ボルト複製の最適化
共有ボルトを効果的に使用するように Windchill の本番システムとテストシステムを設定するために必要な手順。
テストシステムでの共有ボルトコンフィギュレーションの設定
1. 本番ボルトを共有する Windchill テストシステムと本番システムを複製します。
2. 複製すると、本番システムに設定されているすべてのホストとサイトがテストシステムにコピーされます。
a. テストシステムに適用可能でないホストを除去します。
b. 不要なレプリカサイトを除去します。
3. テストシステムのすべての共有ボルトで、次の操作を行います。
a. テストシステムで、ボルトに対応する物理フォルダ、Azure Blob、AWS S3 ストレージを、ぞれぞれ OS レベル、Blob レベル、AWS S3 で読み取り専用にします。これにより、テストシステムは共有ボルトへのコンテンツの書き込みや共有ボルトからのコンテンツの削除を行うことができなくなります。本番システムには共有ボルトへの読み取り/書き込みアクセスが付与されます。
b. テストシステム上の「ボルトコンフィギュレーション」 UI から、共有ボルトを読み取り専用にします。これにより、テストシステムは共有ボルトへのコンテンツのアップロードを行うことができなくなります。
c. メインサイトで、テストシステムに Windchill プロパティ wt.fv.sharedVaults={vaultName} を設定します。複数のボルトが共有されている場合、ボルト名のセパレータとしてコンマ "," を使用します。このプロパティは、リボルトや非参照ファイルの除去などのバックグラウンド操作を無効にして、コンテンツが共有ボルトから削除されないようにします。
4. コンテンツを受け入れる代替ボルトを設定します。共有ボルトは読み取り専用であり、テストシステムからのコンテンツは受け入れません。
5. ForceContentToVaultFalse に設定されていることを確認します。1 つの読み取り専用マスターボルトと 1 つの読み取り/書き込みマスターボルトを持つには、このプロパティが false でなければなりません。
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このプロパティを設定して Windchill で共有ボルトを読み取り専用にすることで共有ボルトからのデータの移動はできなくなりますが、上記の 3.a で説明したように、Azure Blob、ファイルベースフォルダ、AWS S3 などの物理的なボルトの場所をテストシステムから読み取り専用にすることをお勧めします。
本番システムでの共有ボルトコンフィギュレーションの設定
本番システムには共有ボルトに対する読み取り/書き込みアクセスがあるので、共有ボルトは本番システムからの新規コンテンツを受け入れます。ただし、本番システムで非参照ファイルの除去やリボルトなどのバックグラウンド操作によって共有ボルトからコンテンツが削除された場合、テストシステムでもそのデータが失われます。テストシステムでデータが失われないようにするため、メインサイトの本番システム上で以下のプロパティを設定することをお勧めします。
wt.fv.sharedVaults={sharedVaultName}
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Windchill システムで設定されているボルトがほかの Windchill システムと共有されている場合 (Windchill のテストシステムと本番システムで共有されているなど)、メインサイトでプロパティ wt.fv.sharedVaults に (キャッシュボルトとレプリカボルトを除く) メインボルト名のコンマ区切りリストを設定しますが、レプリカサイトではこれは必要ありません。このプロパティが設定されている場合、ボルトを共有する Windchill システム間でのデータの不一致を回避するため、ボルトに対して以下の操作は実行されません。
非参照ファイルの除去
ボルトからほかのボルトへのコンテンツのリボルト
マウントの検証 (上記のプロパティ設定に加えてボルトが読み取り専用になっている場合)
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