フランジウォールのユーザーインタフェースについて
「フランジ」(Flange) ユーザーインタフェースは、コマンド、タブ、ショートカットメニューから成ります。
「フランジ」(Flange) タブにアクセスするには、
「モデル」(Model) >
「フランジ」(Flange) の順にクリックします。
選択したツールの設定のデフォルト値と挙動を制御するには、次のコンフィギュレーションオプションを使用します。
• smt_drive_tools_by_parameters - 選択したツールの設定のデフォルト値としてパラメータ値を使用します。パラメータ値を変更すると自動的にフィーチャーに反映されます。
• smt_drive_bend_by_parameters - パラメータ値を使用して、ベンド角度およびベンド寸法の位置決めのデフォルト値を制御します。パラメータ値を変更すると自動的にフィーチャーに反映されます。
| 注記 smt_drive_bend_by_parameters を有効にする場合は、同時に smt_drive_tools_by_parameters を yes に設定する必要があります。 |
以下の説明で、[<パラメータ値>] はパラメータによって制御される値であることを示します。
コマンド
• 「形状」(Shape) リスト - 標準のフランジ形状とユーザー定義のオプションを含みます。
| 注記 コンフィギュレーションオプション Flange_shape_sketches_directory を使用して、リストに表示される、あらかじめ定義されたフランジウォールの形状のライブラリへのディレクトリパスを指定します。 |
• 端点選択ボタン - フランジウォールの各端点の位置を決定します。
◦ - チェーン端点にウォールの端点を設定します。
◦ - ウォールの端点をチェーン端点から指定した値分だけトリムまたは延長します。
◦ - ウォールの端点を選択した点、カーブ、平面、またはサーフェスにトリムまたは延長します。
• 次の追加オプションは、押し出しフランジウォールだけに使用できます。
◦ - ウォールを両方向に対称的に押し出します。
◦ - この方向にはウォールを押し出しません。
• - 材料の厚み
方向を反転させます。
• - 接続エッジにベンドを追加します。デフォルト値は次のとおりです。
◦ 「厚み」(Thickness) - 板金ウォールの厚みと等しいデフォルト半径を使用します。
◦ 「2.0 * 厚み」(2.0 * Thickness) - 板金ウォールの厚みの 2 倍と等しいデフォルト半径を使用します。
◦ [<パラメータ値>] - SMT_DFLT_BEND_RADIUS パラメータによって定義されるベンドを追加します。
• 寸法位置ボタン:
◦ - ウォールの外側サーフェスに基づいて半径の寸法を測定します。
◦ - ウォールの内側サーフェスに基づいて半径の寸法を測定します。
◦ - パラメータ
SMT_DFLT_RADIUS_SIDE によって制御される位置に従って半径の寸法を指定します。
タブ
• 「配置」(Placement) - コレクターで選択されたエッジタイプが表示されます。
「詳細」(Details) - 「チェーン」(Chain) ダイアログボックスが開き、選択したエッジ参照が表示されます。
| 注記 チェーンの詳細については、ヘルプセンターを参照してください。 |
• 「形状」(Shape) - 次のオプションを表示します。
◦ 「スケッチ」(Sketch) - スケッチャーを開いてスケッチを編集します。
◦ 「開く」(Open) - 「開く」(Open) ダイアログボックスを開き、.sec ファイルを表示します。
◦ 「名前を付けて保存」(Save As) - 「コピーを保存」(Save a Copy) ダイアログボックスを開いて、ウォールスケッチを .sec ファイルとして保存します。
◦ 「形状接続」(Shape attachment) - ウォールの寸法付け方法を決定します。
「高さ寸法に厚みを含める」(Height dimension includes thickness) - ウォールの高さを計算するときに、板金の厚みを含めます。
「高さ寸法に厚みを含めない」(Height dimension does not include thickness) - ウォールの高さを計算するときに、板金の厚みを含めません。
「スケッチ」(Sketch) ウィンドウ - スケッチ寸法をプレビューおよび編集するためのウィンドウを表示します。
◦ 「ベンドを鋭いエッジに追加」(Add bends on sharp edges) - ベンドを鋭いエッジに追加します。
◦ 「プロファイルを反転」(Flip profile) - ウォールのプロファイルを反対側のウォールエッジに反転させます。
• 「長さ」(Length) - ウォール長さの決定方法を指定します。
◦ 「チェーン端点」(Chain end) - フランジの端点をチェーン端点に設定します。
