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レポートのローカライズのカスタマイズ
目的
Windchill Business Reporting (WBR) システムで、カスタムレポートのローカライズバージョンを提供します。
バックグラウンド
Windchill Business Reporting (WBR) ソリューションでは、Windchill と Cognos オブジェクトが使用されます。データソースオブジェクトとレポートオブジェクトの両方に、ローカライズ可能なテキストが含まれています。これらのオブジェクトのテキストをローカライズすることによって、テキストをクライアントのロケールで表示できます。
範囲/適用可能性/前提条件
このマニュアルは、Windchill Business Reporting (WBR) ソリューション (つまり、Cognos) が正常にインストールおよび設定されていることを前提としています。Windchill のインスタンス名は <WindchillInstanceName> です。Cognos のルート URL は <WBR_ホーム_URL> です。通常、WBR ソリューションが <WBR_ホスト> にインストールされている場合、<WBR_ホーム_URL> は http://<WBR_ホスト>/cognos8/cgi-bin/cognos.cgi になります。<WBR_ホーム_URL> にログインでき、Windchill データソースオブジェクトを表示してレポートを作成する Cognos 権限があることを前提とします。
<Windchill_ホーム> の <マイパッケージ> に関連付けられているソースディレクトリで、ファイルを作成するアクセス権限があることを前提とします。
<Windchill_ホーム> の関連サブディレクトリ <マイタスクパッケージ> で、Info*Engine タスク <マイタスク> を作成したことを前提とします。
<Windchill_ホーム> のサイトコンテキストで、ReportTemplate <マイレポートテンプレート> を作成したことを前提とします。
サイトコンテキストで、Windchill レポートオブジェクト <マイレポート> を作成したことを前提とします。
Windchill フォルダに Cognos レポート <マイ Cognos レポート> を作成したことを前提とします。
WBR 統合では、レポートメタモデルを更新するためのアクセス権限も必要です。このマニュアルでは、WBR システムで使用されるテキストを外部化するために、標準の Java リソースバンドルを使用する手順について説明します。ローカライズされたテキストをサポートするには、言語固有のリソースバンドルを作成し、テキストを適切な言語に翻訳する必要があります。複数の言語のサポートが必要で、サポート対象の言語にテキストを翻訳できることを前提とします。このマニュアルで言及されているテキスト要素は、レポート名、パラメータ、および列で構成されています。WBR レポートに表示される実際のデータは、データソースから返されます。このデータのローカライズについては、このマニュアルでは説明しません。
予測される結果
このソリューションの最終結果は、クライアントのロケールに基づいた複数の言語で WBR レポートを使用することです。
ソリューション
特定のクライアントのロケールをサポートするために翻訳可能な、Java リソースバンドルに対する外部ローカライズテキスト。
前提となる知識
この目的を達成するには、次のことを理解している必要があります。
Info*Engine User's Guide
JConsole のユーザーインタフェース
Cognos のユーザーインタフェース
レポート管理のユーザーインタフェース
ソリューションエレメント
エレメント
タイプ
説明
<マイタスク>
Info*Engine タスク
Windchill データを読み込み、操作するための Info*Engine タスク。
<マイタスクリソース>
リソースバンドル情報プロパティファイル
Info*Engine タスクのテキストアイテムをローカライズするために使用されるリソースバンドル情報ファイル。
<マイレポートテンプレート> Windchill ReportTemplate
Windchill オブジェクト
Windchill データを取得するための照会を指定する Windchill オブジェクト。
<マイレポートテンプレートリソース>
リソースバンドル情報プロパティファイル
ReportTemplate のテキストアイテムをローカライズするために使用されるリソースバンドル情報ファイル。
<マイレポート> WindchillReport
Windchill オブジェクト
Windchill ユーザーインタフェースでエンドユーザーに表示される Windchill オブジェクト。対応する Cognos レポートオブジェクトのプロキシとして機能します。
<マイレポートリソース>
リソースバンドル情報プロパティファイル
