはサポートされていません。
データベースの組み合わせが異なる以下のオペレーティングシステムに ThingWorx Flow をインストールできます。
Windows Server 16 と PostgreSQL 9.6
Windows Server 16 と Microsoft SQL Server 2016
Red Hat Enterprise Linux 7.5 と PostgreSQL 9.6
Red Hat Enterprise Linux 7.5 と Microsoft SQL Server 2016
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次の点に注意してください。
以前のインストールからすべての成果物が除去されていないかぎり、ThingWorx Flow インストーラを何度も繰り返して実行することはできません。インストール前の状態にロールバック可能な仮想マシンスナップショットに対して ThingWorx Flow のインストールを実行します。
ThingWorx Flow インストーラはアンインストールをサポートしていません。
サーバーの要件
次の表では、ThingWorx および ThingWorx Flow の展開に必要な最小システム要件に関する情報を示しています。ただし、実際のサイズはアプリケーションや使用状況のシナリオによって異なります。
ハードウェアのサイズ
アスペクト
注記
メモリ
16 GB RAM (最小)
Java VM に専用メモリを割り当てる必要があります。
CPU
4
仮想化された環境では、独自の用語を使用して、提供される CPU およびコアの数を指定している場合があります。その環境が最小限の要件を満たしているかどうかを判断する際には、このことを考慮する必要があります。
ディスク領域
100 GB の空きディスク領域
これはデフォルトの ThingWorx Flow Web アプリケーションと一部の初期設定データを格納するために必要なサイズです。
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これには OS やその他の必須のソフトウェアに必要な領域は含まれていません。
特定のアプリケーションに必要なディスク領域の合計は、管理される設定とランタイムデータの量によって異なります。顧客はセールス/フィールドイネーブルメントに基づいて、各自のアプリケーションの要件に従って必要な領域を見積もる必要があります。
ディスク速度
10K RPM 以上
ThingWorx Platform にデータを保存する場合、速度が重要です。ThingWorx Flow には用意できる範囲で最も高速のディスクが推奨されますが、10000 RPM より遅いディスクを使用してはなりません。
オペレーティングシステム
サポートされているオペレーティングシステム (64 ビットのみ)
生産用
Windows Server 2016 以降のバージョン (管理者アクセス)
はい
Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 7.5
はい
データベースのオプション
データベース
サポートされているバージョン
PostgreSQL
9.6 以上
Microsoft SQL Server
2016
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ThingWorx Flow ではリモートデータベースがサポートされています
本番環境で ThingWorx を実行するためのサーバーハードウェアの要件の詳細については、PTC 参照ドキュメントサポートサイトの ThingWorx システムの要件ガイドを参照してください。
インストールの必要条件
ThingWorx Flow をインストールする前に、以下のタスクを実行します。
1. 物理サーバー、仮想サーバー環境、パブリッククラウドまたはプライベートクラウドなど、コンポーネントを展開する環境を特定します。
2. 展開環境を決定した後、ThingWorx Platform と ThingWorx Flow の必要条件が満たされていることを確認します。
ThingWorx インストールの前提条件については、 ThingWorx インストーラのトピックの「前提条件」を参照してください。
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ThingWorx をインストールするための前提条件は、thingworx.war ファイルを使用する場合とインストーラを使用する場合で異なります。ThingWorx Flow をインストールする前に、ThingWorx インストーラの前提条件が完了していることを確認してください。
3. お使いのオペレーティングシステムとデータベースの組み合わせに応じて、 PTC サポートサイトから適切なソフトウェアパッケージをダウンロードします。
以下のインストーラは、「ソフトウェアのダウンロード」 > 「ソフトウェアアップデートのご注文またはダウンロード」 > 「ThingWorx Platform」 > 「Release 8.4」から入手できます。
Windows Server 2016 と PostgreSQL 上の ThingWorx Flow
Windows Server 2016 と Microsoft SQL Server 2016 上の ThingWorx Flow
Red Hat Enterprise Linux 7.5 と PostgreSQL 上の ThingWorx Flow
Red Hat Enterprise Linux 7.5 と Microsoft SQL Server 2016 上の ThingWorx Flow
Windows Server 2016 と PostgreSQL 上の ThingWorx および ThingWorx Flow
