ファミリーテーブルの一意性
このセクションでは、一意でない SolidWorks コンフィギュレーション名 (つまり、同じ名前のコンフィギュレーションが 2 つの SolidWorks ファイルに含まれている場合) を Windchill に公開するときに、Windchill の一意性制約で必要な一意の Windchill "ファイル名" 属性を維持する方法について説明します。デフォルトでは、ファミリーテーブルインスタンスの CAD ドキュメントの Windchill ファイル名は、コンフィギュレーション名にモデルファイルの拡張子を組み合わせた <configuration_name>.<model_extension> という形式になります (たとえば、Configuration1.sldprt)。
ファイル名の一意性制約は、データベースでファイル名が重複するのを避けるために設計されています。つまり、コンフィギュレーションが CAD ドキュメントとして作成されると、同じ名前のほかのコンフィギュレーションはチェックインできなくなります。この動作は、SolidWorks コンフィギュレーション名が実際の部品番号を表している場合に役立ち、部品番号の重複を避けることができます。ただし、同じコンフィギュレーション名が複数の SolidWorks 部品やアセンブリに存在することも、一般的にはよくあります。ここでは、同じコンフィギュレーション名を複数のファイルで再利用できるように、ファイル名とコンフィギュレーション名を組み合わせ、Windchill に公開するときに一意な "ファイル名" 属性を維持する方法を説明します。
「ジェネリック名にインスタンスを含める」プリファレンスを使用すると、コンフィギュレーションとファイルの名前を組み合わせて、一意な Windchill "ファイル名" 属性を生成できます。ジェネリックファイル名とコンフィギュレーション名の間にセパレータ (@) を使用して、configuration@part.SLDPRT のような形式で生成されます。
別のオプションでは、コンフィギュレーションが管理された Windchill インスタンスとしてサポートされます。「モデルインスタンスをファミリーテーブルの CAD ドキュメントとして管理」プリファレンスは、Windchill Workgroup Manager がコンフィギュレーションを、Windchill でアセンブリと部品ドキュメントのインスタンスとしても管理するかどうかを決定します。プリファレンスは、SolidWorks からインスタンスを保存するときに、新しいインスタンスと既存のインスタンスの両方に適用されます。
• すべて
部品およびアセンブリのインスタンスが CAD ドキュメントインスタンスとしてパブリッシングされます。
• 部品 -
部品で定義されたインスタンスを、管理された機能インスタンスとして管理し、アセンブリのコンフィギュレーションを管理しないようにします。
• 無効 -
インスタンスは、CAD ドキュメントインスタンスとしてパブリッシングされません。
「デフォルトで新規モデルインスタンスを管理」プリファレンスは、インスタンス/非インスタンス属性 PTC_IS_INSTANCE のデフォルト値を制御します。これは、新規または既存の CAD ドキュメントに追加された新しいコンフィギュレーションに適用されます。このプリファレンスは、すべてのコンフィギュレーションを公開するための一般的なポリシーがある場合に効果的で、公開するインスタンスごとに PTC_IS_INSTANCE を設定する必要がなくなります。このプリファレンスは、一意性制約のコンフリクトを避けるために、「ジェネリック名にインスタンスを含める」と一緒に使用してください。また、実際の部品とアセンブリを表していない、データ管理環境で意味のないコンフィギュレーションが公開されるのを避けるために、「指定した名前の管理モデルインスタンスを無視」を使用してください。
このプリファレンスに指定できる値は次のとおりです。
• 「いいえ」- 新しく作成されるモデルインスタンスに、PTC_IS_INSTANCE=No の値が割り当てられます。デフォルトでは、新しく作成されるインスタンスは CAD ドキュメントとして作成されません。CAD ドキュメントとして管理するインスタンスでは、この値を「真」に設定できます。
• 「はい」- 新しく作成されたモデルインスタンスに、PTC_IS_INSTANCE=Yes の値が割り当てられます。デフォルトでは、新しく作成されるモデルインスタンスは CAD ドキュメントとして作成されます。
「指定した名前の管理モデルインスタンスを無視」プリファレンスでは、モデルを Windchill にチェックインするときに、複数の非インスタンスコンフィギュレーション名を除外するように指定できます。プリファレンスに指定した名前のリストに一致するコンフィギュレーションには、ファミリーテーブルインスタンスが作成されません。このプリファレンスは、ビジネスオブジェクトを表していないために Windchill に公開する価値のない、標準コンフィギュレーション名を無視する場合に有効です。たとえば、実際の部品やアセンブリではなく "ビュー" を表しているコンフィギュレーション (Default/Flat*/Simplified) などがあります。
名前フィルタの定義にはワイルドカードを使用できます。複数の名前がある場合は / で区切ります。
Ex. Default/Flat*/bend
「指定した名前の管理モデルインスタンスを無視」プリファレンスは、すべての新規コンフィギュレーション、および SolidWorks で名前が変更された既存のコンフィギュレーションに適用されます。このプリファレンスはモデルの作成元のアクティブなコンフィギュレーションに設定されている PTC_IS_INSTANCE の値から独立しています。新規コンフィギュレーションはサーバー上で設定されているファミリーテーブルプリファレンスに基づいてインスタンスとして識別されます。