データ管理機能 > コンテキスト間でのデータの交換 > PDM チェックアウトオブジェクトの管理
  
PDM チェックアウトオブジェクトの管理
PDM チェックアウトオブジェクト は共有オブジェクトの一種です。
PDM からプロジェクトにオブジェクトをチェックアウトすると、そのオブジェクトのプロジェクト専用バージョンが作成されます。
プロジェクトへの PDM オブジェクトのチェックアウトは専用の特別な操作ではなく、共有オブジェクト を作成する場合と同じ「プロジェクトに追加」操作を使用します。
プロジェクトのチームメンバーはそのプロジェクト固有のバージョンのオブジェクトを編集し、そのオブジェクトを後で PDM に送り返すことができます。
PDM オブジェクトは、いくつかのプロジェクトに同時にチェックアウトできます。
* 
オブジェクトが PDM から複数のプロジェクトにチェックアウトされている場合、1 つのバージョンのみを PDM に送り返すことができます。
プロジェクト作業が完了するまで、そのソースオブジェクトは PDM でロックされます。
ソースオブジェクトをロック解除するには、次のいずれかの操作を実行します。
「PDM のチェックアウトを解除」- プロジェクト固有のすべてのバージョンのオブジェクトを削除し、PDM 内のソースオブジェクトをロック解除します。
「PDM に送信」- 現在のバージョンの PDM オブジェクトが新規作業版数としてプロジェクト固有のバージョンに置き換えられます。「オブジェクトを収集してオプションを設定」テーブルで行った選択に応じて、ソースオブジェクトはロック解除されるか再びチェックアウトされます。
* 
PDM オブジェクトのフォルダの場所、チームテンプレート、ライフサイクルテンプレートはプロジェクト固有のバージョンの影響を受けません。
次の例は、PDM チェックアウトの典型的なシナリオを示しています。
1. コンテキストマネージャは「プロジェクトに追加」操作を使用して、製品オブジェクトをプロジェクトにチェックアウトします。
プロジェクトフォルダの部品が使用可能になり、製品コンテキスト内でロックされます。このためプロジェクト内のユーザーは、同時に PDM 環境で実行される作業と競合することなく、オブジェクトを修正できます。
2. プロジェクトに追加すると、個々のプロジェクトチームメンバーはその PDM オブジェクトのプロジェクト専用バージョンをチェックアウトして修正できます。
部品、CAD ドキュメント、ダイナミックドキュメントもチェックアウトして、個々のユーザーのワークスペースにダウンロードできます。ワークスペースからは、適切なツールを起動してオブジェクトを修正できます。
3. 作業が完了した後、プロジェクトメンバーはプロジェクトにオブジェクトをチェックインします。オブジェクトを PDM に送り返すまで、プロジェクトの作業はソースの製品またはライブラリに表示されません。
4. プロジェクトでの開発作業が完了した後、マネージャは「PDM に送信」操作を使用してソースバージョンをプロジェクトバージョンに置き換えます。
製品コンテキストでは部品がロック解除され、チームメンバーは改訂した部品を自分の製品作業に組み込めるようになります。
複数の設計シナリオを使用した事例の詳細については、PDM チェックアウトの使用事例を参照してください。
PDM チェックアウト状態
「PDM に送信」
オブジェクトはもともと PDM からチェックアウトされていて、プロジェクトコンテキストで実行された作業を含めるように更新されています。最新バージョンがプロジェクトで再共有されます。
「廃止予定」
ある時点で、オブジェクトがプロジェクトにチェックアウトされ、それと同時に 1 つ以上の別のプロジェクトにチェックアウトされました。それ以降、その別のプロジェクトで「PDM に送信」操作を使用してソースオブジェクトが更新されています。
廃止予定オブジェクトは PDM には送信できません。
プロジェクトメンバーは廃止予定オブジェクトを引き続きチェックアウトおよびチェックインできます。
廃止予定オブジェクトは、プロジェクトの「フォルダコンテンツ」には表示されたままです。
新規オブジェクトまたは別の PDM チェックアウトオブジェクトの子として廃止予定オブジェクトを追加できます。ただし、親を PDM に送信する際に、廃止予定の子を送信することはできません。代わりに、廃止予定の子はそのソースの最新の PDM バージョンに置き換えられます。
廃止予定オブジェクトが別のプロジェクトオブジェクトに関連付けられている場合、その関連付けは維持されます。ただし、関連付けられているオブジェクトを PDM に送信する場合、先にその関連付けを除去する必要があります。
「破棄」
オブジェクトが「廃止予定」状態になった後で、そのオブジェクトに対して「共有オブジェクトに変換」操作が実行されています。
ソース PDM 部品の最新バージョンがプロジェクトで再共有されます。
プロジェクトメンバーはそれ以降も破棄されたオブジェクトを表示できますが、そのオブジェクトをチェックアウトして修正することはできなくなります。
破棄オブジェクトは、ビューが「すべて - 非表示オブジェクトを含む」に設定されている場合に、「フォルダコンテンツ」のみに表示されます。