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関連しないドキュメントの比較
CLI EQUIVALENT 
im diffsegments --compareUnrelatedDocuments
関連しない 2 つのドキュメントを比較する必要がある場合は、この機能を使用してユースケースを処理することができます。ここでは、次のユースケースについて考えてみます。
業界の典型的なシナリオとして、1 つの組織が複数の OEM から入力を受け取ります。この組織は、個別の入力ドキュメントにこれらの入力を保管することができます。これらの入力ドキュメントが、これから作成する要件ドキュメントのベースになります。「関連しないドキュメントを比較」機能を使用して、次の処理を行うことができます。
各種の要件文書で、共通アイテムを検索する。
時間の経過とともに入力が変更された場合に、入力と要件文書で共通アイテムを検索する。
関連しないドキュメントを比較すると、異なるタイプの 2 つのドキュメント間におけるテキストの差異を比較することができます。比較対象のドキュメントは、同じルート ID がない場合は「関連しない」と見なされます。また、関連しないドキュメントは次のように考えられます。
同じドキュメントに対する、同じドキュメント、ブランチ、またはバージョンではないドキュメント
同じドキュメントの「指定の日付」構成ではないか、同じドキュメントのブランチまたはバージョンの「指定の日付」構成ではないドキュメント
たとえば、この機能を使用して、要求文書と入力ドキュメントを比較したり、関連しない要件文書同士を比較したりすることができます。
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関連しない 2 つのドキュメントを比較する場合は、同じプライマリの長いテキストフィールドが両方のドキュメントに含まれている必要があります。
出力は、「ドキュメント差異」ビューに表示されます。ここでは、構造上の変更とコンテンツの変更が、2 つのドキュメントペインに横に並べて表示されます。テキストの差異に関するノードの追加、削除、移動、変更はハイライトされます。ナビゲーションツールを使用してレビューし、文書内のテキスト上の差異と構造上の差異をナビゲートできます。
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最新バージョンの Windchill RV&S にアップグレードした後で「ドキュメント差異」ビューが表示されない場合は、既存の Windchill RV&S ビューセットおよびショートカットメニューをカスタマイズし、GUI でこのビューを使用できるようにする必要があります。ビューセットとショートカットメニューのカスタマイズは保存され、次回クライアントへアクセスするときのために記憶されます。
既存のビューセットをカスタマイズするには、「ビューセット」 > 「カスタマイズ」を選択します。 「アクション」タブで、「ワークフローとドキュメント」 > 「ドキュメント」 > 「ドキュメント」を選択し、「ドキュメント」メニューでオプションを表示します。
右クリックのショートカットメニューをカスタマイズするには、「このメニューのカスタマイズ」を右クリックして選択します。「アクションの追加」をクリックします。「ワークフローとドキュメント/アイテム」を選択し、「関連しないドキュメントを比較」を選択します。
ビューセットまたはショートカットメニューの詳細については、ビューセットのカスタマイズまたはショートカットメニューのカスタマイズを参照してください。
GUI で 2 つの関連しないドキュメントを比較するには
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関連しないドキュメントの差異を計算する処理は、サーバー上で実行されます。この処理は、多くのメモリを使用します。この処理を繰り返し実行すると、サーバーでメモリが不足する場合があります。そのため、この処理を実行する場合は注意が必要です。
また、関連しないドキュメントの差異を計算する処理のパフォーマンスは、ドキュメントの複雑さ、ドキュメント内で行われた追加、削除、変更の範囲、影響を受けるノードの数によって異なります。比較結果の表示にかかる時間についても、ドキュメント内の変更箇所の数とドキュメントの複雑さによって異なります。
1. 「ドキュメント」 > 「関連しないドキュメントを比較」を選択します。
「関連しないドキュメントを比較」ウィンドウが表示されます。
2. 「ドキュメント ID」を入力するか、「選択」をクリックしてドキュメントを検索し、比較するプライマリドキュメントを指定します。
3. ソースドキュメントおよびターゲットドキュメントの「指定の日付」構成オプションを選択することによって、これらのドキュメントを 2 つの異なる時点で比較できます。次の表は、ドキュメントを比較するための「指定の日付」オプションについて説明しています。
「指定の日付」でドキュメントを比較するには
手順
現在
「現在」を選択し、ドキュメントの現在のバージョンを比較します。
リビジョン
「リビジョン」を選択します。リビジョンに関連付けられたすべてのラベルの一覧が表示されます。ドキュメントの比較を実行する対象となるリビジョンを選択します。
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このオプションはバージョン管理が許可されている文書の比較時にのみ使用できます。
