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プリファレンスのインポート
インポートユーティリティでは、エクスポート済みのプリファレンス情報をインポートできます。エクスポートファイルからインポートするプリファレンスインスタンスを制限できます。たとえば、特定のユーザーまたはコンテキストのプリファレンスインスタンスのみのインポートができます。また、インポートしたプリファレンスインスタンスを、特定の組織やユーザーなどのレベルに適用することもできます。この場合は、-applyTo パラメータで指定したレベル用のプリファレンスインスタンスのみ作成されます。インポートしたプリファレンスインスタンスの元のレベルに対応するプリファレンスインスタンスは作成されません。
インポートコマンドの構文は以下のとおりです。
windchill wt.preference.ImportPreferences -importfile="<ファイルパス>"
インポートユーティリティを実行すると、ユーティリティが実行されたディレクトリにログファイルが作成され、PreferenceImport_<YYYYMMDD_HHmm>.txt という名前が付きます。ここで、<YYYYMMDD_HHmm> は、ユーティリティを実行した日付および時刻です。既存のプリファレンス情報とインポートしたプリファレンス情報との間の不一致には、コンフリクトのフラグが付けられ、PreferenceImportConflicts_<YYYYMMDD_HHmm>.txt というログファイルもユーティリティが実行されたディレクトリに作成されます。
そのようなコンフリクトの原因を示すパラメータがコマンドでサポートされています。新規のプリファレンス定義およびプリファレンスインスタンスもログに記録されます。インポートするプリファレンスインスタンスで指定したプリファレンス定義、カテゴリ、クライアントに対応するものがない場合は、エラーのフラグが付けられ、ログに記録されます。プリファレンス定義が存在していても、インポートによってプリファレンスインスタンスを適用するレベルよりも上位のレベルでプリファレンスが定義されている場合は、エラーがログに記録されます。
何らかのエラーが発生すると、インポートファイル全体が処理した上ですべてのエラーがログに記録され、プリファレンスインスタンスを何もインポートしないでユーティリティが終了します。
不一致もエラーも発生しなければ、インポートは正常に完了します。
選択できるパラメータは次のとおりです。
パラメータ
説明
-importfile="<ファイルパス>"
プリファレンスのインポート元のファイルのフルパスを含む XML ファイル。通常は、プリファレンスエクスポートユーティリティを使用して作成されたファイルです。無効なファイルまたはファイルパスを入力すると、エラーメッセージが表示されます。
このパラメータは必須です。
-user="<管理者 ID>"
サイト管理者ユーザーのユーザー IDこのパラメータは、-password パラメータとともに指定する必要があります。これらのパラメータが指定されていない場合は、ユーティリティを実行したときに認証を求めるメッセージが表示されます。
-password="<管理者パスワード>"
サイト管理者ユーザーのパスワードこのパラメータは、-user パラメータとともに指定する必要があります。これらのパラメータが指定されていない場合は、ユーティリティを実行したときに認証を求めるメッセージが表示されます。
-usage
このコマンドの有効な引数をすべて表示します。
-debug="<デバッグレベル>"
メッセージのレベルを限定的にするかデバッグ情報を含めるかを制御します。1 が最も少なく、3 が最も多い情報量になります。
-importSiteLevel
インポートファイルからサイトレベルのプリファレンスインスタンスのみインポートします。
一度に指定できるのは、次のパラメータの中から 1 つだけです。-importSiteLevel-importOrgLevel-importContainerLevel-importUserLevel
インポートファイルに指定したレベルのプリファレンスインスタンスがない場合は、ログに情報メッセージが追加されますが、エラーとは見なされません。
-importOrgLevel="<フルパス>"
インポートファイルから指定した組織のプリファレンスインスタンスのみインポートします。一度に指定できる組織は 1 つだけです。パラメータの値としては、組織の完全修飾名を指定します。
たとえば、Demo Organization という名前の組織のプリファレンスインスタンスをインポートするには、このパラメータを以下のように指定します。
-importOrgLevel="/wt.inf.container.OrgContainer=Demo Organization"
一度に指定できるのは、次のパラメータの中から 1 つだけです。-importSiteLevel-importOrgLevel-importContainerLevel-importUserLevel
インポートファイルに指定したレベルのプリファレンスインスタンスがない場合は、ログに情報メッセージが追加されますが、エラーとは見なされません。
-importContainerLevel="<フルパス>"
インポートファイルから指定したコンテキスト (製品、ライブラリ、プロジェクト、またはプログラム) のプリファレンスインスタンスのみインポートします。一度に指定できるコンテキストは 1 つだけです。パラメータの値としては、コンテキストの完全修飾名を指定します。
