ビジネスオブジェクトの生成
Creo CADDS 5 では、規則のセット (データ辞書) に従い、ビジネスオブジェクトジェネレータを使用して Creo CADDS 5 部品から個別のビジネスオブジェクトを抽出します。その後、XML 形式でレポートが生成されます。これは、Creo CADDS 5 と Windchill Workgroup Manager の両方で構造ツリーの作成に使用されます。次の図に、データの流れ (実線) とオブジェクト間のやり取り (破線) を示します。
| Creo CADDS 5 におけるビジネスオブジェクト管理の詳細は、このマニュアルの範囲ではありません。詳細については、Creo CADDS 5 の適切なドキュメントを参照してください。 |
• ビジネスオブジェクトジェネレータ
ビジネスオブジェクトジェネレータとは、Creo CADDS 5 データと規則のセット (データ辞書については後述の説明を参照) を読み出してビジネスオブジェクトを特定し、特定されたビジネスオブジェクトのレポートを生成するプログラムです。
• データ辞書
データ辞書は、ビジネスオブジェクトを特定する規則のセットを指定する XML ファイルです。データ辞書にはパイプ、フィッティング、機器、プレート、スチフナなどの個別のコンポーネントを特定するための規則が含まれています。これらの個別のコンポーネントを、パイプ、スプール、パイプライン、油圧機器、構造パネルなどのビジネスオブジェクトにグループ化する規則も含まれます。
データ辞書は、ビジネスオブジェクトタイプごとにパブリッシングが必要な属性や、個々のコンポーネントにパブリッシングが必要な属性 (Creo CADDS 5 プロパティ、場所、方向、UID など) も指定します。
同じビジネスオブジェクトに対して、それぞれのシステムで異なる属性をパブリッシングする場合があります。たとえば、ビジネスオブジェクトのデータ生成で、部品がパイプライン用なのか、空調システム用なのかで必要な属性セットは変わります。データ辞書では、別のシステムへの別の属性セットのパブリッシングをサポートします。これらの規則をカスタマイズすることもできます。
• ビジネスオブジェクトレポート
ビジネスオブジェクトレポートとは、ビジネスオブジェクトジェネレータの出力です。レポートは XML 形式で作成され、特定されたビジネスオブジェクトとその属性が含まれています。ビジネスオブジェクトの XML レポートは、ビジネスオブジェクトエクスプローラでビジネスオブジェクト構造をグラフィカルに表示するために使用されます。Windchill Workgroup Manager でビジネスオブジェクトを中間データフォーマットに変換するためにも使用されます。このフォーマットは、ビジネスオブジェクトを Windchill でモデルアイテムとして表現するために必要です。このレポートにはユーザー属性セクションがあり、このセクションを編集して外部システムからの属性を追加できます。詳細については、製品 CD に含まれる関連 Creo CADDS 5 マニュアルを参照してください。
• ビジネスオブジェクトエクスプローラ
ビジネスオブジェクトエクスプローラは Creo CADDS 5 のコンポーネントで、これを使用してビジネスオブジェクトジェネレータで特定されたビジネスオブジェクトを表示したり、操作したりできます。ビジネスオブジェクトレポートに含まれるデータを使用して、わかりやすいツリー形式で表示します。
ビジネスオブジェクトエクスプローラを使用して、ビジネスオブジェクト ID 番号 (BO ID) を割り当てることもできます。BO ID は Windchill WTPart 番号に直接マッピングされるので、Creo CADDS 5 のビジネスオブジェクトと Windchill の製品表現を直接リンクできます。BO ID の割当は、指定したビジネスオブジェクトに一致する既存の Windchill 部品を Windchill でサーチするか、Windchill の自動番号付け機能を使用して新しい WTPart 番号を割り当てることで行います。