ラベル
「ラベル」 を選択します。ドキュメントのすべてのラベルの一覧が表示されます。ドキュメントの比較を実行する対象となるラベルを選択します。
ブランチ
「ブランチ」 を選択します。ドキュメントに関連付けられたすべてのブランチの一覧が表示されます。ドキュメントを比較する時点に対応するブランチを選択します。
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このオプションは、ブランチされたか、それ自身ブランチであるドキュメントを比較するときにのみ使用できます。
4. 必要に応じて、「差異のないアイテムを非表示」チェックボックスを選択することにより、コンテンツまたは構造の差異がないアイテムを非表示にすることができます。
5. 既存のアイテムを検索する場合、表示テキストや表示フィールドでアイテムをフィルタすることも、「アイテム ID」でアイテムを検索することもできます。詳細については、ドキュメントファインダを参照してください。
ドキュメント差異のレビュー
「ドキュメント差異」ビューには 2 つのドキュメントペインがあります。最初に指定したソースドキュメントは左側のペインに表示されます。2 番目に指定したターゲットドキュメントは右側のペインに表示されます。ペインごとに個別に移動できます。現在フォーカスされているドキュメントペインは外枠が青色で表示されます。
ビューでは、色分けされたハイライト表示、色分けされたコネクタ矢印、テキスト差異のハイライト表示、差異のタイプを表す対話型の行ヘッダーアイコンを使用して、差異が視覚的に表示されます。色分けされたコネクタ矢印は、各ペインの両方で差異が少なくとも一部表示されている場合、ペイン間でコンテンツとフィールドレベルの差異を動的につなげます。いずれのドキュメントをスクロールしても、ビュー内に表示されるコンテンツに応じてコネクタ矢印の接続が更新されます。
次の表は、ドキュメント差異がビューで視覚的にどのように表されるかを示します。
ドキュメントの差異のタイプ
ハイライトまたはコネクタ矢印の色
インタフェースアイコン
追加されたコンテンツ
ソースドキュメントには存在しないが、ターゲットドキュメントには存在するアイテム。
プレースホルダーは、追加がソースドキュメントのどこに行われたかを視覚的に示します。
追加されたコンテンツ
移動されたコンテンツ
アイテムがソースドキュメントとターゲットドキュメントの両方に存在し、次が存在するアイテム。
異なる親
異なる相対的な場所に存在する同じ親
移動された親
移動されたコンテンツ
削除されたコンテンツ
ソースドキュメントには存在するが、ターゲットドキュメントには存在しないアイテム。
プレースホルダーは、ターゲットドキュメント内で削除操作が実行された場所を視覚的に示します。
削除されたコンテンツ
変更されたコンテンツ
アイテムまたはフィールドコンテンツに対して行われたすべての非構造的な変更。
変更されたコンテンツ
移動および変更されたコンテンツ
移動されたコンテンツ
および
変更されたコンテンツ
テキストの差異
「ドキュメント差異」ビューでは、英数字、句読点、スペース、ハイパーリンクテキストを含め、ドキュメントコンテンツをテキストレベルで比較します。テキストの差異は、以下のように、各ドキュメントペインでハイライトされます。
削除されたテキストは、左ペインのソースドキュメントに赤でハイライトされます。
追加されたテキストは、右ペインのターゲットドキュメントに緑でハイライトされます。
変更されたテキストは、左ペインでは削除されたテキストとして表示され、右ペインでは追加されたテキストとして表示されます。
次のドキュメント要素はビューで比較またはハイライトされません。
斜体、フォント属性、段落番号など、テキストの書式設定
イメージ
ハイパーテキストリンクのターゲットコンテンツ
短いテキストフィールドのコンテンツ
左ペインでは、削除されたテキストが赤でハイライトされます。
右ペインでは、追加されたテキストが緑でハイライトされます。
どちらかのドキュメントペインで対話型の行ヘッダーアイコンをクリックすると、関連するコンテンツがもう一方のペインの上部に表示されます。コンテンツを並べて比較するには、両方のペインで整列行ヘッダーアイコンをクリックします。行ヘッダー上にマウスポインタを移動すると、ツールチップにセクション情報が表示されます。ステータスの詳細もビューウィンドウの左下に表示されます。
アイテムの編集や表示などのアイテム操作は、特定のノードを選択し、「アイテム」メニューまたはショートカットメニューを使用して実行できます。
デフォルトではすべてのアイテムがビューに表示されます。フィールドまたはドキュメントの構造的な差異が存在しないアイテムを非表示にするには、「ビュー」 > 「差異のないアイテムを非表示」を選択します。
「ビュー」 > 「最新の情報に更新」を選択するか、F5 キーを押すことにより、いつでもビューを更新できます
関連しないドキュメント比較の差異ビューの結果に関する重要な考慮事項
所有権アルゴリズムを使用し、両方のドキュメントのプライマリテキストフィールドの値の内容に基づいてドキュメントが比較されます。アルゴリズムにより、2 つのドキュメントのノードの間で確率的相似度スコアが計算され、最も高いスコアで一致するノードの組み合わせが識別されます。ここで重要なのは、コンテンツ内の単語数が増えるほど、アルゴリズムの精度が上がるということです。
一致するノード
2 つのノードは、以下の基準のいずれかに一致する場合、最適な一致と見なされます。
コンテンツが完全に一致する。
