ここでは、Windchill ランタイムアーキテクチャのクライアント階層のコンポーネントについて説明します。

Windchill の中心となるクライアントコンポーネントは Web ブラウザです。低価格で高機能な Web ブラウザが広く行き渡っているので、各クライアントのホストをほとんどメンテナンスしなくても、大規模な分散情報システムを展開できます。

Web ブラウザをフロントエンドとして使用すると、HTTP サーバーの機能をバックエンドで活用できます。たとえば、HTTP リクエスト認証は、ほかの Web サーバーリソースへのアクセスを制御するために設計された機能ですが、この機能を使用して Windchill システムへのアクセスを認証できます。その際、セキュリティソフトウェアを別途購入し、Windchill のクライアントとサーバーに組み込む必要がありません。急速に進歩している認証スキームを Windchill システムで透過的に利用できるので、目的に合わせて、Web セキュリティインフラストラクチャを柔軟に管理できます。

また、Web ブラウザをフロントエンドにすれば、組み込みのファイルダウンロード機能とアップロード機能を利用したり、ヘルパーアプリケーションやプラグインを起動することもできます。

クライアントと Windchill サーバー間の最初の接点は、HTTP GET または POST リクエストです。これは、通常、Windchill システムとの接続を開始する HTML ページに埋め込まれたリンクによって起動される GET リクエストです。

Windchill システムは HTML ページで応答します。このページには、ブラウザ内のウィンドウまたはフレームの使用を調整する JavaScript や JScript が含まれることがあります。

システムへの多くの単純なアクセスでは、HTML フォームデータが入力としての役割を果たす HTML プレゼンテーションのみを使用する場合があります。