◦ 「ブラインド」(Blind) - フランジの端点をチェーン端点から指定した値分だけトリムまたは延長します。
◦ 「選択項目まで」(To selected) - フランジの端点を選択した点、カーブ、平面、またはサーフェスにトリムまたは延長します。
• 次の追加オプションは、押し出しフランジウォールだけに使用できます。
◦ 「対称」(Symmetric) - ウォールを両方向に対称的に押し出します。
◦ 「なし」(None) - この方向にはフランジウォールを押し出しません。
◦ 「ブラインド」(Blind) - スケッチ平面から第 1 方向に指定した値分だけウォールを押し出します。
• 「オフセット」(Offset) - 接続エッジからウォールのオフセットを設定します。
| 注記 ベンドを接続エッジに追加した場合のみ使用できます。 |
◦ 「接続エッジを基準にウォールをオフセット」(Offset wall with respect to attachment edge) チェックボックスをオンにすると、次のオプションがアクティブになります。
「部品エッジに追加」(Add to part edge) - 接続ウォールの高さをトリムせずに、接続エッジにウォールを追加します。
「自動」(Automatic) - 新しいウォールをオフセットし、接続ウォールの元の高さを維持します。
「値使用」(By value) - 指定した値分だけウォールをオフセットします。
▪ 正の値 - 指定した値分だけ接続ウォールに追加します。
▪ 負の値 - 指定した値分だけ接続ウォールをトリムします。
• 「エッジ処理」(Edge Treatment) - エッジリップのタイプと、隣接するウォールセグメントのペアの寸法を指定します。接続エッジではなくオフセットウォールを基準にして、エッジリップが作成されます。設定可能な部分に、任意の寸法を設定します。以下のオプションのいずれかを選択します。
◦ 「開く」(Open) - 標準のオープンエッジリップを作成します。
| 注記 オープンタイプのエッジリップは、凹状の頂点だけに適用されます。 |
「コーナーを閉じる」(Close corner) チェックボックスをオンにすることで、コーナーを完全に閉じることができます。
◦ 「ギャップ」(Gap) - 指定した寸法に基づき、エッジリップに沿うギャップを作成します。
◦ 「ブラインド」(Blind) - 指定した寸法に基づいてブラインドエッジリップを作成します。
◦ 「重複」(Overlap) - 標準の重なるエッジリップを作成します。
「反転」(Flip) - 重複方向を反転させます。
「ギャップを追加」(Add gap) - エッジの間に、指定した値の間隔を追加します。
◦ [<パラメータ値>] - SMT_DFLT_EDGE_TREA_TYPE パラメータで設定されているタイプのリップを作成します。
| 注記 「シートメタルプリファレンス」(Sheetmetal Preferences) ダイアログボックスの 「エッジ処理」(Edge Treatment) 領域、または 「パラメータ」(Parameters) ダイアログボックスで、エッジ処理のタイプと 「ギャップ」(Gap)、 「ブラインド」(Blind)、 「重複」(Overlap) の寸法を設定できます。 |
• 「マイタカット」(Miter Cuts) - 重複するジオメトリを含むウォールセグメントのペアの間にマイタカットを追加します。「マイタカットを追加」(Add miter cuts) チェックボックスをオンにして、次のオプションを設定します。
◦ カット幅ボックス - マイタカットの幅を設定します。
◦ 「オフセット」(Offset) - 隣接する 2 つのエッジ間でマイタカットをオフセットします。
◦ 「すべての変形領域を維持」(Keep all deform areas) - ベンドによって作成されたすべての変形領域を維持します。
| 注記 「シートメタルプリファレンス」(Sheetmetal Preferences) ダイアログボックスの 「マイタカット」(Miter Cuts) 領域、または 「パラメータ」(Parameters) ダイアログボックスで、マイタカットのタイプと必要な任意の寸法を設定できます。 |
• 「リリーフ」(Relief) - ウォールリリーフのタイプを設定します。
◦ 「リリーフカテゴリ」(Relief Category) を「ベンドリリーフ」(Bend Relief) に設定すると、次のオプションを使用できます。
「両側を個別に定義」(Define each side separately) チェックボックスをオンにすると、ウォールの両端のベンドリリーフを別々に設定できます。
▪ 「サイド 1」(Side 1) - 接続エッジの始点のベンドリリーフを設定します。
▪ 「サイド 2」(Side 2) - 接続エッジの終点のベンドリリーフを設定します。
「タイプ」(Type) - 使用可能なベンドリリーフのタイプをリストします。リリーフのタイプによっては、その他の選択項目も使用可能になります。
