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レプリケーションプロパティの編集
プロパティの編集は、コンテンツレプリケーションの設定における重要な作業です。グラフィカルユーザーインタフェースを使用して、またはマッピングファイル内でプロパティを設定しない場合は、xconfmanager ユーティリティを使用して、プロパティを追加または編集する必要があります。詳細については、xconfmanager ユーティリティの使用を参照してください。
以下のリストは、レプリケーションに最も関係のあるプロパティを、その影響範囲ごとに示しています。これらのプロパティはすべて、マスターサイトおよびリモートサイトにあるすべての wt.properties ファイルに存在しますが、そのプロパティの多くは、マスターサイトまたはリモートサイトのサーバーのみに関係します。プロパティには、ログファイルの配置または動作を制御するものがあります。ログファイルは、トラブルを解決する際に重要です。
コンテンツレプリケーションサイトの詳細について計画を立てていない場合は、セットアッププロセスを完了するまで、いくつかのプロパティに正しい値を入力できない場合があります。
マスターサイトおよびリモートサイトのプロパティ
以下の表に、マスターサイト、リモートサイト、またはその両方で設定するプロパティを示します。
プロパティ
マスターサイト
リモートサイト
説明
wt.fv.master.verboseProperties
X
メソッドサーバーの起動時に、マスターサーバーのプロパティを印刷します。
wt.fv.master.verbose
X
マスターサービスの詳細な設定。メソッドサーバーのログファイルに印刷します。
wt.fv.purgeNotReplicatedItemOlderThan
X
正常にレプリケーションされなかったファイルを非参照にする期間を指定します。デフォルト値は 2 日です。2 日より小さい値は無視されます。
wt.fv.master.replicatePrevCleanedObjects
X
false に設定すると、自動クリーンアップオプションを使用してクリーンアップされたファイルがレプリケーションされません。デフォルト設定は true です。
wt.fv.revaultQuerySize
X
1 つの照会からデータベースへレプリケーションされ読み込まれるオブジェクトの最大数を指定します。
wt.fv.replica.verbose
X
メソッドサーバーの起動時にレプリカサービスのプロパティを印刷します。
wt.fv.replicationFileSizeThreshold
X
レプリケーションが可能なファイルの最小サイズを指定します。
wt.fv.master.moveItemsBetweenReplicaVaults
X
X
リモートサイト上でコンテンツの 1 つのコピーを指定します。
wt.fv.master.millisecsToWait
X
マスターサイトがレプリカの設定情報を再送信するまでの待機時間を指定します。
wt.fv.master.siteConfigDeliveryAttempts
X
マスターサイトがレプリカの設定情報の再送信を試行する回数を指定します。
wt.fv.master.replicationThreadCount
X
レプリケーションを実行するスレッド数を指定します。このプロパティは、非常に大きなデータセットでレプリケーションのパフォーマンスを最適化するために使用します。デフォルト値は 1 です。
プロパティ wt.fv.master.replicationThreadCount は、スレッドプール内のスレッドの数と、スレッドプールにサブミット可能なエントリの数を制御します。スレッドプール内のエントリの最大数はスレッドプール内のスレッド数の 2 倍です。スレッドプールは、個々のアイテムではなくバッチを処理するように設計されています。レプリケーションされるアイテムが wt.fv.revaultQuerySize (デフォルト値は 1000) より多い場合、スレッド数を増やすと改善が見られることがあります。
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wt.fv.replicationFileSizeThreshold プロパティは、ファイル内にない場合がありますが、その場合でも存在しており、有効です。このプロパティについては、レプリケーションと Windchill Visualizaton Serviceを参照してください。
moveItemsBetweenReplicaVaults プロパティについて
コンテンツレプリケーションが設定されると、マスターサイトからリモートサイトへのレプリケーションプロセスはいくつかのステップで実行されます。
オブジェクトをリモートサイトに送信する前に、以下の 2 つの照会が発生します。
Windchill は、レプリカボルト間で移動する必要があるオブジェクトを特定します。オブジェクトは、以下の場合にレプリカボルト間で移動します。
該当する WTObject があるドメインからほかのドメインに移動した。
オブジェクトのライフサイクル状態が変更された。
