Windchill ESI を使用すると、Windchill PDMLink で作成または変更された、部品に関連付けられたドキュメントおよびスタンドアロンのドキュメント (ビジネスオブジェクトに関連付けられていないドキュメント) を SAP などの配布ターゲットにパブリッシングできます。特定のドキュメント属性をパブリッシングするように Windchill PDMLink を設定し、配布ターゲットでのドキュメントレコードの作成に使用することもできます。

Windchill ESI により、Windchill PDMLink から EAI ソフトウェアコンポーネントに以下のドキュメント関連属性が渡されます。

ドキュメントデータが Windchill PDMLink から送信されると、EAI ソフトウェアコンポーネントによって Windchill PDMLink のドキュメント属性が SAP のドキュメント属性にマッピングされます。以下の表は、Windchill PDMLink のドキュメント属性と SAP のドキュメント属性のマッピングを示します。

Windchill PDMLink から EAI ソフトウェアコンポーネントに渡される Windchill PDMLink ドキュメント属性の中には、SAP に渡されないものもあります。これらの属性は以下のとおりです。

配布ターゲットでこれらの属性を処理できる場合は、EAI ソフトウェアコンポーネントを拡張して SAP に情報を渡すことができます。ただし、デフォルトの SAP システムには、現時点では、これらの属性の情報を処理できる属性は装備されていません。

「配布ターゲット」属性 (ESI レスポンスでは Destination 要素と TargetID 要素) は、ドキュメントを作成または変更する配布ターゲットを識別します。関連付けられたドキュメントをパブリッシングする場合、Windchill PDMLink のドキュメントは、ドキュメントに関連付けられたオブジェクト (部品など) から配布ターゲットを継承します。EAI ソフトウェアコンポーネントは、この情報を使用して適切な配布ターゲットと通信し、プラント情報を渡します。

Windchill の「最終更新ユーザー」属性は、ドキュメントがパブリッシングされる前の最後の更新を実行した Windchill PDMLinkユーザーを示します。Windchill ESI での SAP のビジネスオブジェクトの作成および変更は、特にその目的用に設定されたシステムアカウント (デフォルトでは ESISYS) を使用して行われます。これは、ほとんどの Windchill ESI ビジネスオブジェクトの場合、Windchill ESI ユーザーに対して SAP の「最終更新ユーザー」フィールドに示されるユーザー ID です。

Windchill PDMLink から渡された属性によっては、変更を加えられることなく EAI ソフトウェアコンポーネントから配布ターゲットに渡されるものもありますが、「ドキュメントタイプ」属性の値は、EAI ソフトウェアコンポーネントの SAP 値で相互参照されます。以下の表は、使用可能な Windchill PDMLink のドキュメントタイプ値と、EAI ソフトウェアコンポーネントから SAP に渡される、対応する SAP のドキュメントタイプ値を示します。

ドキュメントレコードの作成または変更のために SAP に必要な属性には、Windchill PDMLink によって指定されないものがいくつかあります。このような場合、Windchill ESI は、データを SAP に渡す前に EAI ソフトウェアコンポーネントでデフォルト値に設定します。以下の表は、Windchill ESI でデフォルトとして設定されている SAP のドキュメント属性とその値を示します。