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パブリッシャキューおよび Worker Agent 設定の一般的な流れ
次の手順を実行することによって、パブリッシャキューを設定します。
1. 最適なパブリッシングに必要なパブリッシャキューの数を計算する
2. 追加のパブリッシャキューを設定する
3. パブリッシャキューの優先順位を設定する
4. パブリッシャキューと Worker の利用可能率を設定する
5. 固有のパブリッシャキューセットと Worker セットの設定
コンフィギュレーションプロセスを開始するには、次のセクションに進んでください。
パブリッシャキューの数の計算
番号付きパブリッシャキューの数は、WVS ジョブを複数のキューにわたって並列処理することが可能になるため、パブリッシングの負荷を分散する上で重要な意味を持っています。原則として、処理キューの数は、設定されている CAD Worker の数と同じであるか、それより多くなければなりません。ただし、実際に必要な数は多くの要因に左右されるので、パブリッシング統計解析に基づいて調整できます。
パブリッシングシステムのサイズ設定の詳細については、ビジュアリゼーションパブリッシングシステムのサイズ設定を参照してください。
その際には、WVS の「ジョブの統計」ツールを使用してパブリッシングシステムを監視し、適宜調整を行うことができます。詳細については、WVS ジョブの統計を参照してください。
追加の番号付き処理キューを設定するには、次のセクションに進んでください。
追加のパブリッシャキューの設定
追加の番号付き処理キューを設定するには、以下の手順に従います。
1. Windchill の「キュー管理」ユーティリティを使用して、必要な新規番号付き処理キューを作成します。
a. 「新規キュー」をクリックします。「新規キュー」ダイアログボックスが開きます。
b. 「名前」の横に新規キューの名前を入力します。
c. 「タイプ」の横にあるドロップダウンメニューから「プロセス」を選択します。
d. 「有効」「はい」を選択します。
e. 「実行ホスト」の横に「Default」と入力します。
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複数のバックグラウンドメソッドサーバーが設定されている場合は、定義済みの WVS グループに対してキューグループを設定します。
f. 「失敗による再試行」の横に数値を入力します。
g. 「サスペンドの期間」の横に数値を入力します。
h. 「OK」を選択します。新規番号付きキューが作成されます。
WVS は、ただちにこのキューを使用し始めます。
デフォルトでは、キュー内で処理されて完了したパブリッシングジョブの情報は、PublisherQueue1 および PublisherQueue2 の場合を除いて、すべて削除されるように設定されています。
完了したキューエントリを除去する場合、手順はこれで完了です。
任意のキューセットの追加のキューについて、WVS ジョブの詳細のログ情報を保持する場合は、ステップ 2 に進んでください。
2. 完了した WVS ジョブの詳細情報が保持されるように Windchill を設定します。
a. 追加の処理キューごとに、xconfmanager コマンドを使用して、必要な removeCompleted プロパティを wt.properties ファイルに追加します。
たとえば、パブリッシャキューセット "PROE" の最初のキューから完了ジョブが削除されないようにするには、以下のようにします。
xconfmanager -t codebase/properties -s
"wt.queue.removeCompleted.PublisherQueuePROE1=false"
b. xconfmanager -p コマンドを実行して変更内容を適用します。
3. 更新した wvs.properties の設定値を再読み込みするために、Windchill のメソッドサーバーを再起動します。
完了したキューエントリの維持または除去を設定するプロパティの詳細については、テクニカルサポートの知識ベースのアーティクル CS32811 を参照してください。
パブリッシングジョブの優先順位の設定
優先順位付きパブリッシャキューを使用すると、ジョブの順序を決定するいくつかの簡単な規則を定義するのに役立ちます。WVS ジョブ関連のキューエントリについては、WVS ジョブのタイプおよびソースに基づいて、対象の優先順位付きパブリッシャキューを設定できます。WVS ジョブのタイプおよびソースのリストについては、wvs.properties.xconf ファイルの「PUBLISHER SETTINGS」を参照してください。
対象の優先順位付きパブリッシャキューを設定するときに行う主なタスクは、以下のとおりです。
1. WVS ジョブのタイプとソースの組み合わせごとに、相対的な優先順位 (高、中、低) を決定します。
2. ジョブの個々のタイプとソースを wvs.properties ファイルで設定することにより、選択した優先順位を割り当てます。