「リリーフなし」(No Relief) | リリーフを追加しません。 |
「リップ」(Rip) | リップリリーフを追加します。 |
「ストレッチ」(Stretch) | ストレッチリリーフを追加します。 |
「長方形」(Rectangular) | 長方形リリーフを追加します。 |
「長円」(Obround) | 長円リリーフを追加します。 |
[<パラメータ値>] | SMT_DFLT_BEND_REL_TYPE パラメータによってタイプが制御されるリリーフを追加します。 |
ベンドリリーフタイプが「長方形」(Rectangular) または「長円」(Obround) に設定されている場合、以下のオプションの値を設定できます。
▪ ベンド深さ:
「ブラインド」(Blind) - 下のボックスで設定した深さのベンドリリーフを作成します。
「ベンド指定」(Up to Bend) - ベンドラインまでベンドリリーフを作成します。
「正接からベンドまで」(Tangent to Bend) - ベンドに正接するベンドリリーフを作成します。
[<パラメータ値>] - パラメータ SMT_DFLT_BEND_REL_DEPTH_TYPE の値を使用します。
▪ ベンド長さ:
「ブラインド」(Blind) - 指定した値の長さでベンドリリーフを作成します。
「次へ」(To Next) - 次のサーフェスまでの長さでベンドリリーフを作成します。
「全貫通」(Through All) - すべてのサーフェスを貫通するベンドリリーフを作成します。
[<パラメータ値>] - パラメータ SMT_DFLT_BEND_REL_LENGTH_TYPE の値を使用します。
▪ ベンド幅:
「厚み」(Thickness) - デフォルトの幅 (板金ウォールの厚みと同じ) を使用します。
「厚み * 2」(Thickness * 2) - デフォルトの幅 (板金ウォールの厚みの 2 倍) を使用します。
[<パラメータ値>] - パラメータ SMT_DFLT_BEND_REL_WIDTH の値を使用します。
値を入力 - ボックスに入力した絶対値を使用します。
◦ 「リリーフカテゴリ」(Relief Category) を「コーナーリリーフ」(Corner Relief) に設定し、「コーナーリリーフを定義」(Define corner relief) チェックボックスをオンにした場合、次のオプションを使用してコーナーリリーフを定義できます。
▪ 「リリーフジオメトリを作成」(Create relief geometry) - フィーチャーにコーナーリリーフジオメトリを作成します。リリーフは参照することができます。「リリーフジオメトリを作成」(Create relief geometry) チェックボックスをオフにした場合、リリーフはベンド解除およびフラットパターン操作中にのみ作成されます。
▪ 「タイプ」(Type) - コーナーリリーフの使用可能なタイプをリストします。
「リリーフなし」(No Relief) | コーナーリリーフを追加しません。 |
「V ノッチ」(V Notch) | コーナーのデフォルトの V ノッチの特性を保持します。 |
「円形」(Circular) | 円形リリーフを追加します。 |
「長方形」(Rectangular) | 長方形リリーフを追加します。 |
「長円」(Obround) | 長円リリーフを追加します。 |
「I 形」(Square) | 正方形リリーフを追加します。 |
「垂直」(Normal) | コーナーからベンドの端まで垂直なリリーフを追加します。 |
[<パラメータ値>] | SMT_DFLT_CRNR_REL_TYPE パラメータの設定に従ってコーナーリリーフを追加します。 |
▪ 「基準」(Origin) - 次のように、リリーフの接続点を定義します。
「コーナー点」(Corner point) - ベンド接続エッジが交差する点にリリーフを配置します。
「ベンドラインの交点」(Bend lines intersection) - ベンドラインが交差する点に、リリーフを配置します。
▪ 「方向」(Orientation) - コーナーリリーフの方向参照を定義します。
「二等分線」(Bisector) - コーナーリリーフを 2 本のベンドエッジ間の角度の二等分線に整列させます。
「対角」(Diagonal) - コーナーリリーフをベンドエッジとベンドラインの交点を接続する対角線に整列させます。
▪ 「円形」(Circular)、「長方形」(Rectangular)、「長円」(Obround)、および「I 形」(Square) リリーフには、その他の寸法および配置オプションを使用できます。
| 注記 「プリファレンス」(Preferences) ダイアログボックスの 「リリーフ」(Relief) 領域や板金パラメータを使用して、必要な寸法を設定することができます。 |
コーナーリリーフの寸法オプション - コーナーリリーフの幅と深さを設定します。
「回転」(Rotate) - 指定した値で、基準を中心にコーナーリリーフを回転させます。次の表は、さまざまなリリーフタイプごとに、その回転の中心点を示しています。
