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トレースの使用
トレースは、トレース可能な Windchill オブジェクトに外部リソースを関連付けて (リンクして)、その関連を追跡できるようにします。たとえば、外部システムで管理している要件と Windchill の部品との関連が、トレースによって明確になる可能性があります。
トレースが効果を発揮するのは、プロジェクトマネージャとエンジニアがこれらの関連を把握しようとする場合です。トレースリンクを使用すると、設計意図を理解しやすくなり、変更の影響を評価するのに役立ちます。
トレースリンクのタイプ
Windchill オブジェクトと外部アイテムの間のトレースリンクのタイプは次のとおりです。
「割当」 - 上位のリモート要件ドメインアイテムを上位の部品またはアセンブリにリンクします。「割当」リンクは、要件データがトレース対象アイテムの要求を少なくとも部分的に満たしていることを示します。たとえば、設計プロセスの初期段階で、要件書をアセンブリにリンクします。
「充足」 - Windchill オブジェクトをリモート要件ドメインアイテムにリンクします。オブジェクトがトレース対象アイテムを満たします。たとえば、完成した要件書にアセンブリ構成部品をリンクします。
「実装」 - Windchill のトレース可能なオブジェクトをリモートアーキテクチャドメインアイテムにリンクします。このリンクは、システム設計エンティティの機械設計、電気設計、またはソフトウェア設計の実装である、トレース可能なオブジェクトを示します。たとえば、部品をリモートアーキテクチャアイテムまたはそのソフトタイプにリンクします。
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設計プロセスの初期段階で、「割当」リンクを使用して、外部アイテムを最終品目やアセンブリなどの上位部品に割り当てます。設計プロセスが進行してから、「充足」リンクを使用して、外部アイテムをアセンブリ内の特定の部品に割り当てます。
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オブジェクトに「充足」または「実装」トレースリンクを追加した場合、部品の新しい作業版数が作成されます。
コピー転送について
Windchill オブジェクトに作業版数が適用されるか改訂された場合、次の処理が行われます。
オブジェクトに追加したトレースリンクは引き継がれます。
「割当」リンクはリビジョンのすべての作業版数にコピー転送されます。たとえば、部品がリビジョン A から B に改訂された場合、B にすべてのトレースリンクが継承されます。
「充足」リンクと「実装」リンクは、追加された作業版数、およびそれ以降の作業版数とリビジョンで使用できます。たとえば、「充足」リンクまたは「実装」リンクが作業版数 A2 で追加された場合、それは A3 以降で使用できますが、A1 では使用できません。「充足」リンクまたは「実装」リンクがリビジョン A のいずれかの作業版数で追加された場合、このリンクはリビジョン B で使用できます。
コピー転送と同様に、後方コピーは次のように機能します。
「割当」リンクはリビジョンのすべての作業版数に後方コピーされます。たとえば、作業版数 B2 で「割当」リンクが作成された場合、このリンクは B1 でも使用できます。これは以前のリビジョンでは使用できません。
「充足」リンクと「実装」リンクは、追加された作業版数で使用でき、それ以前の作業版数やリビジョンでは使用できません。たとえば、「充足」リンクまたは「実装」リンクが作業版数 B2 で追加された場合、B1 やリビジョン A では使用できません。
要確認リンクについて
外部システムで外部リソースが修正されると、「トレース先」テーブルに 「要確認の警告」フラグが表示されます。その場合、 「要確認としてマーク」操作を使用して、これらのリンクを要確認として手動でマークできます。
要確認のトレースリンクをレビューした後でこのフラグを除去するには、 「要確認を解除」操作を使用します。
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「要確認としてマーク」および 「要確認を解除」操作は、リビジョンの最新のバージョンでのみ使用できます。