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ボルトおよびファイルサーバーのアップグレード
アップグレードを実行する前に、アップグレード時にボルトを処理する方法を決定する必要があります。Windchill がボルトを使用するように設定されていなくても、デフォルトキャッシュボルトが使用され、このボルトには再保存されなかったコンテンツが含まれている場合があります。Upgrade Manager は、アップグレード時にボルトを処理するためのオプションを 3 つ提供しています。
1. 「異なるファイルボルトのホスト情報を設定」
2. 「ソースデータベースからの既存のファイルボルトのホスト情報を維持」
3. 「ファイルボルトのデータを更新しない」
オプション 1 はデフォルトのオプションです。このオプションを使用するには、ボルトに保存されたファイルコンテンツをソースシステムから別のシステムにコピーする必要があります。コピーする必要があるディレクトリを識別するには、ソースシステムで「ボルトコンフィギュレーション」ウィンドウを開き、ローカルマスターサイトに示されているフォルダを記録します。フォルダとそのコンテンツを新規ホストにコピーする際には、ソースシステムとまったく同じフォルダ構造が、コンテンツをコピーしたほかのシステム上でも使用されていることを確認してください。たとえば、ソースシステムでマウントポイントのパスが E:\PDMPJL91M060_FS\vaults\upload_master\upload_master_on_replica_Folder1 である場合は、新規ホストでも (ディスク名を含めて) 同じフォルダ構造にする必要があります。新規ホストは、既存のボルト/フォルダのマウントを使用して、ボルトコンテンツにアクセスできる必要があります。FTP をバイナリモードで使用してファイルコンテンツをコピーしてください。詳細については、ご使用のソースシステムに関する Windchill Enterprise Administration Guide の「外部ファイルボルト」セクションを参照してください。
このオプションを選択すると、既存のボルト情報が表示され、ユーザーは既存のホスト名ごとにボルトコンテンツがコピーされた先の新規ホスト名を入力するように求められます。更新が必要なそれぞれのホストに対して値を入力するまで、このフェーズから先に進むことはできません。これは、テストアップグレードの方法としてお勧めします。
オプション 2 は実際のアップグレードの場合のみ選択する必要があります。これは、ボルトコンテンツがアップグレード時に更新されるからです。テストアップグレード時にこのオプションを使用すると、実運用ボルトデータが更新されるリスクがあります。このオプションが選択されている場合、既存のボルト情報が表示されるため、ユーザーは何も操作する必要はありません。
オプション 3 は、ボルトを無効にします。ボルトデータを使用できない場合、テストアップグレード中にこのオプションが使用される場合があります。このオプションを選択すると、メタデータのみがアップグレードされます。したがって、ボルトデータに必要な更新がなされないため、推奨しません。実際のアップグレードにこのオプションを使用してはなりません。詳細については、ボルトおよびファイルサーバーを参照してください。
Upgrade Manager では、アップグレード時にファイルサーバーを処理するために、次のオプションを選択できます。
「ファイルサーバーコンフィギュレーションを更新」
このオプションが選択されている場合、ソースサーバーで設定された各レプリカに既存のファイルサーバー URL およびホスト名が表示され、ユーザーは新しいファイルサーバー URL とホスト名を入力するように指示されます。新規 URL およびホスト名は、ターゲットリリースがインストールされた新規ファイルサーバーを指す必要があります。手順を進める前に、各ファイルサーバーの URL とホスト名の値を入力する必要があります。
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テストアップグレードの場合は、本番ファイルサーバーのホスト名と URL を指定しないようにしてください。このようにすると、運用システムでデータ破壊が生じる可能性があります。このオプションを使用するには、マスターサイトアップグレードを開始する前に、ファイルサーバーサイトをインストールする必要があります。
「アップグレード後のファイルサーバーの手動設定」
このオプションは、アップグレードの前にファイルサーバーが設定されていない場合に選択できます。ソース Windchill システムにファイルサーバーが設定されていない場合は、このオプションを選択します。ソースシステムにファイルサーバーが設定されている場合、このオプションを選択するには、マスターサイトがアップグレードされた後に、ファイルサーバーの更新と設定を手動で行う必要があります。このオプションを選択すると、テストアップグレード時に本番ファイルサーバーへのアクセスが発生しないよう、ファイルサーバーの URL とホスト名に無効な値が設定されます。ソリューションをアップグレードするときに、1 つ以上のファイルサーバーにマスターボルトがある場合、「ボルトモード」で次のいずれかのオプションを選択すると、このオプションを使用できなくなります。
「異なるファイルボルトのホスト情報を設定」
「ソースデータベースからの既存のファイルボルトのホスト情報を維持」
これは、アップグレード処理の一部のタスクが、レプリカマスターボルト上のファイルコンテンツにアクセスする必要があるからです。
「既存のファイルサーバー構成を維持」
このオプションは、ソースファイルサーバーが存在するホストマシンと同じマシンにターゲットファイルサーバーをインストールする場合に、本番アップグレードを行うためのものです。