レポートのテキストアイテムをローカライズするために使用されるリソースバンドル情報ファイル。
<マイ Cognos レポート> Cognos レポート
Cognos オブジェクト
照会の定義を含んでおり、表示のフォーマットを指定する、レポート用の Cognos オブジェクト。
<マイ Cognos レポートリソース>
リソースバンドル情報プロパティファイル
Cognos レポートの静的テキストをローカライズするために使用されるリソースバンドル情報ファイル。
手順 - Info*Engine タスクデータソースのローカライズ
1. ファイル <Windchill_ホーム>/src/<マイパッケージ>/<マイタスクリソース>.rbInfo を作成します。タスクメソッド名、パラメータ名、および列名として、必要に応じてエントリを追加します。言語固有のバージョンの <マイタスクリソース>.rbInfo を作成し、関連する Java ソースおよびコンパイル済みクラスファイルを生成します。
2. タスク XML ファイル <Windchill_ホーム>/tasks/<マイタスクパッケージ>/<マイタスク>.xml を編集して、リソースバンドルを指定します。タスクコメントに以下の行を追加してください。
{resouceBundle: <MyPackage>.<MyTaskResource> }
3. ローカライズされたテキストを組み込む Cognos モデルを更新します。インストールされている Windchill ショートカットから JConsole を起動します。PTC 組み込みサーブレットエンジン (Tomcat ベース) の JVM インスタンスに接続します。「MBeans」タブで「com.ptc」 > 「Monitors」 > 「ReportingSystem」の順に選択して、レポート管理ビーンを選択します。「Operations」タブで「updateModel」をクリックします。
手順 - ReportTemplate データソースのローカライズ
1. ファイル <Windchill_ホーム>/src/<マイパッケージ>/<マイレポートテンプレートリソース>.rbInfo を作成します。タスクメソッド名、パラメータ名、および列名として、必要に応じてエントリを追加します。言語固有のバージョンの <マイレポートテンプレートリソース>.rbInfo を作成し、関連する Java ソースおよびコンパイル済みクラスファイルを生成します。
2. <マイレポートテンプレート> を更新して、リソースバンドルを指定します。Windchill の「サイト」 > 「ユーティリティ」に移動し、「レポート管理」ユーティリティを起動します。「レポート管理」の UI で <MyReportTemplate> を選択し、「更新」をクリックして、照会ビルダーを起動します。「レポート」 > 「プロパティ」メニューアイテムを選択し、「リソースバンドル」テキストフィールドに「<MyPackage>.<MyReportTemplateResource>」と入力します。「OK」をクリックして変更内容を保存します。
3. ローカライズされたテキストを組み込む Cognos モデルを更新します。インストールされている Windchill ショートカットから JConsole を起動します。PTC 組み込みサーブレットエンジン (Tomcat ベース) の JVM インスタンスに接続します。「MBeans」タブで「com.ptc」 > 「Monitors」 > 「ReportingSystem」の順に選択して、レポート管理ビーンを選択します。「Operations」タブで「updateModel」をクリックします。
手順 - Windchill レポートオブジェクト名のローカライズ
1. ファイル <Windchill_ホーム>/src/<マイパッケージ>/<マイレポート>.rbInfo を作成します。レポートオブジェクト名のエントリを追加します。言語固有のバージョンの <マイレポートリソース>.rbInfo を作成し、関連する Java ソースおよびコンパイル済みクラスファイルを生成します。
2. <マイレポート> を更新して、リソースバンドルを指定します。Windchill の「サイト」 > 「レポート」ページに移動し、<マイレポート> に対して「編集」操作を選択します。「リソースバンドル」テキストフィールドに「<マイパッケージ>.<マイレポートリソース>」と入力し、「OK」をクリックします。
3. レポート属性「localizedName」がクライアントのロケールに基づいた翻訳済みテキストであることを確認します。
手順 - Cognos レポートのローカライズ
1. Cognos メタモデルがローカライズされた後 (「手順 - Info*Engine タスクデータソースのローカライズ」および「手順 - ReportTemplate データソースのローカライズ」を参照)、レポートの名前、パラメータ、および列をローカライズするために必要なステップは 1 つのみです。Report Studio のロケールを、レポートを作成する前にローカライズされたレポートを表示する対象のロケールに設定する必要があります。