レプリケーション規則が修正された。
Windchill は、マスターサイトからリモートサイトへレプリケーションする必要があるオブジェクトを特定します。レプリケーション済みオブジェクトのみが移動します。レプリカに設定されたプリファレンスとともに作成されたオブジェクトは、マスターサイトにも存在しない場合、移動しません。
最初の照会は、非常に時間がかかる場合があります。wt.fv.master.moveItemsBetweenReplicaVaults プロパティを使用して、最初の初回を無効にすることができます。wt.fv.master.moveItemsBetweenReplicaVaults プロパティを true に設定すると、オブジェクトは同じリモートサイト上のボルト間でコピーされます。ターゲットボルトがアップロードボルトと同じサイトに存在する場合、コンテンツファイルはキャッシュボルトに複製され、「ボルトコンフィギュレーション」ウィンドウでレプリケーションをリセットしたり、未送信のレプリケーションアイテムをリセットしないかぎり、削除されません。このプロパティを false に設定すると、サイトのパフォーマンスが向上します。
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コンテンツレプリケーションにはリモートサイトごとに 1 つのボルトを使用し、アップロードキャッシュにはリモートサイトごとに 2 つのボルトを使用してください。そのうち 1 つのボルトのみが常時アクティブに使用されます。
基本的なプロパティ
以下のプロパティは、コンテンツレプリケーションとその他の機能に影響します。(この点は、影響の範囲がより限られている、上記の "マスターサイトおよびリモートサイトのプロパティ" の表のプロパティと異なります)。たとえば、送信者と受信者の役割はコンテンツに関係します。
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グラフィカルユーザーインタフェースを使用して、またはマッピングファイル内で、プロパティを設定しない場合は、xconfmanager ユーティリティを使用して、プロパティを追加または編集します。詳細については、xconfmanager ユーティリティの使用を参照してください。
プロパティ
送信者
受信者
説明
wt.intersvrcom.security.charsetForSigning
X
X
クロスプラットフォーム環境で URL を非 ASCII 文字で示すために使用する文字セットを指定します。推奨値は ISO-8859-1 です。
このプロパティは、クラスタ内やマスター/リモートサイトの一部のノードが異なるオペレーティングシステムであるなどのクロスプラットフォーム環境でのみ適用されます。PTC はクロスプラットフォーム環境の使用を推奨しません。
wt.intersvrcom.security.graceTimePeriod
X
X
送信者サイトで URL が署名された時間と、その URL が受信者サイトで受信された時間の差異がこのプロパティで設定された秒数を超えている場合、署名された URL は無効になります。デフォルト値は 300 (秒) です。
wt.intersvrcom.security.URLAuthentication
X
X
デフォルト設定は true です。システムがデバッグモードでない場合は false に設定しないでください。
wt.intersvrcom.security.useProxyForClients
X
デフォルト設定は true です。送信者がプロキシ経由でインターネットに接続する場合は、この値を true に設定する必要があります。
wt.intersvrcom.ultraLight
X
X
インストール時に設定されます。変更しないでください。デフォルト設定は false です。
wt.intersvrcom.verbose
X
X
インストール時に設定されます。変更しないでください。デフォルト設定は false です。
wt.wrmf.verbose
X
デフォルト設定は false です。
wt.wrmf.delivery.deleteDeliveredItem
X
true に設定すると、配信されたすべての送信オブジェクトがデータベースから削除されます。デフォルト設定は true です。
wt.wrmf.transport.httptransport.supportInterruption
X
true に設定すると、ネットワークが一時的に利用不能になるなどの IOException が発生して HTTP 接続が中断した場合でも、アップロードまたはダウンロードプロセスで接続が再開されます。これは、大きなコンテンツファイルをアップロードまたはダウンロードする場合に役立ちます。デフォルト設定は true です。
wt.wrmf.transport.outbox.pipe.<1、2、または 3>
X
転送タイプを設定します。設定できる値について、wt.properties ファイルでこのプロパティを確認します。
wt.wrmf.delivery.TrackingNumberGenerator
X
WRMF パッケージによって内部で使用されます。