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レシピオーバーレイメカニズム
概要
WVS レシピオーバーレイメカニズムは、パブリッシングジョブの特定のカテゴリに対する Worker の実行時レシピコンフィギュレーションを調整するために役立つテクニックです。初期レシピコンフィギュレーションは、Creo View アダプタのセットアップフォルダ (proe2pv.rcp など) にあるレシピ (.rcp) ファイルによって定義されます。このセクションで説明するプロパティは、WVS レシピオーバーレイメカニズムの以下の側面を設定します。
Worker に送信されるオーバーレイレシピファイル名。
それに追加する調整済みレシピ設定。
これらを送信する対象のパブリッシングジョブカテゴリ。
オーバーレイレシピファイルは、設定済みの共通ファイルシステムフォルダを使用してパブリッシングジョブを処理する Worker に送信される転送フォルダに追加されます。
以下の情報は、wvs.properties.xconf ファイル内の各プロパティに関連する情報に基づいています。
作成するオーバーレイレシピファイルの名前の定義
WVS は、オーバーレイレシピを Worker に送信するとき、作成して送信するオーバーレイレシピファイルの正しい名前を知っている必要があります。これにより、そのレシピを受信する Worker がそのファイルを認識できます。これは形状タイプに基づいています。アダプタレシピファイルのデフォルトの名前はアダプタごとに異なるからです。以下に例を示します。
<Property default="pview_overlay.rcp"
name="publish.overlayrecipefile.overlayfilename"/>

<Property default="pview_proe2pv_overlay.rcp"
name="publish.overlayrecipefile.overlayfilename.PROE"/>

<Property default="pview_ug2pv_overlay.rcp"
name=""publish.overlayrecipefile.overlayfilename.UG"/>

<Property default="pview_sw2pv_overlay.rcp"
name=""publish.overlayrecipefile.overlayfilename.SOLIDWORKS"/>

<Property default="pview_inventor2pv_overlay.rcp"
name="publish.overlayrecipefile.overlayfilename.INVENTOR"/>

<Property default="pview_catia5_pv_overlay.rcp"
name="publish.overlayrecipefile.overlayfilename.CATIAV5"/>
生成されたオーバーレイレシピファイルは、共通ファイルシステムを介してジョブ (_wvsjob.paj) ファイルとともに Worker に送信されます。
これらのプロパティは通常、編集してはなりませんが、使用する形状タイプが設定されていない場合に、次の例のように新規エントリを追加することはできます。
<Property default="pview_ccdraft2pv_overlay.rcp"
name="publish.overlayrecipefile.overlayfilename.COCRDRAFT"/>
WVS が作成するオーバーレイレシピファイルの file パラメータに使用するアダプタラベルの定義
publish.overlayrecipefile.adaptername.<shapetype> プロパティを使用して、レシピファイルの作成で使用されるアダプタの名前を指定します。以下に例を示します。ほかの形状タイプを使用する場合は、既存の名前を編集するか、新規の名前を追加します。
<Property default="proe2pv"
name="publish.overlayrecipefile.adaptername.PROE"/>

<Property default="ug2pv"
name="publish.overlayrecipefile.adaptername.UG"/>

<Property default="sw2pv"
name="publish.overlayrecipefile.adaptername.SOLIDWORKS"/>

<Property default="inventor2pv"
name="publish.overlayrecipefile.adaptername.INVENTOR"/>

<Property default="catia5_pv"
name="publish.overlayrecipefile.adaptername.CATIAV5"/>
これらのプロパティは、WVS がレシピファイルを作成し、その場でオーバーレイするときに形状タイプごとに追加する文字列を定義します。
これらのプロパティは通常、編集してはなりませんが、使用する形状タイプが設定されていない場合に、次の例のように新規エントリを追加することはできます。
<Property default="ccdraft2pv"
name="publish.overlayrecipefile.adaptername.COCRDRAFT"/>
これにより、publish.overlayrecipefile.overlayfilename.COCRDRAFT プロパティで名前が指定され、最初の行に file=ccdraft2pv-rcp が含まれているオーバーレイレシピファイルが作成されます。
特定のパブリッシングジョブ変換タイプのレシピ設定を含んでいるソースオーバーレイレシピファイルの定義
publish.overlayrecipefile.fortype.<shapetype>.<convtype> プロパティを使用して、特定のタイプの変換に使用されるソースオーバーレイレシピファイルの名前と場所を指定します。これは形状タイプと変換タイプに基づいています。変換タイプはプロパティ名内で省略することもできます。<convtype> を指定しない場合、すべての変換タイプに同じオーバーレイレシピファイルが使用されます。
下の例の設定は、特定のオーバーレイレシピファイル proe_view.rcp を使用した Creo Parametric アセンブリ (つまり、形状タイプ "PROE" と変換タイプ "view") のパブリッシングと、汎用オーバーレイレシピファイル proe.rcp を使用したその他すべての Creo Parametric 変換タイプのパブリッシングに使用されます。
<Property default="D:\ptc\Windchill\proe_view.rcp"
name="publish.overlayrecipefile.fortype.PROE.view"/>

<Property default="D:\ptc\Windchill\proe.rcp"
name="publish.overlayrecipefile.fortype.PROE"/>

ほかの形状タイプと変換タイプの組み合わせを使用する場合は、それに対応するエントリを追加します。参照されるソースオーバーレイレシピファイルは、Windchill サーバーに作成され、配置される必要があります。例を以下に示します。
<Property default="D:\ptc\Windchill\ccdraft_view.rcp"
name="publish.overlayrecipefile.fortype.COCRDRAFT.view"/>
ここで、COCRDRAFT は形状タイプ、view は変換タイプで、D:\ptc\Windchill\ccdraft_view.rcp は、この場合、送信するレシピオーバーレイ設定を含んでいる WVS バックグラウンドメソッドサーバーホスト上のファイルです。
パブリッシングジョブ変換タイプについては、知識ベース記事 CS53556 を参照してください。
カスタムクラスまたはメソッドオーバーレイファイルの定義
publish.overlayrecipefile.filtermethod プロパティを使用して、使用する Worker オーバーレイレシピファイルを決定するために呼び出されるクラスおよびフィルタメソッドを定義します。フィルタメソッドのプロパティ値は、classname および methodname のフォームで、次の署名とともに指定されます。
public static <String methodname>(Persistable d <String workerType>
<String fileName>)
ここで、
Persistable d は、パブリッシングされるオブジェクトです。
String workerType は、使用されるフル Worker タイプです
(PROE.prtPROE.view など)。
String fileName は、変換されるファイルの名前です。
戻り値は、オーバーレイレシピファイルのコンテンツである文字列です。null が返された場合、オーバーレイレシピファイルは使用されません。
<Property default="" name="publish.overlayrecipefile.filtermethod"/>
既成では、フィルタは設定されていません。
カスタムメソッドには、返されるオーバーレイレシピファイルを決定するビジネスロジックが含まれています。このメソッドは、レシピファイルのコンテンツを文字列として返す必要があります。この後、WVS はこのコンテンツを使用してオーバーレイファイルを作成し、これらの前述の設定の組み合わせに基づいてそれに名前を付けます。
publish.overlayrecipefile.overlayfilename.*
および
publish.overlayrecipefile.adaptername.*
* 
このプロパティは publish.overlayrecipefile.fortype.* 設定をオーバーライドします。