翻訳管理について
翻訳管理機能の概要
翻訳管理により、次のことを実行できます。
情報グループ、情報構造、パブリッシングセクション、またはパブリッシング構造から翻訳パッケージを作成します。
パブリッシング構造または情報構造から見積りパッケージを作成します。
適切な翻訳属性とライフサイクル状態を割り当てることで、選択したダイナミックドキュメントのみを含めます。
複数の翻訳ベンダーをサポートします。
パブリッシング構造の PDF 製品表現を翻訳パッケージに含めます。
翻訳パッケージの作成を、認証された翻訳ユーザーに制限します。
タイトルなどの翻訳可能テキストをパブリッシング構造、情報構造、部品リスト、Creo/Illustrate 3D イラストレーション (*.c3di) ファイルから収集して XLIFF ドキュメントに保存します。情報構造のルート、パブリッシングセクション、部品リストの XLIFF ドキュメントのみが自動生成されます。グループまたはパブリッシングセクションレベルで翻訳パッケージを作成する場合、XLIFF ドキュメントは自動生成されません。
ベンダーが参照できるように、ダイナミックドキュメントの PDF を翻訳パッケージに含めます。
ピボット言語という中間言語を介して、ソース言語からターゲット言語に翻訳します。
翻訳パッケージでの承認済みコンテンツの収集方法を決定します。
ワークフローを使用して、翻訳パッケージの作成を自動化します。
翻訳済みのダイナミックドキュメントをソースと自動的に関連付けます。
ソースドキュメントを翻訳済みドキュメントのいずれかで置換します。
正しい設定の後で、カスタムのサブタイプとライフサイクル状態を使用します。
ネストされた構造用に独立した翻訳パッケージを作成します。
翻訳済みのダイナミックドキュメントを PDF または Arbortext Content Delivery バンドルにパブリッシングします。
翻訳プロセスの概要
翻訳を作成するための処理の概要は次のとおりです。
1. 開始する前に Windchill Service Information Manager Translation Management を設定します。手順については、翻訳管理のサポートおよび翻訳のコンフィギュレーションプロセスを参照してください。
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次に、翻訳管理の機能について理解を深めるために役立つ、最小限の基本設定手順セットを示します。本番環境では、翻訳のコンフィギュレーションプロセスを必ず参照してください。
Windchill「タイプおよび属性の管理」で、グローバル列挙言語を設定します。翻訳プリファレンスの「ソース言語」「サポートされる言語」、および「言語の組み合わせ」の言語コードは、グローバル列挙言語の値に対応している必要があります。詳細については、言語の設定を参照してください。
翻訳パッケージの送信用にフォルダを作成します。次に、「翻訳プリファレンス」の「サポートされるベンダー」を設定して、ベンダーとそのフォルダへのパスを指定します。例:
VendorA|D:\translation\tobetranslated (外部フォルダにエクスポート)
VendorA|wt.library.WTLibrary|Translated_Package_Library (Windchill の製品コンテキスト、ライブラリコンテキスト、プロジェクトコンテキストにエクスポート)
翻訳パッケージの受信用に、ファイルシステム上に別のフォルダを作成します。次に、「翻訳プリファレンス」の「外部インポートフォルダ」を設定して、そのフォルダのパスを指定します。たとえば、d:\translation\translated のようになります。
翻訳パッケージが含まれているドキュメントを Windchill の製品コンテキスト、ライブラリコンテキスト、またはプロジェクトコンテキストに保存できます。この際、「翻訳済みの状態」プリファレンスと一致する状態に設定され、「外部インポートフォルダ」プリファレンスが使用されていない場合、ドキュメントがインポートされます。
Windchill で、Translation Package Data という名前のライブラリを作成します (「翻訳パッケージのデータコンテキスト」翻訳プリファレンスで指定)。
Windchill で、翻訳済みのコンテンツを保存するために Translated という名前のライブラリを作成します (「翻訳プリファレンス」の「サポートされる言語」で指定)。
ダイナミックドキュメントでデフォルトのライフサイクル値を使用しない場合は、「翻訳プリファレンス」の「準備中の状態」で翻訳の準備完了状態を指定します。
2. ダイナミックドキュメントを Windchill にアップロードします。これらのドキュメントには、「翻訳属性」および「ドキュメント言語の属性」プリファレンスに設定された値と一致する 2 つの属性が必要です。これらの属性は、ドキュメントが翻訳可能かどうかと、そのソース言語を決定します。ダイナミックドキュメントの準備の詳細については、ダイナミックドキュメントの設定を参照してください。
3. パブリッシング構造または情報構造を設定して、ダイナミックドキュメントと部品リストに追加します。部品リストについては、Windchill Service Parts についてを参照してください。
4. ダイナミックドキュメントに適切なライフサイクル状態を設定します。翻訳のためには、状態を設定して翻訳パッケージを作成する前に、ダイナミックドキュメントが承認されている必要があります。この状態は、「準備中の状態」プリファレンスの値になります。複合ドキュメントの子ドキュメントにも必ずこの状態を設定してください。ライフサイクル状態によって翻訳ワークフロー操作が決まります。これについては翻訳ワークフロー状態を参照してください。
5. 翻訳パッケージの作成前に、追加するすべてのダイナミックドキュメントについて、「翻訳属性」yes に設定されていることを確認します。設定されていないダイナミックドキュメントは、状態に関係なくスキップされます。詳細については、翻訳パッケージを参照してください。
