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ビジネスプロセスと組織に関する検討事項
Windchill ESI の実装を計画する際、Windchill ESI でビジネスアクティビティをサポートする方法について検討する必要があります。これらのアクティビティを Windchill ESI でサポートする方法について検討することは、設定オプションを選択し、追加すべきカスタム機能を判断するうえで役立ちます。
業務プロセスをサポートする Windchill ESI の役割について、必要なハイレベルの判断項目を以下に示します。
サポートするシナリオの選択
Windchill PDMLink データを ERP 配布ターゲットに統合する際にサポートするビジネスシナリオの決定。この統合は、企業にさまざまな恩恵をもたらし、Windchill ESI によって、構築済みのビジネスロジックと設定オプションを使用して Windchill から製品情報をパブリッシングできます。サポートされるシナリオの詳細については、Oracle Applications 環境での Windchill ESI の管理 または SAP 環境での Windchill ESI のインストールと設定 の「概要」の章を参照してください。カスタマイズツールの Windchill ESI スイートを使用すれば、その他のシナリオもサポートできます。カスタマイズの詳細については、Windchill Enterprise Systems Integration Customizer's Guide - Oracle Applications または Windchill Enterprise Systems Integration Customizer's Guide - SAP を参照してください。
ビジネスオブジェクトの決定
ERP 配布ターゲットにおいて重要なビジネスオブジェクトの決定。これにより、Windchill PDMLink からパブリッシングするオブジェクトを決定できます。
重要な属性の決定
Windchill PDMLink と配布ターゲットシステムの重要な属性、およびオブジェクトと属性に関連する特定の Windchill PDMLink と配布ターゲットのビジネス規則の決定。
記録システムの決定
各情報の記録システムとして使用するアプリケーションの決定。Windchill PDMLink からパブリッシングするオブジェクトと属性の決定、および ERP 配布ターゲット内で業務プロセスまたはシステム制約を適用すべきかどうかの決定に役立ちます。
エンタープライズ変更プロセスの管理
Windchill PDMLink でエンタープライズ変更プロセスを管理するかどうかを決定します。パブリッシングする製品情報が、エンタープライズ変更通知または部品のライフサイクルによって決定されるかどうかを判断するときに役立ちます。
製造計画の決定
設計または計画どおりの製品構造をパブリッシングするかどうかの決定。デフォルトでは、Windchill ESI は設計に従った製品構造のビューをパブリッシングします。ただし、Windchill PDMLink は、製品構造のプラント固有のビューを管理する機能をサポートしています。したがって、Windchill PDMLink で製造計画を立て、ERP 配布ターゲットのプラントに、計画に従った製品構造を直接パブリッシングできます。Windchill ESI のインストールと設定を行う前に、Windchill PDMLink または ERP 配布ターゲットのどちらで製造計画を立てるかを決定する必要があります。
特定の属性および機能の追加
Windchill PDMLink ビジネスオブジェクトをカスタマイズして特定の属性または機能を追加するかどうかの決定。カスタマイズする場合、これらの属性または特性を ERP 配布ターゲットにパブリッシングすることを検討してください。
オブジェクトの場所の提示
Windchill ESI がオブジェクトをパブリッシングする場所を明示的に指定するか、または最低限の入力あるいは入力なしで、オブジェクトをパブリッシングする場所を Windchill ESI が明示的に指定するかどうかの決定。詳細については、Oracle Applications 環境での Windchill ESI の管理 を参照してください。
設計条件の適合
ビジネスが Windchill ESI の設計条件に適合するかどうかの判断。この章で説明する条件と検討事項を参照して、Windchill ESI の展開に必要な設計条件を確認してください。適合できない条件がある場合、企業のニーズに応じて Windchill ESI をカスタマイズすることを検討してください。
データ転送の計画
予想されるデータ転送の頻度と量の判断および計画
ERP でのエフェクティビティの使用
部品のエフェクティビティは通常、最初に部品がプラントで利用可能になった日付の表示に使用されます。新しい部品が製品に含められる日付の決定には使用されず、生産オーダーなどを生成する MRP の実行にも影響を与えません。これは、エフェクティビティが次のレベルのアセンブリに関するコンテキストにない場合、ERP 内で本来の意味を持たないからです。BOM エフェクティビティは、部品が組み立て製品に実際に採用される日付を制御するために使用されます。BOM エフェクティビティは、製品の構築に必要なドライブ生産オーダーなどの MRP の実行に使用されます。
Windchill ESI でのエフェクティビティの処理
部品セントリックリリースでは、オブジェクトにエフェクティビティセットはありません。CN セントリックリリースでは、すべての部品にはトランザクションがパブリッシングされた日付と同じエフェクティビティがあり、すべての BOM には、結果アイテムとして表示された BOM のある CN タスクのエフェクティビティセットと同じエフェクティビティがあります。ERP の CN エフェクティビティは、CN の初期のエフェクティビティと同じです。部品が作成されるか変更される場合は、リリースの日付と同じになります。
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前述の最後の 2 つの段落で説明した日付エフェクティビティのほかに、シリアルエフェクティビティおよびロットエフェクティビティのパブリッシングを追加サポートします。したがって、エフェクティビティに関する決定を行う際には、日付エフェクティビティと同様にシリアルエフェクティビティおよびロットエフェクティビティについても検討する必要があります。シリアルエフェクティビティおよびロットエフェクティビティのサポートの詳細については、オンラインヘルプおよび Windchill Enterprise Systems Integration Customizer's Guide - Oracle Applications の関連セクションを参照してください。