バージョン管理スキームのプロパティ
前述したバージョン管理スキームでは、ハーバードシリーズを使用していました。
オブジェクトのバージョン管理ハーバードシリーズは、1 つ以上の下位シリーズから構成され、通常はピリオドで区切られた値のストリーム (たとえば、1.1、1.3.5、A.A.B、1.2.1.1 など) として表現されます。デフォルトのハーバードシリーズバージョン管理スキームは、wt.series.HarvardSeries および wt.series.MulticharacterSeries の 2 セットのプロパティを使用して設定されます。
次のトピックでこれらのプロパティについて説明します。
• wt.series.HarvardSeries プロパティ
• wt.series.MulticharacterSeries プロパティ
• wt.series.IntegerSeries プロパティ
さらに、
その他の複数文字連続には、新規バージョンスキームの作成に関するトピックもあります。
バージョン管理スキームで、
レガシー文字を調整することもできます。
wt.series.HarvardSeries プロパティ
ハーバードシリーズのすべての
バージョン管理スキームでは、wt.properties ファイルの以下のエントリが使用されます。
wt.series.HarvardSeries.delimiter
wt.series.HarvardSeries.depth
delimiter エントリは、バージョン識別子の区切り記号を指定します。たとえば、以下のデフォルト設定では、区切り記号としてピリオド (.) が使用されます。
wt.series.HarvardSeries.delimiter=.
depth エントリは、シリーズがサポートするレベル数を指定します。たとえば、以下のデフォルト設定の場合、このシリーズで 16 レベルのバージョン識別子を使用できます。
wt.series.HarvardSeries.depth=16
単純なアルファベットスキーム、標準の整数スキーム、またはこれら 2 つの組み合わせを使用する場合、各レベルで使用するスキームを以下の一連のプロパティで指定できます。
wt.series.HarvardSeries.level.1
wt.series.HarvardSeries.level.2
wt.series.HarvardSeries.level.3
.
.
wt.series.HarvardSeries.level.<max level number>
<max level number> は、wt.series.HarvardSeries.depth プロパティで指定されているシリーズの深さです。
複数の level エントリは、識別子の各レベルで使用されるシリーズを指定します。level エントリでは、以下のいずれかの値を使用できます。
wt.series.MulticharacterSeries
wt.series.IntegerSeries
複数文字シリーズは、アルファベット文字 (A、B、C など) を使用してバージョン識別子を繰り上げます。整数シリーズは、wt.series.IntegerSeries で定義されているように、数字 (1、2、3 など) を使用してバージョン識別子を繰り上げます。
たとえば、以下の行はデフォルト設定であり、1 番目のレベルで複数文字シリーズを使用することを示します。
wt.series.HarvardSeries.level.1=wt.series.MulticharacterSeries
depth エントリで指定された数値までの各レベルでシリーズが指定されていない場合は、指定したレベルのシリーズが繰り返し使用されます。
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ファイルベースおよび状態ベースのバージョン管理スキームでは、前に説明したように wt.series.HarvardSeries.delimiter および wt.series.HarvardSeries.depth プロパティを使用して、バージョン識別子で使用する区切り記号とサポートするレベルの数を設定します。これらのスキームでは wt.series.HarvardSeries.level プロパティは使用しません。各レベルの値は、ロードされたバージョン管理 XML ファイルで定義されます。ファイルベースおよび状態ベースのバージョン管理の詳細については、 バージョン管理スキームの設定を参照してください。
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wt.series.MulticharacterSeries プロパティ
デフォルトの複数文字シリーズは、wt.properties で以下のように定義されています。
wt.series.MulticharacterSeries.min=A
wt.series.MulticharacterSeries.max=Z
wt.series.MulticharacterSeries.delta=1
wt.series.MulticharacterSeries.length=3
これらのプロパティは、
オブジェクトバージョンの指定で説明したアルファベットの文字列 (たとえば、A、B、...、Z、AA、AB、...、AZ、AAA、AAB、...、AAZ) を指定します。これらのデフォルト値は、
xconfmanager ユーティリティを使用してプロパティを編集することで変更できます。
wt.series.IntegerSeries プロパティ
デフォルトの整数シリーズは、wt.properties で以下のように定義されています。
wt.series.IntegerSeries.min=1
wt.series.IntegerSeries.delta=1
wt.series.IntegerSeries.max=2147483647
これらのプロパティは、1 から開始して最大 2147483647 まで 1 ずつ増分する整数を指定します。これらのデフォルト値は、
xconfmanager ユーティリティを使用してプロパティを編集することで変更できます。