Creo Flow Analysis > プリプロセス > 物理の定義 > キャビテーション > 定義
  
定義
エアレーション - キャビテーションモデルにおいて液体系内の NCG を構成する成分。
全気体体積 - 選択したボリュームにおける液体内の自由 NCG、溶解気体、蒸気の体積を合算したもの。
全気体体積分率 - 選択したボリュームにおける液体内の自由 NCG、溶解気体、蒸気の平均体積分率。
溶解気体 - 液体に溶解している NCG。これは平衡溶解気体モデル、溶解気体モデル、および全気体モデルに含まれています。
溶解気体シュミット数 - 液体内の溶解 NCG のシュミット数。これは溶解気体モデルで質量拡散率の計算に使用されます。
ここで、
Dg,d
液体を通過する NCG の質量拡散率 (m2/s)
溶解気体体積 - 選択したボリュームにおいて液体に溶解している NCG の総体積。溶解気体の密度は最大で液体密度と同じになります。
溶解気体体積分率 - 選択したボリュームにおいて液体に溶解している NCG の体積分率。
溶解質量分率 - 選択した場所において液体に溶解している NCG の質量分率。
キャビテーションでの有効体積膨張率 - キャビテーション発生を伴うフローでは、有効体積膨張率 B は液体と気体の混合物に基づきます。以下の Nykanen モデル (Nukanen 2000) では、B は液体、蒸気、非凝縮性気体の混合物密度 (ρ) によって定義されています。
式 2.158
および
式 2.159
ここで、
l
液体
v
蒸気
g
系内のすべての非凝縮性自由気体
ƒ
質量分率
ρ
フローの局所圧力
Bl
液体の体積膨張率
混合物密度は有効流体密度とも呼ばれ、式 2.161で定義されています。
有効蒸気密度 - 局所 (有効) 蒸気密度は、温度の影響を考慮せずに、ボイルの法則を使用して計算されます。
式 2.160
ここで、
psat
飽和圧力
ρsat
ある温度における密度
「熱」(Heat) モジュールがアクティブであることが理由で温度が変化する場合、飽和時の蒸気密度も温度の関数になります。「定義式エディタ」(Expression Editor) を使用して、熱の影響を含めます。
有効粘度 - ドメイン内の流体混合物の粘度。デフォルトでは、Creo Flow Analysis で混合物粘度に対する蒸気または NCG の影響は含まれません (液体粘度のみ)。
キャビテーションでの (有効) 流体密度 - 液体、流体蒸気、NCG (空気など) それぞれの質量分率と密度に基づいて、以下の式に従って計算されます。
式 2.161
ここで、ρv、ρg、ρl、ρv はそれぞれの密度の法則に従い、ƒv、ƒg、ƒl は、成分とキャビテーションモデルに応じて、直接指定するか、輸送方程式の計算によって求めます。
気体質量分率 - 流体内の非溶解 (自由) NCG の質量分率 (水中の自由大気の質量分率など)。これは自由気体質量分率とも呼ばれ、溶解した非凝縮性気体はこれに含まれません。
気体シュミット数 - 液体内の NCG のシュミット数。これは気体質量分率可変モデルと全気体モデルで質量拡散率 D の計算に使用されます。
ここで、
v
主流体の動粘度 (m2/s)
Dg
液体を通過する NCG の質量拡散率 (m2/s)
気体体積 - 選択したボリュームにおける液体内の自由 NCG の総体積。
気体の体積分率 - 選択したボリュームにおける液体内の自由 NCG の体積分率。
液体体積 - 選択したボリュームにおける液体の総体積。
液体の体積分率 - 選択したボリュームにおける液体の体積分率。
非凝縮性気体 (NCG) - 液体内にある、その液体の蒸気とは異なる気体。このため、溶解や放出はありますが、蒸発による発生や凝縮による吸収はありません。密度は、理想気体の法則に従って、気体の分子量、局所的な圧力と温度に基づいて計算されます。
シュミット数 - 以下のように定義されます。
式 2.162
ここで、
ρ
密度 (kg/m3)
v
動粘度 (m2/s)
D
質量拡散率 (m2/s)
µ
粘度 (Pa-s)
体積分率合計 - 流体の総体積を基準とした自由 NCG、溶解気体、蒸気の局所的体積分率を合算したもの。
蒸気 - その臨界温度よりも低い温度にある液体物質の気相 (水蒸気など)。
蒸気質量分率 - 流体内の蒸気の質量分率の合計。
蒸気シュミット数 - 液体内の蒸気のシュミット数。これはすべてのキャビテーションモデルで蒸気の質量拡散率 Dvapor の計算に使用されます。
ここで、
Dv
主液体を通過する蒸気の質量拡散率 (m2/s)
蒸気体積 - 選択したボリュームにおける液体内の蒸気の総体積。
蒸気体積分率 - 蒸気の体積分率。「Add XY-Plot」では、「Vapor vol fraction」と省略されています。
体積分率 - 選択したボリューム内または 1 点で、ある成分の体積を体積の合計で割った値。