たとえば、Demo Organization の Product1 という名前の製品のすべてのプリファレンスインスタンスをインポートするには、このパラメータを以下のように指定します。
-importContainerLevel="/wt.inf.container.OrgContainer=Demo Organization/wt.pdmlink.PDMLinkProduct=Product1"
一度に指定できるのは、次のパラメータの中から 1 つだけです。-importSiteLevel-importOrgLevel-importContainerLevel-importUserLevel
インポートファイルに指定したレベルのプリファレンスインスタンスがない場合は、ログに情報メッセージが追加されますが、エラーとは見なされません。
-importUserLevel=<ユーザー ID>
インポートファイルから指定したユーザーのプリファレンスインスタンスのみインポートします。一度に指定できるユーザーは 1 つだけです。たとえば、wcadmin と demo というユーザーのすべてのプリファレンスインスタンスをインポートするには、このパラメータを以下のように指定します。
-userLevel=wcadmin
一度に指定できるのは、次のパラメータの中から 1 つだけです。-importSiteLevel-importOrgLevel-importContainerLevel-importUserLevel
インポートファイルに指定したレベルのプリファレンスインスタンスがない場合は、ログに情報メッセージが追加されますが、エラーとは見なされません。
-overwriteValueConflicts
値の不一致によるコンフリクトは、既存の値をインポートする値で上書きすることにより解決されます。このパラメータが指定されると、データベースの中のすべての多値プリファレンスは、インポートするプリファレンス値で置換されます。
このプリファレンスは、-skipUnresolvedConflicts プリファレンスとともに指定できます。その場合、すべての値のコンフリクトは上書きされ、すべての未解決のコンフリクトはスキップされてインポート操作が正常に完了します。
-skipUnresolvedConflicts
未解決のコンフリクトは、いずれもスキップされます。ファイルの残りの部分はインポートされます。
このプリファレンスは、-overwriteValueConflicts プリファレンスとともに指定できます。その場合、すべての値のコンフリクトは上書きされ、すべての未解決のコンフリクトはスキップされてインポート操作が正常に完了します。
-applyToSiteLevel
インポートしたプリファレンスインスタンスをサイトレベルにのみ適用します。
-applyToOrgLevel="<フルパス>"
インポートしたプリファレンスインスタンスを指定した組織にのみ適用します。パラメータ値は、組織の完全修飾パスにする必要があります。複数の組織をコンマで区切って指定できます。
このパラメータが使用できるのは、次のパラメータの中の 1 つとともに使用する場合のみです。-importSiteLevel-importOrgLevel-importContainerLevel-importUserLevel
複数の組織が指定された場合、インポート操作は各組織に個別に適用されます。一部の組織のインポートは正常に完了し、ほかの組織のインポートが正常に完了しなかった場合、インポートが成功した組織の詳細を説明するメッセージが表示されます。成功しなかった組織で発生したコンフリクトはすべてログファイルに記録されます。
-applyToContainerLevel="<フルパス>"
インポートしたプリファレンスインスタンスを指定したコンテキスト (製品、ライブラリ、プロジェクト、またはプログラム) にのみ適用します。パラメータ値は、コンテキストの完全修飾パスにする必要があります。複数のコンテキストをコンマで区切って指定できます。
このパラメータが使用できるのは、次のパラメータの中の 1 つとともに使用する場合のみです。-importSiteLevel-importOrgLevel-importContainerLevel-importUserLevel
複数のコンテキストが指定された場合、インポート操作は各コンテキストに個別に適用されます。一部のコンテキストのインポートは正常に完了し、ほかのコンテキストのインポートが正常に完了しなかった場合、インポートが成功した組織の詳細を説明するメッセージが表示されます。成功しなかったコンテキストで発生したコンフリクトはすべてログファイルに記録されます。
-applyToUserLevel="<ユーザー ID>"
インポートしたプリファレンスインスタンスを指定したユーザーにのみ適用します複数のユーザーをコンマで区切って指定できます。
このパラメータが使用できるのは、次のパラメータの中の 1 つとともに使用する場合のみです。-importSiteLevel-importOrgLevel-importContainerLevel-importUserLevel
複数のユーザーが指定された場合、インポート操作は各ユーザーに個別に適用されます。一部のユーザーのインポートは正常に完了し、ほかのユーザーのインポートが正常に完了しなかった場合、インポートが成功した組織の詳細を説明するメッセージが表示されます。成功しなかったユーザーで発生したコンフリクトはすべてログファイルに記録されます。