6. XLIFF ドキュメントには、サービス構造のオブジェクトのタイトルや属性などの指示とコンテンツが含まれています。XLIFF オブジェクトも「準備中の状態」の値を使用して承認状態に設定されている必要があります。翻訳パッケージの作成準備ができたら、「XLIFF を自動的に作成」Yes に設定することで、XLIFF を自動生成できます。または、翻訳パッケージを作成する前にサービス構造のコンテキストメニューから「翻訳ドキュメントを生成」を選択することで、XLIFF を手動生成できます。最上位レベルからサービス構造全体の XLIFF が生成されます。
XLIFF を自動生成すると、サービス構造と同じ「準備中の状態」に設定されます。XLIFF を手動生成すると、翻訳パッケージを含むように、状態を「準備中の状態」プリファレンスの値に設定する必要があります。いずれの場合も、XLIFF は翻訳ベンダーに送信される翻訳パッケージに含まれます。
XLIFF の手動生成については、翻訳 XLIFF ドキュメントの生成を参照してください。
7. 翻訳パッケージを作成するコンテンツの準備ができたら、サービス構造の「操作」メニューで「翻訳パッケージを作成」を選択します。パッケージの作成対象となるベンダーとターゲット言語を選択します。代わりに「見積り」パッケージを作成できます。詳細については、翻訳パッケージの作成を参照してください。
8. すでに承認状態 (「準備中の状態」の値) であるコンテンツをすぐにパッケージするか、翻訳プロセスを今すぐ開始して構造のすべてのコンテンツが承認状態に設定されるまで待機するかを選択します。
「コンテンツはすでに承認されています」オプションを選択すると、サービス構造のコンテンツを使用してすぐに翻訳パッケージが作成されます。
「すべてのコンテンツが承認されるまで待機します」オプションを選択すると、承認状態に設定されているコンテンツについて翻訳パッケージプロセスが開始されます。ただし、サービス構造のコンテンツの一部が承認されていない場合、この選択肢によって翻訳プロセスがコンテンツをチェックし、承認され次第、収集できます。すべてのコンテンツが承認され、収集された後、翻訳パッケージが作成されます。
詳細については、翻訳パッケージの作成を参照してください。
9. ピボット言語を中間言語として使用して、ソース言語からターゲット言語への翻訳を管理できます。まずオリジナルのソース構造およびコンテンツがピボット言語に翻訳された後、ピボット言語を翻訳のソースとして 1 つ以上のターゲット言語への翻訳が行われます。ピボット言語を使用する場合、最終的なターゲット言語は、パッケージの言語と括弧に囲まれたピボット言語の選択肢として表示されます。組み込みの翻訳プロセスを使用して、ピボット言語からターゲット言語への翻訳を自動管理するには、パッケージの言語として最終的なターゲット言語を選択します。ピボット言語からターゲット言語への翻訳を手動で管理するには、ターゲット言語としてピボット言語を選択します。ピボット言語の設定については、翻訳のコンフィギュレーションプロセスを参照してください。
10. 翻訳管理では、ベースラインが作成され、ドキュメントおよび XLIFF が収集され、送信コンテンツが圧縮され、その Zip がフォルダに配置されます。ベンダーはこのフォルダから言語ごとに 1 つの Zip を取得します。ターゲット言語のドキュメントオブジェクトが作成され、「翻訳中の状態」プリファレンスで指定された値に、ライフサイクル状態が設定されます。
見積りパッケージを作成した場合、ターゲットの翻訳ドキュメントとソースのベースラインは作成されず、翻訳済みパッケージがベンダーから返却されてもインポートされません。
「コア翻訳プロセス」に電子メール通知を追加することで、翻訳パッケージの完了時に通知を受け取ることもできます。詳細については、ワークフロー電子メール通知を参照してください。
11. ベンダーが翻訳を終了したら、「外部インポートフォルダ」プリファレンスで指定されたフォルダに Zip ファイルを返します。このフォルダは、「翻訳のインポートプロセス」で監視され、翻訳アーカイブが返されたときに検出されます。Windchill の製品コンテキスト、ライブラリコンテキスト、またはプロジェクトコンテキストに保存されている翻訳パッケージの場合、パッケージの状態が「翻訳済みの状態」に設定されると「翻訳のインポートプロセス」が開始します。
返却された翻訳パッケージが検出された場合、解凍されて、コンテンツがベースラインと比較されます。次に、すでに作成されているターゲットの翻訳済みドキュメントオブジェクトの新しいバージョン (作業版数) として、ファイルが Windchill にチェックインされます。
翻訳済みドキュメントの状態は、「翻訳済みの状態」プリファレンスの値に設定されます。
翻訳済みドキュメントが返却されチェックインされた後、修正やその他の変更のためにレビューします。
詳細については、翻訳オブジェクトの管理を参照してください。
翻訳情報の表示
Windchill では、有益な翻訳情報をいくつか表示することもできます。
サービス構造の情報ページでタブを設定して、「翻訳コンテンツ」テーブルを表示できます。このテーブルには、サービス構造に関連付けられた翻訳可能なダイナミックドキュメントに関する情報が表示されます。
情報ページで、新しいタブを作成します。「カスタマイズ」メニューで「関連オブジェクト」を選択し、「翻訳コンテンツ」を選択します。詳細については、翻訳コンテンツテーブルを参照してください。
サービス構造の情報ページでタブを設定して、「翻訳ダッシュボード」テーブルを表示することもできます。テーブルに翻訳に関する情報が表示されます。
情報ページで、新しいタブを作成します。「カスタマイズ」メニューで「関連オブジェクト」を選択し、「翻訳ダッシュボード」を選択します。詳細については、翻訳ダッシュボードテーブルを参照してください。
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