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状態ベースのスキーム
状態ベースのバージョン化スキームは、ファイルベースのバージョン化を拡張したものです。そこでは、ファイルベースのバージョン化 XML ファイル内で、<シード名> エレメントが使用されます。
既成の XML ファイル (StateBasedVersioning.xml) のシード名は、「ライフサイクルテンプレート管理」ユーティリティの「バージョン連続」ドロップダウンリストに表示されるアイテムに対応しており、1 フェーズ開発および 2 フェーズ開発の既成のライフサイクルテンプレートで使用されます。この設定では、特定の状態にあるオブジェクトが改訂されたときのバージョン管理で値が使用されます。オブジェクトが状態フェーズで次のフェーズに移行する場合 (たとえば、「プロトタイプ」から「リリース済み」へ)、使用されるバージョン管理シリーズはライフサイクルの定義に従って変更されます。改訂または状態設定操作によってオブジェクトが前の状態に戻ると (「リリース済み」から「プロトタイプ」へ)、使用されたバージョン管理シリーズは、そのまま最も進展した状態を維持します。新しいバージョンのオブジェクトは、前のライフサイクルの状態に移動した場合でも、その先行よりも上位の改訂を常に使用します。
XML ファイルには、以下のフォーマットが必要です。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<scheme>
<series name = "name1">
<seed name = "seed_name1">
<value>P1</value>
<value>P2</value>
<value>P3</value>
</seed>
</series>
</scheme>
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XML ファイルには、少なくとも 2 つの value 要素を追加する必要があります。
ファイルベースのスキームに列挙されているものと同じ一般情報が、状態ベースのスキームにも適用されます。また、既成の「ライフサイクルテンプレート管理」ユーティリティの「バージョン連続」ドロップダウンリストを使用するとき、および (製品設計テンプレートで定義されているデフォルトのライフサイクルテンプレートである) 1 フェーズ開発ライフサイクルテンプレートと 2 フェーズ開発ライフサイクルテンプレートを使用するとき、使用できるシード名は以下のものに限定されます。
NUMERIC
MILSTD
製品設計テンプレートで使用するロードされる XML ファイルには、以下のようなシード名と対応値があります。
シード名
シード内の値
NUMERIC
1 ~ 99 の整数
MILSTD
ハイフン (-) およびその後に続く A から Y までの英字と AA から AY までの英字 (I、O、Q、S、X、Z、AI、AO、AQ、AS、AX、および AZ は除く)。
連続でこれらの値を使用する場合、BA、BB、... BY (BI、BO、BQ、BS、BX、および BZ は除く) を追加できます。
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このシードは、米国軍用規格 (ASME Y 14.35M 改訂標準) に準拠しています。
ロードされる XML バージョン管理ファイルは以下のとおりです。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<scheme>
<series name = "StateBased">
<seed name = "NUMERIC">
<value>1</value>
<value>2</value>
<value>3</value>
:
<value>98</value>
<value>99</value>
</seed>
<seed name = "MILSTD">
<value>-</value>
<value>A</value>
<value>B</value>
<value>C</value>
:
<value>W</value>
<value>Y</value>
<value>AA</value>
<value>AB</value>
<value>AC</value>
:
<value>AW</value>
<value>AY</value>
</seed>
</series>
</scheme>
製品設計テンプレートをロードするロードファイルによって、このセクションで説明した XML バージョン管理ファイルがロードされ、ファイル内の値を使用して部品、ドキュメント、および CAD ドキュメントのバージョンが設定されます。製品設計テンプレートにおける既成のバージョン管理の詳細については、定義済みの製品およびライブラリのコンテキストテンプレートを参照してください。
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XML バージョン化ファイルを通じて設定された状態ベースのバージョン化の値は修正できます。ただし、すべての変更は、バージョン化を使用する前に実行する必要があります。すでに使用されている値を変更すると、バージョンの更新時に予期しない結果が発生する場合があります。バージョン管理スキームを変更する必要がある場合は、改訂ラベルに指定する値がバージョン管理スキーム全体で一意であることを確認します。また、すでに使用されているシリーズから値を除去しないでください。ただし、改訂ラベルのレガシー値の調整で説明されているように、新しい改訂ラベルに使用しない値のレガシー属性を含めることはできます。同じ値を複数回指定することはできません。また、すでに使用された連続の名前を除去すると、その連続を使用する既存のオブジェクトで問題が生じます。たとえば、それらのオブジェクトは改訂できず、オブジェクトの作業版数履歴を表示できなくなります。
既成の XML バージョン管理ファイルでは、NUMERIC シード、MILSTD シードの順にリストされます。シードをライフサイクルに割り当てる際は、定義された順序で割り当てる必要があります。すなわち、NUMERIC シードの前に MILSTD シードを割り当てる場合、XML ファイルで NUMERIC シードの前に MILSTD シードを定義する必要があります。
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データベースにロードされた既成のファイルにシード名と値を追加して、状態ベースのバージョン管理スキームを追加作成できます。ただし、既成の「ライフサイクルテンプレート管理」ユーティリティの「バージョン連続」ドロップダウンリスト、および 1 フェーズ開発と 2 フェーズ開発のライフサイクルテンプレートは、追加したシード名を使用するように自動更新されるわけではありません。追加したシード名を使用するには、「ライフサイクルテンプレート管理」ユーティリティのカスタマイズと、使用するライフサイクルテンプレートの修正が必要です。
状態ベースの連続を作成および修正する方法の詳細は、ファイルベースの連続の場合と同じです。