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開発環境での変更パッケージの適用の使用
ここでは、環境内で CP の適用を使用する方法を、例を挙げて説明します。この例では、ビルドマスタがプロジェクト開発のメイン トランクから 1 つのフィーチャーを選択し、以前のリリースに適用します。
abcBusiness ソフトウェア会社は Aurora ソフトウェアのバージョン 3.0 をリリースしました。このリリースが完成したときに、プロジェクトのチェックポイントが作成されています。現在、開発チームは次のリリースであるバージョン 4.0 の新機能の開発にとりかかっています。このリリースの新しいフィーチャーの 1 つに、タイムスタンプ機能があります。タイムスタンプ機能に関連するすべての変更が、変更パッケージのセット、またはアイテムのセットに記録され、そのフィーチャーが他のフィーチャーから分離されています。
現在、abcBusiness はリリース 3.0 を所有している顧客からある要望を受けていますが、そのグローバルな処理のためには新しいタイムスタンプ フィーチャーも必要です。Aurora 4.0 の開発のコードはリリースできるほど安定しておらず、必要なリソースの数が多すぎてリリース スケジュールを早めることができません。現在のリリースに影響を与えずにタイムスタンプ フィーチャーを追加するためにはどうしたらよいのでしょうか。このフィーチャーのコードは変更パッケージのセット内で分離されているため、CP の適用コマンドを使用してこのフィーチャーを以前の安定性のあるリリースに伝播できます。
CP の適用の機能を使用しない場合、abcBusiness のビルドマスタは必要な変更パッケージを手動で検索し、関連ファイルをすべて個別に確認してそのフィーチャーに関連する変更を分離する必要があります。ビルドマスタは、手動によるファイルの追加、除外、名前変更、および移動や、ファイルリビジョンの更新、不要なリビジョンの除外、必要な変更のマージ、および不要な変更の除外を行う必要があります。
CP の適用の機能を使用すると、この複雑なプロセスの大部分が自動化されます。Windchill RV&S で変更パッケージの適用操作はプロジェクト内で直接実行され、ファイルやサブプロジェクトの追加、除外、名前変更、移動が行われ、必要に応じてファイルリビジョンが更新され、目的の変更が作成されます。Windchill RV&S には、変更を取り込むために必要なすべての変更パッケージが記載された一覧 (バックフィル リスト) が用意されています。CP の適用操作では、一覧全体を受け入れるか拒否する必要があり、個別に選択することはできません。一覧を受け入れると、CP の適用コマンドによって変更がプロジェクトに直接伝播されます。一覧を拒否すると、CP の適用コマンドは実行されません。
マージが必要であるために CP の適用コマンドが失敗した場合は、CP の再同期コマンドを実行できます。変更パッケージの再同期はユーザーのサンドボックスで機能し、バックフィル リストからの選択が可能になります。Windchill RV&S は不要な変更をマージし、差分を使用してファイルをマージします。
abcBusiness のビルドマスタは次の操作を行います。
チェックポイントからバージョン 3.0 のバリアント プロジェクトを作成します。不要な変更が開発パスのメイン トランクに追加されないように、このバリアント プロジェクトは残りの開発チームからは分離されます。
CP の適用を使用してバリアント プロジェクトに変更パッケージを適用します。変更パッケージには、タイムスタンプ フィーチャーを生成するために変更または追加されたすべてのファイルが含まれています。CP の適用により、Aurora 3.0 のバリアントにそのフィーチャーが追加されます。
ソフトウェアの実行可能プログラムを作成します。
この実行可能プログラムを品質保証でテストし、顧客に出荷できます。