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工具のカッティングデータの使用
NC シーケンスで工具を使用する場合、工具とともに保存されている送りと速度が自動的に NC シーケンスの送りと速度として使用されるわけではありません。「パラメータを編集」(Edit Parameters) ダイアログボックスで製造パラメータを設定する場合、「編集」(Edit) > 「工具使用コピー」(Copy From Tool) の順にクリックして、「すべて」(All) のパラメータをコピーするか、「速度」(Speed)「送り」(Feed)、または「深さ」(Depth) パラメータだけをコピーするかを選択できます。最後に、「荒削り」(Roughing) または「仕上げ」(Finishing) いずれのパラメータ値を使用するかを選択します。
NC シーケンスを作成する場合、以下の方法により、工具とともに保存されている速度と送りのデータも利用できます。
「工具設定」(Tools Setup) ダイアログボックスで指定したカッティングデータは、すべて工具パラメータとして保存されます。各データタイプに対し、荒削り用と仕上げ用に 1 つずつ、合計 2 つの異なるパラメータがあります。工具のカッティングデータおよびその他のデータに対応する工具パラメータを次の表に示します。
カッティングデータ
荒削り
仕上げ
速度 (回転/分)
TOOL_ROUGH_SPINDLE_RPM
TOOL_FINISH_SPINDLE_RPM
速度 (長さの単位/分)
TOOL_ROUGH_SURFACE_SPEED
TOOL_FINISH_SURFACE_SPEED
送り (/分)
TOOL_ROUGH_FEED_RATE
TOOL_FINISH_FEED_RATE
送り (刃または回転あたり)
TOOL_ROUGH_FEED_PER_UNIT
TOOL_FINSIH_FEED_PER_UNIT
軸深さ
TOOL_ROUGH_AXIAL_DEPTH
TOOL_FINISH_AXIAL_DEPTH
半径深さ
TOOL_ROUGH_RADIAL_DEPTH
TOOL_FINISH_RADIAL_DEPTH
その他のデータ
工具パラメータ
クーラントのオプション
COOLANT_OPTION
クーラントの圧力
COOLANT_PRESSURE
スピンドル方向
SPINDLE_SENSE
NC シーケンスを作成する場合、リレーションを介して適切な製造パラメータにこれらの工具パラメータの値を割り当てる必要があります。たとえば、以下のようなリレーションを指定できます。
CUT_FEED=TOOL_ROUGH_FEED_RATE
これらのリレーションは、サイトファイルで指定することも、パラメータ値として NC シーケンスのパラメータツリーで直接指定することもできます。たとえば、上記のリレーションを指定するには、CUT_FEED パラメータの値として =TOOL_ROUGH_FEED_RATE と入力します。
工具または工具のカッティングデータを変更すると、リレーションによって割り当てられた速度または送りパラメータの値は自動的に更新されます。
あるいは、コンフィギュレーションオプション mfg_param_auto_copy_from_tool を使用して、Creo NC で工具から NC シーケンスにすべてのパラメータ、その他のパラメータ、または切削パラメータをコピーします。コンフィギュレーションオプション mfg_param_auto_copy_from_tool に指定した値に基づいて、Creo NC で工具パラメータの値が「パラメータツリー」(Param Tree) ダイアログボックスにコピーされて表示されます。ただし、Creo NC で工具パラメータが「パラメータツリー」(Param Tree) ダイアログボックスにコピーされるのは、NC シーケンスを作成する場合だけです。
NC シーケンスを再定義した場合や工具パラメータを変更したりした場合、変更は自動的に更新されません。工具パラメータに対して変更を行った場合、「パラメータツリー」(Param Tree) ダイアログボックスの「編集」(Edit) メニューを使用して、NC シーケンスを修正後の値によって更新する必要があります。
 
*注記 荒削り加工から仕上げに切り替える場合は、リレーションも更新する必要があります。Creo NC で工具カッティングデータの仕上げパラメータには自動的に切り替わりません。製造パラメータ値は、指定したリレーションによって割り当てられます。