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タスクタイプと残存作業の優先
タスクタイプの設定は、アクティビティの作成時または編集時に行います。
入力した情報の順番に応じて、各アクティビティの変数は最初は同じ方法で計算されます。ただし、既存のアクティビティのスケジュール作成属性を修正する場合、アクティビティの値の再計算方法はタスクタイプによって制御されます。
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プロジェクト計画プロセスにリソース割当が含まれていない場合は、「タスクタイプ」および「残存作業の優先」属性は無視できます。
タスクタイプによって固定変数を修正できなくなることはありません。後でアクティビティを修正した場合に Windchill がスケジュール作成の変数を再計算する方法が制御されるだけです。たとえば、「固定作業」アクティビティの作業の修正は引き続き可能です。
サマリーアクティビティのタスクタイプはデフォルトで「固定期間」に設定されており、変更できません。サマリーアクティビティは、その子アクティビティに設定された情報に基づいて計算されます。ただし、各子アクティビティは同時のタスクタイプを持つことができます。
タスクタイプ
タスクタイプにより、アクティビティのスケジュール属性を編集するときに、「期間」「作業時間」、または「リソースの単位」の値が固定のままかどうかが決まります。
固定単位
作業時間または期間を増減しても、リソースがアクティビティに専念できる時間の割合は変わりません。
固定変数
リソースの単位
計算変数
期間
作業時間
使用例のシナリオ
アクティビティを計画し、1 日の作業時間が 2 時間のみの従業員をリソースとして割り当てます。そのため、このリソースに割り当てられるリソースの単位は 25 のみです。
「固定単位」タスクタイプを使用する場合、従業員がそのプロジェクトに 1 日 2 時間しか費やせないという事実に影響を及ぼすことなく、作業の追加や除去、終了予定日の変更が可能です。
固定作業
アクティビティに必要な作業量 (通常、必要な時間数によって評価) は、リソース単位や期間にかかわらず、変更されません。
固定変数
作業時間
計算変数
リソースの単位
期間
使用例のシナリオ
プラスチック用金型を 160 個製作する必要があり、1 人のリソースが 10 個作るのに 1 時間かかることが分かっているため、作業時間は 16 時間です。1 日 8 時間作業できるリソースを割り当てると、アクティビティの期間は 2 日と計算されます。
「固定作業」タスクタイプを使用する場合、そのアクティビティの作業を完了するのに 16 時間かかるという事実を変えることなく、期間の変更や、リソースがアクティビティに費やせる時間の修正が可能です。期間の日数を増やすと、リソースが金型の製作のために 1 日に費やす時間は少なくなります。リソースの単位を除去すると、アクティビティの完了にかかる日数が増えます。
固定期間
作業時間数や割り当てられたリソースにかかわらず、アクティビティにかかる時間は変わりません。
固定変数
期間
計算変数
リソースの単位
作業時間
使用例のシナリオ
5 日間のプロフェッショナルカンファレンスを表すアクティビティを作成します。
「固定期間」タスクタイプを使用すれば、アクティビティの期間を 5 日間としたまま、そのイベントの作業に費やす時間を変更できます。
以下の表は、スケジュール作成に関する変数のいずれかを変更した場合に Windchill によって自動的に再計算される属性を示しています。
タスクタイプ
単位の変更
期間の変更
作業時間の変更
固定単位
期間の変更
作業時間の変更
期間の変更
固定作業
期間の変更
リソースの単位の変更
期間の変更
固定期間
作業時間の変更
作業時間の変更 (デフォルト)
リソースの単位の変更
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「固定期間タスクタイプの期間変更」プリファレンスでは、「固定期間」アクティビティの期間を変更した場合に、作業時間またはリソースの単位が影響を受けるかどうかが決まります。デフォルトでは、作業時間が再計算されます。詳細については、プロジェクト計画のプリファレンスを参照してください。
残存作業の優先
「残存作業の優先」フィールドでは、アクティビティのリソースを追加または除去した場合にどの変数が影響を受けるかが決まります。これは、リソースの単位を変更した場合とは扱いが異なります。
残存作業の優先アクティビティでは、割り当てられているリソースの数にかかわらず、アクティビティを完了するために必要な作業量は変わりません。残存作業の優先アクティビティに追加リソースが割り当てられた場合、アクティビティの期間または各リソースに割り当てられた単位が適宜再計算されます。
たとえば、パッケージングプラントに勤務しており、新規製品ラインの製造プロジェクトの計画を立てているとします。
残存作業の優先アクティビティは、2000 個の箱のオーダーが入った場合に使用します。リソースは 1 時間に 10 個の箱を組み立てることができます。つまり、このアクティビティの作業時間は 200 時間です。1 人のリソースがこのアクティビティに 1 日に 8 時間を費やした場合、完了までに 25 就業日かかります。2 人目のリソースを割り当てれば、12.5 就業日に短縮されます。3 人目のリソースを割り当てれば、6.25 就業日しかかかりません。
残存作業を優先しないアクティビティでは、特定の組み立てラインに 5 日かかります。1 人のリソースがその組み立てラインに 1 日 8 時間費やした場合、このアクティビティの作業時間は 40 時です。同じ組み立てラインにもう 1 人リソースを追加すると、アクティビティの作業時間は 80 時間になります。
以下の表に、新規リソースの割当または既存リソースの除去を行った場合にアクティビティに及ぼす影響を示します。
タスクタイプ
影響を受ける変数
残存作業の優先
残存作業を優先しない
固定単位
期間
新規リソースを割り当てると、アクティビティにかかる時間が短縮されます。
作業時間
新規リソースを割り当てると、アクティビティに費やされる時間が増加します。
固定作業
期間
新規リソースを割り当てると、アクティビティにかかる時間が短縮されます。
固定期間
リソースの単位
新規リソースを割り当てると、割り当てられたリソースが 1 日にそのアクティビティに費やす時間が短縮されます。
作業時間
新規リソースを割り当てると、アクティビティに費やされる時間が増加します。