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windchill コマンドについて
windchill コマンドを使用すると、Windchill の操作を実行できます。たとえば、Windchill の停止と起動、Windchill サーバーのステータスの確認、新しいシェルの作成と環境変数の設定などが可能です。また、このコマンドは、Java ラッパーとしても使用できます。そのため、windchill コマンドでは、事前に環境が定義されていなくても (CLASSPATH 変数では Windchill クラスを、PATH 変数では Java を指定しなくても)、Java とまったく同じように、引数にクラスファイルを指定してそのクラスファイルを実行できます。
windchill コマンドは、サーバー側の Windchill Java コードを実行するために使用してください。この操作により、コマンドを実行する環境が適切に設定されます。windchill のシェル操作などの操作が実行される環境は、wt.properties ファイルの wt.env プロパティによって定義されます。たとえば、wt.env.CLASSPATH プロパティは、呼び出す操作に対して CLASSPATH 環境変数を設定します。
windchill コマンドは、Windows のバイナリ実行可能ファイルにもコンパイルされている Perl スクリプトです。UNIX システムの場合は、Perl 5.0 以降がインストールされている必要があります。windchill スクリプトを実行する場合は、Perl が通常のインストール場所である /usr/bin/perl にインストールされていることが前提となります。Perl が通常の場所にインストールされていない場合、Perl のインストール場所へのシンボリックリンクを作成するか、windchill スクリプトを編集して Perl のインストール場所を参照するようにできます (前者の方法を推奨します)。windchill スクリプトを修正するには、<Windchill>/bin/windchill ファイルを編集します。#! エントリ (#!/usr/bin/perl -w など ) を探し、Perl ディレクトリを Perl がインストールされている場所に変更します。
windchill コマンドは <Windchill>/bin ディレクトリにあります。windchill コマンドの実行時に、コマンドが見つからないことを知らせるメッセージが表示された場合は、<Windchill>/bin ディレクトリを PATH 環境変数に追加してください。windchill コマンドの構文は以下のとおりです。
windchill [args] action
windchill コマンドを -h 引数を指定して実行するか、引数なしで実行すると、windchill コマンドのヘルプを表示できます。
以下の表は、windchill コマンドで指定可能な引数、および実行可能な操作の一部を示します。引数の詳細なリストを確認するには、ヘルプ (引数) で生成されるレポートを使用してください。
windchill 引数
引数 (オプション)
説明
-h, --help
ヘルプを表示して終了します。
-v, --[no]verbose
コマンドの実行中にその処理内容を表示します。デフォルトは以下のとおりです。
-- noverbose
-w, --wthome=DIR
Windchill のホームディレクトリを設定します。デフォルトは、windchill スクリプトが保存されている親ディレクトリです。
* 
同じユーザーアカウントでインストールした Windchill の複数のインスタンスがある UNIX システムで、-w オプションを使用して WT_HOME および SQLPATH 環境変数に対して行った設定は、ユーザーの *.cshrc、*.login、および *.profile シェル初期化ファイルにある、同じ変数に対する設定でオーバーライドされます。
--java=JAVA_EXE
Java 実行可能ファイルです。デフォルトは、$WT_HOME/codebase/wt.properties ファイルで指定された wt.java.cmd 変数の値です。
-cp,
--classpath=PATH
Java のクラスパスです。デフォルトは、$WT_HOME/codebase/wt.properties ファイルで指定された wt.java.classpath 変数の値です。
--javaargs=JAVAARGS
Java のコマンドライン引数です。
windchill 操作
操作
説明
shell
現在実行中のシェルの新規インスタンスで Windchill の環境を設定します。
start
Windchill サーバーを起動します。
stop
Windchill サーバーを停止します。
status
Windchill サーバーのステータスを読み込みます。
version
インストールされている Windchill のバージョンを表示します。
properties <resource>
[,...][?key[&key2]...]
Windchill が参照する指定したリソースのプロパティを、代入およびその他の実行された操作などとともに表示します。所定のキーの組み合わせに限定される場合があります。
以下に例を示します。
windchill properties wt.properties - すべての wt.properties をリストします
windchill properties wt.properties?wt.server.codebase - サーバーコードベースをリストします
windchill properties wt.properties?wt.env.* - windchill シェルで使用されるすべての環境変数をリストします
windchill properties - 引数なしでヘルプレポートを生成します
CLASS [CLASS_ARGS]
オプションのクラス引数を使用して Windchill クラスを実行します。以下に例を示します。
windchill wt.load.Developer -UAOps