たとえば、手動でのチェックイン (ソース 1) からパブリッシングされる CAD ドキュメント (Type 1) を優先順位「高」に設定するには、以下の xconfmanager コマンドを設定します。
xconfmanager -t codebase/WEB-INF/conf/wvs.properties -s
"publish.publisherqueue.priorities.1.1=H"
ジョブの優先順位設定の詳細については、テクニカルサポートの知識ベースのアーティクルCS28472を参照してください。
3. コマンド xconfmanager -p を実行して変更内容を適用します。
4. Windchill メソッドサーバーを再起動します。
カスタムフィルタメソッドの使用
優先順位を設定するときに、ジョブのソースおよびタイプによって必要なレベルの制御が提供されない場合は、カスタムフィルタメソッドを使用します。WVS ジョブの優先順位とパブリッシャキューセットは、ユーザー独自のビジネス規則を実装するカスタムメソッドを使用することによって、明示的に設定できます。
カスタムフィルタメソッドは、wvs.properties ファイルの publish.publishqueue.priorities.filtermethod プロパティを使用して設定され、パブリッシャジョブのサブミット時に呼び出されます。このフィルタメソッドは、パブリッシングジョブに使用される優先順位とパブリッシャキューセットを返します。カスタムメソッドが定義されている場合は、publish.publishqueue.priorities.<type>.<source> プロパティの代わりに常に使用されます。
フィルタメソッドの詳細については、「専用パブリッシングキューの使用」の「フィルタメソッド」セクションを参照してください。
ジョブの順序の規則を定義するだけではなく、パブリッシャキューと Worker の利用可能率を設定することによってパブリッシングのスループットを高めることもできます。
パブリッシャキューと Worker の利用可能率を設定する方法については、次のセクションに進んでください。
パブリッシャキューと Worker の利用可能率の設定について
単純なジョブ優先順位に加えて、パブリッシャキューと Worker の利用可能率を設定することによっても、オフピークの時間帯にパブリッシングのスループットを高めることができます。たとえば、データの大規模な移行とインポートが実行された後です。
パブリッシャキューと Worker の利用可能率の設定に関する情報については、パブリッシャキューの設定の「パブリッシャキューと Worker の利用可能率の設定」を参照してください。
固有のパブリッシャキューセットと Worker セットについて
固有のパブリッシャキューセットと Worker セットを設定することで、データのタイプごとにパブリッシングを完全に分離できます。つまり、あるカテゴリのパブリッシングが別のカテゴリのパブリッシングに影響することがなくなり、両者を個別に管理できます。
固有のパブリッシャキューセットを設定するときは、実質上、ある一定カテゴリのデータをパブリッシングするための独立ルートを作成することになります。パブリッシング対象のデータが変換を必要とする場合は、固有のパブリッシャキューセットとともに固有の Worker セットを設定できます。変換が不要な場合、または、すべての Worker を使用してパブリッシャキューセットのジョブを処理する場合は、固有のパブリッシャキューセットのみ設定します。
詳細については、専用パブリッシングキューの使用を参照してください。
固有のパブリッシャキューセットを設定するには
固有のパブリッシャキューセットを設定することにより、データのタイプごとにパブリッシングを分離できます。たとえば、WTDocument のパブリッシングは短時間で完了するのに対し、CAD ドキュメントについては、多くの場合、ある程度の時間がかかります。固有のパブリッシャキューセットを設定して WTDocument をパブリッシングすると、パブリッシングキュー内のバックログを回避できます。
固有のパブリッシャキューセットを設定するには、以下の手順に従います。
1. パブリッシャキューセットの名前を wvs.properties ファイルの publish.publishqueue.setnames プロパティに追加して、パブリッシャキューセットを新規作成します。
2. wt.properties ファイルで Windchill のコンフィギュレーションを調整して、追加のキューを使用できるようにします。
a. Windchill キューの新しい数が現在の値を超えている場合は、wt.queue.max.processQueues の値を大きくします。
b. 完了した Windchill キューエントリおよび関連するパブリッシングジョブの詳細情報ログ (WVS ジョブモニターに表示されるもの) が削除されないようにするには、すべての新しい番号付きパブリッシャキューについて、これらのプロパティを false に設定します。
wt.queue.removeCompleted.PublisherQueue<setname><number>