リリーフタイプ | 回転の中心点 |
円形 | 円の中心 |
長方形 | 長方形の幅の中点 |
長円 | 円の中心 |
正方形 | 正方形の中心 |
[<パラメータ値>] | SMT_DFLT_CRNR_REL_TYPE パラメータで定義した座標系 |
「オフセット」(Offset) - コーナーリリーフを、その二等分線に垂直の方向に、指定した距離だけオフセットします。
• 「ベンド許容」(Bend Allowance)
このタブを使用して、フィーチャー固有のベンドの展開長さを算出する方法を設定します。
◦ 「部品の設定を使用」(Use part settings) - 部品に設定されている展開長さの計算を使用します。
◦ 「フィーチャーの設定を使用」(Use feature settings) - 以下で定義されている展開長さの計算を使用します。
▪ 「K 係数」(By K factor) - K 係数に基づいて展開長さを計算します。K 係数の値を変更するには、新しい値を入力するか、リストから選択します。
▪ 「Y 係数」(By Y factor) - Y 係数に基づいて展開長さを計算します。Y 係数の値を変更するには、新しい値を入力するか、リストから選択します。
▪ 「ベンドテーブル」(By bend table) - ベンドテーブルを使用して展開長さを計算します。別のベンドテーブルを選択する場合は、リストから選択します。
• 「プロパティ」(Properties) - フィーチャーの詳細情報が表示されます。
◦ 「名前」(Name) - ウォールのデフォルト名を表示します。
◦ - フィーチャー情報をブラウザに表示します。
ショートカットメニュー
選択したウォールを右クリックして、次のコマンドを使用することができます。
• 「解除」(Clear) - アクティブなコレクターから参照を除去します。
• 「ベンド追加」(Add Bend) - 接続エッジにベンドを追加します。
• 「プロファイルを反転」(Flip Profile) - プロファイルを反対側のエッジに反転させます。
• 「厚みを反転」(Flip Thickness) - 材料の厚み方向を反転させます。
• 「オフセット追加」(Add Offset) - 指定した値に基づいて、新しい板金ウォールオフセットを接続エッジに追加します。
オフセットハンドルを右クリックして、次のショートカットコマンドを使用できます。
• 「部品エッジに追加」(Add to Part edge) - 接続ウォールの高さをトリムせずに、接続エッジにウォールを追加します。
• 「自動オフセット」(Automatic Offset) - 新しいウォールをオフセットし、接続ウォールの元の高さを維持します。
• 「値使用」(By Value) - 指定した値分だけウォールをオフセットします。
フランジの端点にあるハンドルを右クリックして、次のコマンドを使用できます。
• 「チェーン端点」(Chain End) - 接続ウォールの端点までウォールを作成します。
• 「ブラインド」(Blind) - チェーンの端からいずれかの方向に、指定した値分だけスイープウォールをトリムまたは延長します。
• 「選択項目まで」(To Selected) - 選択した点、カーブ、平面、サーフェス、軸、またはエッジまで、いずれかの方向にスイープウォールをトリムまたは延長します。
• 「対称」(Symmetric) - ウォールを両方向に対称的に押し出します。
• 「なし」(None) - この方向にはウォールを押し出しません。
リリーフハンドルを右クリックして「リリーフを編集」(Edit Relief) を選択すると、次のコマンドを使用することができます。
• 「リリーフなし」(No Relief) - ベンドリリーフを追加しません。
• 「リップ」(Rip) - リップリリーフを追加します。
• 「ストレッチ」(Stretch) - ベンドにストレッチリリーフを追加します。
• 「長方形」(Rectangular) - ベンドに四角形のリリーフを追加します。
• 「長円」(Obround) - ベンドに長円リリーフを追加します。
• 「両側を個別に定義」(Define each side separately) - ウォールの両端のウォールリリーフのタイプを別々に設定します。
• 「リリーフの編集を終了」(Exit Edit Relief) - 変更を完了して、「リリーフを編集」(Edit Relief) メニューを終了します。
寸法位置ハンドルを右クリックすると、次のショートカットメニューが開きます。
• 「内側半径」(Inside Radius) - ウォールの内側半径に基づいて半径の寸法を測定します。
• 「外側半径」(Outside Radius) - ウォールの外側半径に基づいて半径の寸法を測定します。
• [<パラメータ値>] - SMT_DFLT_RADIUS_SIDE パラメータにより制御される寸法位置に基づいてベンド半径を測定します。