再使用可能なコンポーネントの使用
概要
このトピックでは、ThingWorx Navigate ベータの再使用可能なコンポーネントの概要について簡単に説明します。これらコンポーネントは、コンポーネント構築に関する ThingWorx のガイドラインと最良事例に基づいています。
アプリケーションを構築する際には、アプリケーション全体で標準コンポーネントを再使用するのが効率的です。これらの再使用可能なコンポーネントはアプリケーションの構成要素となり、ビジネスケースに合わせてこれらのコンポーネントを設定およびカスタマイズできます。
再使用可能なコンポーネントの一般的な情報については、
ThingWorx ヘルプセンターで
再使用可能なコンポーネントを使用した ThingWorx アプリケーションの構築 のセクションを参照してください。
このトピックでは、次の情報を提供します。
ThingWorx Navigate の再使用可能なコンポーネント
ThingWorx Navigate 8.5 では、ベータ版の再使用可能なコンポーネントが導入されています。再使用可能なコンポーネントは、カスタムタスクにアセンブリできる状態の既成のコンポーネントを提供することにより、タスク開発を改善および簡略化します。
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これらのコンポーネントはベータ版としてリリースされています。説明文書は限られていますが、テストや評価に利用できます。これらを本番環境で使用することはお勧めしません。
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「My タスク」タスクの開発用に、再使用可能なコンポーネントの最初の組み合わせが作成されました。このタスクは、ThingWorx Navigate Contribute シリーズの最初のタスクです。
再使用可能なコンポーネントをマッシュアップに挿入すると、デフォルトコンフィギュレーションが使用されます。一般に、デフォルトコンフィギュレーションに元からある機能はなく、再使用可能なコンポーネントを機能させるには追加のコンフィギュレーションが必要です。一部の再使用可能なコンポーネントには、1 つまたは複数の定義済みコンフィギュレーションもあるため、これらコンポーネントは最小限の追加のコンフィギュレーションで特別に作成したアプリケーションで使用できます。たとえば、アイテムリストコンポーネントには、タスクリスト、添付資料リスト、変更適用アイテムリスト、アクティビティリストの 4 つの定義済みのコンフィギュレーションがあります。これらはそれぞれ、アイテムリストコンポーネントの特別なコンフィギュレーションです。
定義済みコンフィギュレーションは、バックエンドシステムとして Windchill に接続されます。Windchill で設定されているすべてのアクセス制御の設定、属性表示コンフィギュレーション、およびセキュリティラベルは、ThingWorx Navigate で受け入れられます。結果として、ユーザーは、Windchill の規則で表示が許可されているものしか見ることはできません。
再使用可能なコンポーネントの設定および定義済みのコンフィギュレーションの選択の詳細については、以下の
再使用可能なコンポーネントの設定セクションを参照してください。
次の図とテーブルに、既存の再使用可能なコンポーネントとそれぞれの定義済みのコンフィギュレーションのサマリーを示します。再使用可能なコンポーネントは、一貫性を維持するために、PTC 設計システムに基づいています。再使用可能なコンポーネントの一部には、ほかの再使用可能な埋め込みコンポーネントが含まれています。たとえば、アイテムリストコンポーネントには、操作バーコンポーネントが含まれています。
コンポーネント | 説明 | タイプ | 定義済みコンフィギュレーション |
アイテムリスト | データセットがリストとしてグリッドフォーマットで表示されます。並べ替え、フィルタ、サーチのほか、その他のアドバンス機能が含まれています。 | 組み込みマッシュアップ | タスクリスト、添付資料リスト、変更適用アイテムリスト、アクティビティリスト |
属性 | データは名前と値のペアの形式で表示されます。アイテム ID パネルに埋め込むことができます。 | ウィジェット | なし |
タイル | タイルのセットが表示され、各タイルのセットには名前と値のペアの形式でデータが含まれています。 | ウィジェット | なし |
操作バー | 使用可能な操作を表示します。アイテムリストまたはアイテム ID パネルに埋め込むことで、これらのコンポーネント内での操作を有効にできます。 | ウィジェット | なし |
アイテム ID | タイトルや ID 属性など、特定のアイテムに関する基本的な ID 情報を表示します。 | ウィジェット | タスク ID |
タスク進行状況 | メンバーの投票や、すでに処理したメンバーの数など、タスクの進行状況のサマリーが表示されます。 | ウィジェット | なし |
マッシュアップへの再使用可能なコンポーネントの組み込み
1. Mashup Builder で、目的のコンポーネントを検索します。
a. ウィジェットの再使用可能なコンポーネントの場合は、「ウィジェット」パネルに移動して、「カテゴリ」ドロップダウンメニューの「ベータ」を選択します。
b. アイテムリストの再使用可能なコンポーネントの場合は、「マッシュアップ」パネルに移動して PTC.ItemListMashup をサーチします。
2. コンポーネントをマッシュアップにドラッグします。
3. コンポーネントを設定します。詳細については、次のセクション参照してください。
再使用可能なコンポーネントの設定
再使用可能なコンポーネントは、ThingWorx Navigate 8.5 の段階でベータモードになっています。そのため、コンポーネントを設定するには、その JSON コンフィギュレーションを編集する必要があります。現時点でこれらのトピックは、再使用可能なコンポーネントの設定で利用できる最大限のサポート情報です。
再使用可能なコンポーネントを設定するには、次の手順に従います。
1. 既存の再使用可能なコンポーネントをマッシュアップから選択します。
2. 「ウィジェットプロパティ」パネルの右上にある
をクリックします。
「マッシュアップのパラメータを設定します」ウィンドウが表示されます。
3. 選択した再使用可能なコンポーネントに定義済みのコンフィギュレーションがある場合、「コンフィギュレーションタイプ」ドロップダウンメニューが表示されます。事前に設定されているコンフィギュレーションをメニューから選択できます。
4. 「コンフィギュレーション」ボックスで JSON ファイルを編集することによって、再使用可能なコンポーネントを設定できます。
| 「デフォルトに戻す」ボタンを使用して、既成のコンフィギュレーションを復元できます。このボタンをクリックしても、最後に保存したコンフィギュレーションは復元されません。 |
5. 「完了」をクリックして、作業を保存します。Mashup Builder での作業が完了した後、ページの最上部にある「保存」をクリックしてください。
再使用可能なコンポーネントのカスタマイズ
ThingWorx Navigate 8.5 コンポーネントは、ユーザーインタフェースレイヤーとビジネスロジックレイヤーで構成されます。コンポーネントのビジネスロジックレイヤーをカスタマイズできます。コンポーネントのカスタマイズ可能な部分は、コンポーネントモデルと呼ばれます。コンポーネントモデルをカスタマイズするには、次の手順に従います。
1. コンポーネントモデル Thing Template を継承します。
2. 必要なサービスをオーバーライドします。
3. Thing Template から新規 Thing を作成します。
4. コンポーネントの modelThingName コンフィギュレーションプロパティ値に Thing を追加します。
これらの手順が完了すると、コンポーネントは既成のモデルコードではなく、モデルのカスタムコードを使用します。