2. レポート名、パラメータ、および列が、レポート実行時にクライアントのロケールに基づいた翻訳済みテキストであることを確認します。「Run with options...」操作を使用してレポートを実行します。
カスタマイズポイント
手順 - Cognos レポートの静的テキストのローカライズ
前述の「手順 - Cognos レポートのローカライズ」の後に、すべてのレポートパラメータ名および列名が、データソースのメタモデル情報に基づいて自動的にローカライズされます。バナーやラベルなど、レポートに追加されたその他のテキストは、自動的にローカライズされません。Windchill のユーティリティを使用して、これを行うことができます。
1. 静的テキストフィールドを <マイ Cognos レポート> に追加します。
2. <マイ Cognos レポート> に基づいて、ファイル <Windchill_ホーム>/loadFiles/cognosReports/custom/<マイ Cognos レポート XML>.xml を作成します。Cognos Report Studio のメニューで「Tools」 > 「Copy Report to Clipboard」の順に選択して、XML 定義をシステムのクリップボードにコピーします。次に、クリップボードの内容をテキストエディタに貼り付けて、ファイルに保存します。
3. CongosProxy ユーティリティを使用して、ベースリソースバンドルファイル <Windchill_ホーム>/src/<マイパッケージ>/<マイ Cognos レポートリソース>.rbinfo を生成します。
windchill com.ptc.windchill.cognos.CognosProxy outputrbinfo
<WindchillHome>/loadFiles/cognosReports/custom/<MyCognosReportX
ML>.xml
<WindchillHome>/src/<MyPackage>/<MyCognosReportResource>.rbinfo
4. 言語固有のバージョンの <マイ Cognos レポートリソース>.rbInfo を作成し、関連する Java ソースおよびコンパイル済みクラスファイルを生成します。
5. ファイル <Windchill_ホーム>/loadFiles/cognosReports/custom/<マイ Cognos レポート属性>.properties を作成します。このファイルとステップ 2 で作成したファイルは、ベース名が完全に一致する必要があります (たとえば、MyCognosReport.xml と MyCognosReport.properties)。
type=report
defaultName=<MyCognosReport>
resourceBundle=<MyPackage>/<MyCognosReportResource>.rbinfo
6. 以下のコマンドを使用して <マイ Cognos レポート> をロードします。
windchill com.ptc.windchill.cognos.CognosProxy loadreports
<WindchillHome>/loadFiles/cognosReports/custom/<MyCognosReportA
ttributes>.properties
7. Cognos でレポートを確認します。「Public Folders」 > 「Windchill」フォルダを再表示すると、<マイ Cognos レポート> オブジェクトのリストが表示されます。「Run with options...」操作を使用してレポートを実行します。別のクライアントロケールを設定して、静的テキストが適切に翻訳されていることを確認してください。
制限事項
Cognos レポートをローカライズするには、Report Studio のロケールを、レポートを作成する前に「en_ZW」に設定する必要があります。Cognos レポートでは、Report Studio のロケールに基づいて、ローカライズされたデータソースおよび列名が参照されます。このロケールのデータソースおよび列名を変更すると、別のロケールで翻訳済みテキストを検索できなくなります。正式な次善策として、特別なロケールでは不揮発性の名前を使用してください。ここで特別なロケールは「en_ZW」です。
サンプルコード
Windchill コードでの使用例
Windchill がサポートするすべてのロケールに対して、すべての定義済みレポートがローカライズされます。
関連パッケージ/クラスの Javadoc
基本モジュール
wt.query.template
レポートモジュール
com.ptc.windchill
関連カスタマイズドキュメント
現地化とローカリゼーション
その他の関連 Windchill ドキュメント
Info*Engine ユーザーガイド
Info*Engine 実装
特殊な管理
レポート管理のオンラインヘルプ
関連 Web サイト
http://support.congos.com/support