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外部ファイルボルトについて
Windchill ユーザーが部品またはドキュメントなどの情報を作成すると、作成したオブジェクトにコンテンツファイルが関連付けられます。ファイルボルト機能を使用すると、特定のライフサイクル状態にある特定タイプのオブジェクトのコンテンツファイルを、Windchill データベースではなくネットワーク内のシステム上のボルトと呼ばれる論理コンテナに保存できます。
各ファイルボルトには、ホストシステム上の物理的な保存先 (ディレクトリなど) に相当するフォルダが含まれています。アップロードしたファイルは、設定したボルトポリシーに基づき、割当先のボルトおよびフォルダによって示されるファイルシステム上の場所に保存されます。
Windchill サイトまたはクラスタは、1 つの URL を持つホストのグループです。これらのホストには、個別に、またはグループ単位でアクセスできます。ファイルボルトはサイトの要素として機能します。以下の図は、サイトを構成するエンティティ間の関係を示しています。
A - Windchill メソッドサーバー。Windchill データベースを管理する Windchill メソッドサーバーは、Windchill データベースと外部ファイルボルトの間でやり取りされるデータとクエリを処理します。
B - Windchill データベース。Windchill データベースはベンダデータベース用のインタフェースを提供します。
C - BLOB。データベースはバイナリラージオブジェクト (BLOB) を保存します。
D - ファイルボルト。ファイルシステムは複数のフォルダから構成されます。フォルダは 1 つまたは複数のファイルボルトに含まれます。ファイルボルトは特定の場所に関連付けられていない論理上の構造物です。
E - フォルダ。各フォルダは物理的場所を表します。
F - マウントパス。マウントパスは、各フォルダおよび各ホストに接続する物理的なマウントを記録します。
G - ホスト。複数のホストで 1 つのクラスタを形成します。1 つまたは複数の Windchill メソッドサーバーを各ホストで実行できます。
H - データベース通信。Windchill メソッドサーバーは Windchill データベースの読み書きができます。
Windchill「ボルトコンフィギュレーション」ウィンドウには、すべてのホスト、ボルト、フォルダなどの、サイトオブジェクトがツリー表示されます。
ファイルボルトには、コンテンツの保存方法の決定時に考慮すべき以下のいくつかの利点があります。
ファイルがデータベースではなくボルトに保存されている場合、Windchill の一般的な操作であるコンテンツファイルのアップロードおよびダウンロードの処理速度は著しく向上します。
ユーザーはコンテンツファイルの保存先を意識する必要がないため、操作方法を修正する必要はありません。
大容量のファイル (100 MB 以上) を Windchill にアップロードする場合は、データベース BLOB にはアップロードしないでください。BLOB へのアップロードが可能であっても、BLOB への書き込みにはデータベースの速度制限があるので、かなり時間がかかります (0.5 GB 以上のファイルには数時間)。アップロードが停止しているように見えることもあります。
この対策として、Windchill ファイルボルトにアップロードするように Windchill を設定することをお勧めします。以下のいずれかの方法で設定できます。
単一ボルト設定を使用して、プロパティ wt.fv.forceContentToVault を true に設定します。
複数ボルト設定を使用して、コンテンツを適切なボルトにアップロードする規則を作成します。
この章では、ファイルボルトの実装に必要なほかの管理作業について説明します。具体的な管理作業と手順は、オンラインヘルプで説明されていて、関連する Windchill のページとウィンドウから参照できます。
ボルトの自動フォルダ作成
自動フォルダ作成機能を使用すると、ファイル数を基準としたしきい値を利用してフォルダを管理するボルトを、ファイルサーバーまたはシステム管理者が作成できます。必要に応じてルートフォルダの下にディスクフォルダが自動的に作成されます。ルートフォルダは配下のフォルダを自動的に管理するフォルダです。
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ファイルサーバーを初めて登録するときに、ルートフォルダの下にフォルダが存在しない場合は、最初の物理的なフォルダがそのルートフォルダの下に自動的に作成されます。
この機能によって管理者のメンテナンス作業が減り、Windchill ファイルボルトに割り当てた容量を一段と効率的に利用できます。