Windows Server 2016 と Microsoft SQL Server 2016 上の ThingWorx および ThingWorx Flow
Red Hat Enterprise Linux 7.5 と PostgreSQL 上の ThingWorx および ThingWorx Flow
Red Hat Enterprise Linux 7.5 と Microsoft SQL Server 2016 上の ThingWorx および ThingWorx Flow
4. ThingWorx Flow を ThingWorx の既存のインスタンス上にインストールする場合は、ThingWorx Platform をインストールして設定してください。
ThingWorx のインストールと設定の詳細については、 ThingWorx のインストールおよびアップグレードを参照してください。
5. インストールしたデータベースに応じて、次の値があることを確認します。
データベース
パラメータ
PostgreSQL
PostgreSQL IP アドレスまたはホスト名
PostgreSQL ポート
PostgreSQL 管理者ユーザー名
PostgreSQL 管理者パスワード
ThingWorx データベースログインユーザー名
ThingWorx ログインパスワード
ThingWorx データベース名
Microsoft SQL Server
SQL Server IP アドレスまたはホスト名
SQL Server ポート
SQL Server データベースインスタンス
SQL Server 管理者ユーザー名
SQL Server 管理者パスワード
ThingWorx データベースログインユーザー名
ThingWorx ログインパスワード
ThingWorx データベース名
6. (Linux のみ) 次の前提条件を設定していることを確認してください。
Red Hat 7.5 に管理者権限がある
次のコマンドを実行して、Software Collections を有効にしている
yum-config-manager --enable 'Red Hat Enterprise Linux Server 7 RHSCL (RPMs)'
yum-config-manager --enable 'Red Hat Enterprise Linux Server 7 Extra(RPMs)'
yum-config-manager --enable 'Red Hat Enterprise Linux Server 7 Optional (RPMs)'
yum-config-manager --enable 'Red Hat Enterprise Linux Server 7 RH Common (RPMs)'
yum-config-manager --enable 'Red Hat Enterprise Linux Server 7 Supplementary (RPMs)'
次のコマンドを実行して、EPEL リポジトリを有効にしている
wget https://dl.fedoraproject.org/pub/epel/epel-release-latest-7.noarch.rpm
yum localinstall epel-release-latest-7.noarch.rpm
ThingWorx Flow のインストール
ThingWorx Flow をインストールするには、以下の手順を実行します。
1. 管理者としてログインします。
2. 適切なインストーラを起動します。
3. インストーラ画面上の手順に従います。
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ThingWorx Flow ウィンドウのプロパティで、「Hostname for ThingWorx Flow」フィールドに次のいずれかの値を入力します。
ThingWorx Flow をインストールするマシンのホスト名
ThingWorx がすでに展開されている場合、ThingWorx インスタンスで使用されているホスト名を再利用することをお勧めします。
このように設定することで、ユーザーによるブックマークの変更や新しい URL の把握が不要になります。ただし、Tomcat インストールの server.xml 内で、Host タグの name 属性の値を修正する必要があります。
ホストのハードウェア構成に応じて、セットアップ全体で 45 から 60 分かかります。インストールの最終段階で、コンソールウィンドウが開きます。コンソールウィンドウを閉じたり右クリックしたりしないでください。インストールが完了した後、このウィンドウは自動的に閉じます。
ThingWorx とは異なるマシンに ThingWorx Flow をインストールする場合、以下のタスクを完了します。
1. ThingWorx Flow をインストールするホストに ThingWorx の platform_settings.json ファイルをコピーします。
2. ThingWorx Flow をインストールします。
3. ThingWorx Flow がインストールされた後、更新された platform_settings.json ファイルを ThingWorx ホストにコピーします。
4. ThingWorx を再起動します。
5. 以下のコマンドを実行して、ThingWorx ホスト上で PORT を有効にします。
firewall-cmd --zone=public --add-port=8080/tcp --permanent && firewall-cmd --reload
ThingWorx Flow のインストール後の手順
ThingWorx Flow の使用を開始する前に、以下に示すインストール後の手順を実行します。
