製品の品質向上、市場の需要の変化、および既存の製品への革新的なアイデアの組み込みにより、製品は時間とともに進化していきます。非公式の変更は、製品がリリースされる前に、製品ライフサイクルの早い段階で簡単に採用できます。ただし、製品の設計が完成して生産にリリースされている場合は、変更計画がより複雑となり、コストも上昇するため、より正式なプロセスを使用する必要があります。

Windchill を利用すると、非公式な変更プロセスと正式な変更プロセスのどちらも容易になります。正式な変更プロセスは企業ごとに異なりますが、すべての企業で共有されている最良事例は数多くあります。Windchill には、一般的な最良事例を利用した正式な変更プロセスが用意されています。

標準的な Windchill のプロセスは、次の図に示す 5 つの基本ステップで構成されます。各ステップは、自動化されたワークフローによって実行されます。フローチャートのボックスをクリックすると、基本プロセスの各ステップについての説明が表示されます。

上で説明した 4 つの基本的な変更管理オブジェクトは 1 つにリンクされ、変更プロセスの完全な履歴が提供されます。変更管理オブジェクトのネットワークとそれぞれの関係を、次の図に示します。変更管理オブジェクトネットワークは、左上の問題レポートを起点として作成され、右下の変更タスクに向かって進みます。変更管理オブジェクトネットワークの解決は、変更タスクの完了から始まり、左上の問題レポートに向かって作成と逆の順に進みます。

変更リクエストは、部品またはドキュメントの情報ページから、または既存の問題レポートから作成できます。変更リクエストを問題レポートから作成する場合は、自動的に 2 つの変更管理オブジェクトが相互に関連付けられます。影響を受けるデータは、問題レポートから変更リクエストにコピーできます。1 つの変更リクエストで複数の問題レポートを処理できます。

変更レビュー会議で変更リクエストの実装が承認されると、ユーザーは変更リクエストから変更通知を作成します。2 つのオブジェクトは自動的に関連付けられます。変更通知は実装計画で必要な 1 つ以上のタスクで構成され、変更管理オブジェクトネットワークに追加されます。各変更管理オブジェクトは、完了するための既成のワークフローを備えます。各ワークフローはリンクされ、ワークフロー内でタスクが完了すると、次のワークフローでタスクの開始がトリガされます。変更が完了すると、ワークフローは変更管理オブジェクトの状態を変更し、関係者に通知を送信して、プロセスのループを終了します。