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パフォーマンスプランニング
Windchill ESI をインストールする前に、システムパフォーマンスのプランニングに関する要因について検討する必要があります。このセクションでは、Windchill ESI のパフォーマンスを検討する際に注意して確認すべき重要な領域について説明します。
それぞれの環境は一意で、システム統合プロジェクトは本質的に複雑なので、すべてのシステムのパフォーマンスを同じ手順で最適化することはできません。しかし、熟練したシステムインテグレーターの経験に基づいた以下の情報は、特定のパフォーマンスの目標を達成するために役立ちます。内容は次のとおりです。
メッセージの数とサイズの分析
潜在的なパフォーマンスボトルネックの特定
Windchill ESI のパフォーマンスに関連する設計概念の理解
パフォーマンス調整パラメータおよび調整方法の適用
パフォーマンス調整パラメータおよび調整方法の適用
このセクションでは、システムパフォーマンスを調整して向上するための方法を説明します。まず、パフォーマンス調整方法を適用できる領域を示し、次に推奨されているパフォーマンス調整方法を示します。
調整するコンポーネント
最適なパフォーマンスとスケーラビリティを実現するために、以下のコンポーネントと領域を調整できます。
TIBCO BusinessWorks アプリケーション: このコンポーネントは、Java 仮想マシン (JVM) を作成する埋め込み実装の Java Runtime Environment (JRE) を使用します。JVM を調整してパフォーマンスを向上させることができます。
TIBCO BusinessWorks プロセスエンジン: ジョブの論理グループです。プロセスエンジンは、単一の Java 仮想マシン (JVM) 内で実行します。
TIBCO BusinessWorks ジョブ: BusinessWorks プロセステンプレートのインスタンスで、リソースを消費します。1 つのジョブは、ERP インスタンスごとの 1 回の Windchill ESI の製品データパブリッシング操作全体、つまり 1 回の Windchill ESI トランザクションに相当します。
TIBCO BusinessWorks スレッド: Java のスレッドと同じです。スレッドは、ジョブのワーカーのプールを表します。各スレッドは、一定数の BusinessWorks アクティビティを実行した後、プールに解放されます。
アダプタ接続: 配布ターゲットで使用できるデータチャネルを表します。接続する方法と接続を解放するタイミングの詳細については、該当する TIBCO アダプタのドキュメンテーションを参照してください。
JVM メモリサイズ: JVM メモリサイズを監視して、指定した数のジョブで消費されるメモリの量を確認し、使用可能なメモリの上限に達していないかどうかをチェックする必要があります。この機能は、基本的なオペレーティングシステムツールを使用して実行できます。
CPU 使用率の割り当て: 複数の CPU が使用可能な場合でも、アプリケーションリソースロードが各 CPU に自動的に分散されるわけではないので、このアクティビティを監視する必要があります。通常、CPU のロードバランスは、オペレーティングシステムレベルで設定されます。
追加されたホストマシン :物理サーバーを追加すると、データの処理能力とともに、機能の可用性も向上します。
パフォーマンス調整方法
パフォーマンスとスケーラビィティを向上させるために使用する調整方法を以下に示します。
データボリューム/周波数を分析して、アダプタのメモリ消費量を予測します。ベースラインを確立するために、使用していないアダプタインスタンスのメモリ消費を測定します。
環境における遅延を評価します。この遅延は、エンドシステムを統合する際に重要です。
BusinessWorks で使用されていないプロセスエンジンジョブの数を最小にします。これらのプロセスエンジンジョブは、必要以上にメモリを消費します。
以下の推奨事項を使用して Java 仮想マシン (JVM) を調整するオプションを検討します。
使用するオペレーティングシステムの最新の JVM パッチを適用します。
ヒープおよびスタックのサイズを調整して、ガベージコレクションを最適化します。これには、TIBCO BusinessWorks エンジンのスレッドスタックサイズ展開設定の最適値の選択も含まれます。
アプリケーションの特性に合わせてオペレーティングシステムのカーネルパラメータを調整します。
JVM の -Xms および -Xmx パラメータを設定します。これらのパラメータは、オペレーティングシステムに依存せず、起動時に JVM に割り当てられるメモリの量 (-Xms) および JVM が消費できる最大メモリ量 (-Xmx) を制御します。どちらのパラメータも 256 MB 以上に設定する必要があります。テストまたは運用時にアプリケーションが java.lang.OutOfMemoryErrors を生成する場合、-Xmx パラメータの値を大きくする必要があります。
その他の JVM パラメータと調整オプションを確認します。JVM とオペレーティングシステムによっては、その他の調整オプションを使用できる場合があります。以下の Web サイトを参照してください。
http://www.javaperformancetuning.com/tips/rawtips.shtml
http://java.sun.com/docs/hotspot/VMOptions.html
最新バージョンの JRE を確認します。JRE のバージョンを最新にするとパフォーマンスが向上する場合があります。ただし、これらはサポートされていません。
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TIBCO は自動的に EMS 上に送信される XML データを最大 90% 圧縮します。