RHEL に ThingWorx Flow をインストールした場合、pm2 を実行する twxflow グループに自分の <user> を追加します。
カスタムコネクタを実装するには、Flow SDK を使用します。詳細については、 コネクタの展開を参照してください。
サードパーティ SSL 証明書を生成します。
デフォルトでは、インストーラによって署名なし SSL 証明書がホストに生成されます。インストール後に証明書を変更するには、以下の手順を実行します。
1. 以下のパスに移動します。
<ThingWorx Flow インストールディレクトリ>\SSL
2. orchestration.csr 証明書リクエストファイルを使用して、証明機関から証明書を取得します。
3. 証明機関の指示に従います。
4. 既存の orchestration.crt を、証明機関から発行された証明書に置き換えます。
検証
ThingWorx Flow が正しくインストールされていることを確認するには、管理者としてコマンドプロンプトを起動し、次のコマンドを実行します。
pm2 ls
以下の ThingWorx Flow コンポーネントのステータスが 'online' でなければなりません。
flow-api
flow-engine
flow-exchange
flow-lookup
flow-oauth-server
flow-trigger
簡単なテストフローを実行するには、 フロー実行のテストを参照してください。
ThingWorx Flow へのアクセス
ThingWorx Flow にアクセスするには、以下の手順を実行します。
1. Google Chrome で以下の URL を入力して ThingWorx Flow にアクセスします。
https://<ホスト名>/Thingworx/Composer/apps/flow/、ここで <ホスト名>ThingWorx Flow のインストール中に「Hostname for ThingWorx Flow」フィールドに入力したホスト名です。デフォルトでは、これは ThingWorx Flow をインストールしたマシンのホスト名です。
2. ThingWorx Platform ユーザー資格証明を入力してログインします。
ThingWorx のアクセス
ThingWorx Composer にアクセスするには、次の URL を使用します。
https://<ホスト名>/Thingworx/Composer/index.html
「ThingWorx Flow のホスト名」フィールドに入力した値に応じて、<ホスト名> は次のいずれかになります。
ThingWorx Flow をインストールするマシンのホスト名
既存の ThingWorx インストールのホスト名
トラブルシューティング
シナリオ
解決方法
ThingWorx Flow サーバー URL にアクセスできない場合、またはエラーコード 500 が返される場合
1. orchestration-installer フォルダで見つかった settings.json ファイルを開きます。
2. orchestration セクションで、protocolhost、または port パラメータの値を確認します。
"orchestration": {
"url": "ホスト名",
"services": {
"thingworx": {
"protocol": "https",
"host": "localhost",
"port": "8443",
"platform_settings": "C:\\Program Files (x86)\\ThingWorxPostgres-8.4.1-SNAPSHOT\\ThingworxPlatform\\platform-settings.json"
}
}
},
3. いずれかの値が正しくない場合は、値を更新してファイルを保存します。
4. orchestration-installer\bin フォルダに移動し、オペレーティングシステムに応じて次のいずれかを実行します。
install.bat
install.sh
5. ThingWorx-Flow サービスを再起動します。
6. ThingWorx Flow サーバーの URL にアクセスします。
ThingWorx Flow 仮想マシンから ThingWorx ホストにアクセスできない場合
1. ThingWorxOrchestration\modules\RabbitMQ\log フォルダの下にある RabbitMQ ログファイルに移動します。
2. ログファイルを開き、次の行がログファイルで使用可能かどうかを確認します。
user 'flowuser' authenticated and granted access to vhost 'orchestration'
3. 行が使用可能でない場合は、次の操作を行います。
ThingWorx 仮想マシン上のファイアウォール接続を確認します。
RabbitMQ ポートが両方のホストでアクセス可能であることを確認します。
ThingWorx と ThingWorx Flow ホストが DNS 名またはホスト名を使用して相互にアクセスできるかどうかを確認します。
ログファイルを使用して、インストールのトラブルシューティングを実行できます。ログファイルは以下の場所に保存されます。
Windows
インストールのログ: C:\orchestration-installer\logs\install.log
ThingWorx Flow のログ: C:\ThingWorxOrchestration\.pm2\logs\
Linux
インストールのログ: /opt/orchestration-installer/logs/install.log
ThingWorx Flow のログ: /opt/ThingWorxOrchestration/.pm2/logs/