たとえば、次のようになります。
wt.queue.removeCompleted.PublisherQueuePROE1=false
3. 新しいパブリッシャキューセットを使用するように WVS を設定します。このように設定する上で最も優れた方法は、作成する製品表現の名前および説明とともにパブリッシャキューの優先順位およびセットを設定するための、カスタムクラスおよびカスタムメソッドを作成することです。次に、使用するクラスおよびメソッドを wvs.properties ファイルの publish.publishqueue.priorities.filtermethod プロパティで定義します。
4. 更新した wvs.properties の設定値を再読み込みするために、Windchill のメソッドサーバーを再起動します。
「専用パブリッシングキューの使用」の「特定の優先度を持つ専用パブリッシングキューへのパブリッシングジョブのサブミット」を参照してください。
固有の Worker セットを設定するには
デフォルトでは、WVS には Worker セットが定義されていません。すべての Worker が、暗黙的に "DEFAULT" Worker セットのメンバーになっています。
固有の Worker セットを作成すると、Worker を論理 Worker セットに割り当てることができます。この Worker セットの設定を調整すると、特定カテゴリのジョブまたは特定タイプのパブリッシングを処理できます。また、Worker セットを特定または複数のパブリッシャキューセットにマッピングできます。
1. 「Worker Agent 管理」設定ウィザードの「Worker を追加」ボタンを使用して、必要な Worker を作成します。
2. Worker Agent の agent.ini ファイルを手動で編集し、queueset パラメータをそれぞれのファイルに追加することで、Worker を Worker セットに割り当てます。たとえば、各 Worker セットコンフィギュレーションの agent.ini ファイルに Worker セットコンフィギュレーションを追加し、queueset=<QueuesetName> パラメータを追加します。
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Worker は、複数の Worker セットのメンバーになることができます。
queueset パラメータは、Worker のタイプセット名を空白文字で区切って入力したリストです。
Worker について queueset パラメータが定義されていない場合は、"DEFAULT" Worker キューセットに含まれているものと見なされます。
Worker がデフォルトのパブリッシャキューセットによって使用され、Worker キューセットのリストに含まれるようにする場合は、queueset パラメータを DEFAULT に設定します。
3. どのパブリッシングジョブが各 Worker セットに割り当てられるかを設定するには、独自のビジネス規則に基づいて Worker セットを決定するためのカスタムクラスおよびカスタムメソッドを作成します。次に、WVS で使用するクラスおよびメソッドを wvs.properties ファイルの publish.publishqueue.usesetworkers.filtermethod プロパティを設定して定義します。
詳細については、Windchill ヘルプセンターの専用パブリッシングキューの使用を参照してください。
4. 更新した wvs.properties および agent.ini の設定値を再読み込みするために、Windchill のメソッドサーバーを再起動します。
固有の Worker セットと固有のパブリッシャキューセットの併用
固有のパブリッシャキューセットをすでに定義していて、そのセットに一定カテゴリのパブリッシングジョブをサブミットするためのカスタムフィルタをすでに導入している場合は、次のプロパティを使用することにより、同様に命名された Worker セットを当該のキューに割り当てることができます。
publish.publishqueue.usesetworkers.forqueueset.<SetName>=<WorkerType>
これは wvs.properties ファイル内にあり、ここで <SetName> はパブリッシャキューセット名、<WorkerType> はそれにマッピングされる必要のある Worker タイプのスペース区切りリストです。
たとえば、以下のプロパティ設定は、Worker タイプ PROE および UG についてのみ、パブリッシャキューセット名 CAD を Worker セット名 CAD にマッピングします。
publish.publishqueue.usesetworkers.forqueuesetCAD=PROE UG
固有のパブリッシャキューセットおよび Worker セットの設定の詳細については、テクニカルサポートの知識ベースのアーティクルCS132318およびCS80629を参照してください。