Windchill オブジェクトの一意性レベルの設定について
一意性レベルは、Windchill ソリューション内のオブジェクトの一意性をビジネス要件に従って設定または管理するメカニズムを提供します。オブジェクトの一意性は、オブジェクトキー、組織参照、名前空間の組み合わせによって決まります。
一意性レベルは Windchill でインストールまたはアップグレード時にサイトレベルまたは組織レベルで設定できます。組織レベルの一意性はオブジェクト番号にのみ適用され、オブジェクト名またはファイル名はサポートされていません。
組織レベルの一意性
組織レベルの一意性を設定した場合、単一企業内の複数のビジネス単位が単一の Windchill インスタンスを使用して互いに独立して事業を行うことが可能になります。各ビジネス単位が独立して事業を行うので、単一企業がその複数の組織の間で重複するオブジェクト番号を持つことができます。
たとえば、1 つの企業またはサイト内に Org1、Org2、Org3 という 3 つの異なるビジネス単位 (組織) があるとします。これらの組織はそれぞれが一意であるので、ユーザーは複数の組織の間で重複するアイデンティティを持つ部品を作成できます。つまり、たとえば 000001 という番号が付いた部品が Org1 と Org2 という 2 つの異なる組織にそれぞれ存在できます。
組織レベルの一意性は、WTpart、WTDocument、EPMDocument などのコンテナ所有オブジェクトタイプに適用されます。
サポートされるオブジェクトタイプ
組織レベルの一意性は以下のオブジェクトタイプに適用されます。
• WTPart
• WTDocument
• EPMDocument
• PromotionNotice
• WTWorkSet
• WTVariance
• WTChangeRequest2
• WTChangeProposal
• WTChangeOrder2
• WTChangeIssue
• WTChangeInvestigation
• WTChangeActivity2
• WTAnalysisActivity
• ProductFamily
• ProductModelGroup
• ProductModel
• PartList
• MPMMfgProcess
• MPMControlCharacteristic
• MPMMfgStandardGroup
• MPMProcessPlan
• MPMOperation
• MPMSequence
• VariantSpec
• WTPartAlternateRep
• WorkPackage
サイトレベルの一意性
サイトレベルの一意性を設定した場合、単一の Windchill インスタンスを使用して企業全体を表すことができます。単一の Windchill インスタンスが企業全体を表すので、単一のビジネス単位がそのサイト全体で標準化された単一の番号付けシーケンスを持つ必要があります。作成された各部品番号がそのサイト (企業) で一意になります。
この場合、作成されたオブジェクトのオーナー組織としてデフォルトの組織が設定されます。内部または外部組織 (ベンダーまたはサプライヤ) を表す追加の組織を作成する必要がない場合。たとえば、Org1、Org2、Org3 という 3 つの異なる組織があるとします。ユーザーはデフォルト組織を組織参照として、そのサイト (企業) で一意の部品を作成できます。このため、000001 という番号の部品が作成された場合、この部品番号はサイトレベルで一意になり、これは Windchill システム全体で一意になります。同じ部品番号が Org1 と Org2 といった 2 つ以上の異なる組織にそれぞれ存在することはできません。
一意性をサイトレベルから組織レベルに変更する場合、アップグレードまたはマイグレーション中に行えます。詳細については、
で一意性レベルの設定
Windchill Upgrade Guideを参照してください。