50% を超える共通のテキストコンテンツがある。
50% を超える共通のテキストで一致するノードは、そのルート/親ノードからの距離という観点からは大きな違いはありません
相似度スコアによるノードの分類
一致するノードは、確率的相似度スコアに応じて次のタイプに分類されます。
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同じドキュメントセットに対して異なる間隔で比較を行い、その期間内にいずれかのドキュメントが変更された場合、比較結果が同じにならないことがあります。
スコアが 100% の場合、ノードは同一であると見なされます。
スコアが 50% 未満の場合は、ノードに類似のコンテンツがないことを意味し、したがって「追加済み」または「削除済み」としてハイライトされます。
スコアを計算するときには、一致するノードのルート/親ノードからの距離も考慮されます。したがって、親またはその一致するノードの親を参照して移動したノードは、「移動済み」としてハイライトされます。
スコアが 50% 以上の場合は、一致するノード内のコンテンツがある程度変更されていることを意味し、ノードは「変更済み」としてハイライトされます。さらに、これらのノードがドキュメント内の任意の場所に移動された場合、これらのノードは「移動済みと変更済み」としてハイライトされます。
以下のイメージを使用して、これを詳しく説明します。
次のイメージは、関連しない 2 つのドキュメントの元の状態を示しています。642 という ID が付いているのがソースドキュメント、1079 という ID が付いているのがターゲットドキュメントです。次のイメージのように、ターゲットドキュメントでは移動操作が実行されていないにもかかわらず、セクション 2.1 とセクション 1.2 が正確に一致しているため、これらのセクションが「移動」として識別されます。
次のイメージでは、ターゲットドキュメント 1079 のセクション 1.2 がセクション 2.1 に移動されています。その結果、ドキュメントが一致していると表示されます。
次のイメージは、セクション 2.1 をセクション 2.4 に移動した後に比較した同じドキュメントセットを示しています。
次のイメージは、ターゲットドキュメント内の異なる場所に同じコンテンツを追加した状態を示しています。この例では、セクション 2.4 のテキストがセクション 2.7 にコピーされます。
上記の例では、算出された差異が、対応するドキュメント内の実際のテキストに必ず関連していて、各ドキュメント内で実際に実行された操作とは関係ないことがわかります。
サブドキュメントの比較
含まれているサブドキュメントは、同一のサマリー/説明の短いテキストフィールドの値に基づいて個別に比較されます。短いテキストフィールドの値に一致するサブドキュメントがいずれのドキュメントにも含まれていない場合、サブドキュメント全体が「追加済み」または「削除済み」としてハイライトされます。
挿入されたサブドキュメントは、単一ノードとして差異ビューに表示されます。
既知の問題と制限事項
サーバー上のリソースが大量に消費される可能性があるため、サイズの大きな複数の関連しないドキュメントを同時に比較することはお勧めしません。
追加のフィールドが含まれている 2 つの関連しないドキュメントを比較する機能はサポートされていません。ノードは、ノードのテキストだけに基づいて比較されるため、追加フィールドの比較では、コンテキストにまったく関係ない比較結果が比較ビュー表示され、誤解を招く可能性があります。
たとえば、要件ノードと入力ノードのテキストコンテンツが正確に一致している場合、これらのノードは一致していると表示されます。ただし、必ずしも、これら 2 つのノードに表示されるその他のフィールドを比較できるということではありません。これらのフィールドを比較した場合、意味のない比較結果になる可能性があります。
ドキュメント差異でのナビゲート
「ビュー」メニューのオプションを使用するか、次のツールバーやショートカットキーオプションを使用し、現在のドキュメントペインでそれぞれの差異を増分的にナビゲートできます。
前の差異: 前の差異または F7 キーを押す
次の差異: 次の差異または F8 キーを押す
最初の差異: 最初の差異または Ctrl + F7 キーを押す
最後の差異: 最後の差異または Ctrl + F8 キーを押す
ドキュメントペインの最上部または最下部で検索を折り返すには、「ビュー」 > 「差異検索の折り返し」を選択し、「前の差異」検索オプションと「次の差異」検索オプションを構成します。ドキュメントペインの最上部または最下部で検索を停止するには、「差異検索の折り返し」オプションの選択を解除します。
ドキュメントペインでのナビゲート
現在のドキュメントペインの「ドキュメント差異」ビューでは、次のドキュメントペインキーボードナビゲーションオプションを使用できます。
ショートカット キー
アクション
Ctrl + Tab
もう一方のドキュメントペインにフォーカスを切り替えます。
Tab
次のフィールドを選択します。
上矢印キー
前の行ヘッダーを選択します。
下矢印キー
次の行ヘッダーを選択します。
HOME
最初の行ヘッダーを選択します。
END
最後の行ヘッダーを選択します。
Space キー
フォーカスされている行ヘッダーアイコンを選択し、もう一方のドキュメントペインの対応する差異に移動します。
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