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運用中の利点
プロキシのリモート運用での主な利点は、ホスト Windchill RV&S Server にリンクする必要のない作業で見られます。ホスト Windchill RV&S Server とプロキシ間での情報の同期化は、ユーザーに見えないところで進行する作業です。ローカル プロジェクトで作業している場合とリモート プロジェクトで作業している場合のパフォーマンスの違いにユーザーが気付くことはめったにありません。
ホスト Windchill RV&S Server に新しいデータを直接送信する作業は、通信ネットワークの負荷を増加し、プロキシのキャッシュテクノロジの恩恵を受けません。たとえば、プロジェクトの作成や多数のメンバーを追加する作業は、プロキシによる補助を受けません。このような場合にパフォーマンスを向上させるには、通信ネットワークを最大限に利用できるように圧縮プロパティを設定できます。
圧縮の詳細については、Windchill RV&S Server FSA のプロパティを参照してください。
ネットワーク パフォーマンスの向上
分散型開発にはネットワーク問題が常に付きまといますが、FSA には高度な圧縮機能が備わっており、ネットワーク パフォーマンスが大幅に向上します。
メタデータとバルク データの準備作業をさらに改善することによって、ネットワーク ラウンド トリップの総数が減少しています。これは高レイテンシ ネットワークにとって重要な改善です。
リモート アクセスが効率的である理由は、情報が低速ネットワーク上で 1 回だけ送信された後、ユーザーがアクセスできるようにプロキシ キャッシュに格納されるからです。この情報の同期化は、ユーザーに意識されずに継続的に行われる作業で、管理者が必要ありません。ローカル プロジェクトで作業している場合とリモートプロジェクトで作業している場合のパフォーマンスの違いにユーザーが気付くことはめったにありません。
社内ネットワークで障害が発生した場合、ユーザーはローカル ファイルのサンドボックスで作業を続けることができます。ネットワークが復旧したら、ユーザーは自分のファイルをチェックインするか、マスタ プロジェクトと再同期化できます。一方、プロキシ キャッシュは自動同期化によって新しいデータに更新されます。不正確な情報とデータ転送による遅れは、FSA の実装によって解消されます。
持続データと自動回復 (接続ロスやサーバー再起動からの) によって再同期化が効率よく正確に行われます。現在のデータへのアクセスは、ネットワーク復旧から数秒以内に回復します。断続的に障害が発生するネットワークでは、この自動回復はユーザーに気付かれずに済みます。
起動時にホスト コンピュータが利用できない場合、プロキシは事前の設定に従って 5秒おきに接続を試みます。
ホストへの接続
接続関連の障害やその他の障害の結果として、プロキシの起動時にホスト Windchill RV&S Server が利用できない場合があります。ホストが利用できなかった場合、プロキシは事前に設定された間隔で自動的に接続を試みます。この間隔は 5~ 25秒です。
管理の容易さ
FSA はレプリケーションの代わりにインテリジェントなキャッシュおよび更新を使用するので、継続的な管理は必要ありません。FSA の構成と実装を行った後、管理タスクの多くは自動的な同期化、回復、更新によって処理されます。手動での同期化、マージ処理、および競合解決は、プロジェクト情報へのリアルタイム アクセスによって必要なくなります。同様に、FSA の持続データと自動回復フィーチャーによって、ネットワーク障害のために手動の回復や再同期化を行う必要もなくなります。
管理者は、特定の Windchill RV&S ソース コード プロジェクト用にプロキシを手動で準備することもできますsi primeproject コマンドを使用して、指定した標準、バリアント、またはビルドのコンフィギュレーション管理プロジェクト用のデータをプロキシに取り込むことができます。プロジェクトのプロキシの準備の詳細については、プロキシの準備を参照してください。