熱伝達率メジャー
熱伝達率メジャーとは何でしょうか ?
熱伝達率メジャーは、ボリューム領域のサーフェスや、構成部品間の結合インタフェースなど、モデルの仮想的なカットを通して伝達される総熱伝達率を計算するときに使用します。
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注記 仮想的なカットは、熱が伝達されるときに通るモデルのサーフェス、カーブ、またはエッジです。
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たとえば、次のモデルについて考えます。
熱伝達率メジャーを使用して、モデルの片側に作用し、モデルのもう一方の側に伝達される熱荷重を計算します。つまり、熱転送率メジャーでは、次の図に示すように、モデルの仮想的なカットを通して作用する総熱量を計算できます。
熱伝達率メジャーを定義するには、熱荷重が作用するサーフェス、サーフェス領域、ボリューム領域のサーフェス、エッジ、またはアセンブリ構成部品を選択します。
選択するジオメトリエンティティによって、モデルを貫通する、熱伝達率を計算する仮想的なカットが定義されなければなりません。サーフェスを使用して、ボリュームを貫通する仮想的なカットを定義し、エッジやカーブを使用して、シェルを貫通するカットを定義します。
外向き法線ベクトル
サーフェス、カーブ、またはエッジを選択した場合、仮想的なカットの法線方向を示す紫色の矢印がモデルに表示されます。ジオメトリエンティティを再度選択すると、矢印の向きと仮想的なカットの法線方向が反転します。
上記の例では、仮想的なカットの右側にあるモデルの断面における熱伝達率を計算するには、下図のように左側を指すように紫色の矢印を反転します。
反対に、仮想的なカットの左側にあるモデルの断面における熱伝達率を計算するには、右側を指すように紫色の矢印を反転します。
熱の伝達方向は、仮想的なカットの外向きの法線方向によって変わります。
アセンブリモードでは、別の構成部品のサーフェスと結合されているサーフェスを選択できます。
構成部品を選択することで熱伝達率を定義した場合、2 つの構成部品の一致するサーフェスによって仮想的なカットが定義されます。さらに、構成部品を選択した順序によって、仮想的なカットの外向きの法線方向が決まります。仮想的なカットの外向き法線は、第 1 構成部品から第 2 構成部品の方向に外向きになっています。つまり、この熱伝達率メジャーでは、第 1 構成部品から第 2 構成部品への熱伝達率が計算されます。
たとえば、次に示す 2 つの部品から成るアセンブリを操作しているとします。
構成部品を選択することで熱の伝達を定義する場合に、青色の U 形の構成部品を第 1 構成部品として選択し、灰色のバーを第 2 構成部品として選択すると、次の図に示す矢印の方向で、構成部品の一致するサーフェスを通して伝達される総熱量として熱伝達率が計算されます。
反対に、灰色のバー構成部品を第 1 構成部品として選択し、青色の U 形の部品を第 2 構成部品として選択すると、次の図に示す矢印の方向で、構成部品の一致するサーフェスを通して伝達される総熱量として熱伝達率が計算されます。