リトラクトサーフェスについて
リトラクトサーフェスは、カットの後で工具をリトラクトするレベルを定義します。加工ニーズに応じて、リトラクトサーフェスを平面、円柱、球体、またはカスタム作成サーフェスに指定できます。
オペレーションレベルでリトラクトサーフェスを指定し、必要に応じて、NC シーケンスレベルでそれを修正できます。フィーチャーレベルパラメータ RETRACT_REF_OFFSET は、リトラクト面から参照平面までのデフォルトのオフセット距離を定義します。値として整数を指定できます。たとえば、20 などです。その他の切削パラメータや工具パラメータを含むリレーションを値として指定することもできます。たとえば、STEP_DEPTH *2 などです。
オペレーションレベルでリトラクトサーフェスを定義すると、このサーフェスに沿って工具が 1 つのシーケンスの終端から次のシーケンスの初端まで横断します。
リトラクトサーフェス設定はモーダルです。すなわち、いったん指定すると、変更するまでは、NC シーケンスタイプに適用可能であるかぎり、すべての継続 NC シーケンスで設定されたままになります。たとえば、5 軸ワークセルのオペレーションレベルで円柱を指定する場合、3 軸 NC シーケンスの作成時には平面リトラクトサーフェスを定義する必要があります。
以下の図は、さまざまなタイプのリトラクトサーフェスを示しています。
1. リトラクト面
2. リトラクト円柱
非平面のリトラクトサーフェスを設定した場合、以下の図に示すように、「オペレーション」(Operation) タブの「クリアランス」(Clearance) グループボックスで「公差」(Tolerance) の値を指定することで、このサーフェスからの工具の最大偏差を制御できます。デフォルト値は 0.1" (インチ法の場合) または 1 mm (メートル法の場合) です。
1. 公差
2. リトラクトサーフェス
3. 工具
4. ツールパス