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CAD と部品の関連付けの概要
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関連付け機能は次の製品でのみ使用できます。
Windchill PDMLink
Windchill ProjectLink
簡単な履歴
以前は、CAD ドキュメントと Windchill 部品はアクティブリンクまたはパッシブリンクによって関連付けられていました。アクティブリンクとは、CAD ドキュメント構造が製品構造を構築し、CAD ドキュメントとその関連部品間での属性の受け渡しをサポートしていることを意味します。パッシブリンクとは、CAD ドキュメントが Windchill 部品を説明しているが、製品構造には貢献していないことを意味します。
現在、Windchill は部品とその成果物の間のパッシブリンクを引き続きサポートしています。これを "コンテンツ関連付け" と呼んでいます。ただし、以前のアクティブリンクは、関連付けが以下の 1 つまたは複数を実行するかどうかによって、いくつかの機能タイプに分けられています。
部品の製品構造作成に使用する、部品の親子関係リンク作成を制御する (構造リンク)。
属性を部品に渡す (属性リンク)。
構造内の任意の部品の CAD モデル表現を表示する (製品表現リンク)。
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"製品表現" という用語のあいまいな意味について認識しておくことが重要です。関連付けを説明する場合には製品表現は構造内に "存在または参加しているもの" を意味しますが、部品情報ページの「製品表現/アノテーション」テーブルなどにおいては "表示可能なもの" を意味します。
現在の関連付けタイプ
関連付け操作を実行する場合、以下の複数の関連付けタイプを使用できます。CAD ドキュメントには、以下の関連付けタイプをすべて使用できます。ダイナミックドキュメントまたはグラフィックダイナミックドキュメントには、コンテンツタイプおよび貢献コンテンツタイプのみを適用できます。
「オーナー」- この関連付けは、構造の制御、属性の貢献 (受け渡し)、表現など、すべての機能を実行できます。言い換えると、構造および部品の属性の大部分も制御するプライマリ表現を表示します。
「貢献イメージ」- この関連付けは、表現と属性の受け渡しを組み合わせたものです。貢献イメージは構造を "制御" しませんが、親オブジェクトの製品構造に参加します。たとえば、フレキシブル構成部品 (ケーブル) がアセンブリ内に 2 回出現しても、それぞれルーティングが異なるものとします。Creo Parametric ではルーティングごとに別のモデルファイルが必要ですが、これらのモデルを 1 つの部品に関連付けることができます。一方のモデルファイルにはオーナーリンク、もう一方のモデルは貢献イメージリンクがあります。結果として生じる製品構造には、1 つの部品が 2 回出現します。関連付けでは、1 つの部品に対して最大で 1 つのオーナーリンクと 1 つの貢献イメージリンクが許容されます。ただし、必要に応じて、イメージリンクを使用してケーブルの追加コンフィギュレーションを追加できます。
「イメージ」- この関連付けは、表現用です。たとえば、CATIA V5 データを Associated Topology Bus インポートして作成された Creo Parametric CAD 部品モデルなど、ほかの CAD システムで使用されるプライマリ CAD 表現のコピー向けです。貢献イメージリンクと同様に、イメージリンクを持つオブジェクトは、親製品構造に参加します (属性は受け渡しません)。
「貢献コンテンツ」- この関連付けは、属性を受け渡すことができるだけです。製品構造には表示されません。
「コンテンツ」 - この関連付けは "パッシブ" です。すなわち、CAD ドキュメントは部品を説明しますが、構造を制御したり、属性を渡したり、表現を表示したりはしません。たとえば、製造オブジェクト、プロセス計画、レイアウトなどがこれに相当します。
部品とそのオーナー関連 CAD モデルからの派生設計図との関連付けは、最初のアップロード時に自動的に作成されます。この関連付けには「計算」というラベルが付ます。これはデータベース内でモデル化された「リンク」ではなく、操作する CAD ドキュメントを収集するときに取り込まれる関連付けタイプです。
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「計算」関連付けはインポート/エクスポートではサポートされていません。
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1 つの部品に対する構造作成 (オーナー) リンクを持つことができるのは、1 つの CAD ドキュメントだけです。ただし、複数の CAD ドキュメントが属性または表示のリンクを持つことができます。たとえば次のような場合です。
属性の貢献は、(1 つの部品ごとに 1 つの) 貢献イメージリンクと (オーナーリンクに加えて) 貢献コンテンツリンクを含む CAD ドキュメントに対してサポートされます。
構造内での表現は、(1 つの部品ごとに 1 つの) 貢献イメージリンクと (オーナーリンクに加えて) イメージリンクを含む CAD ドキュメントに対してサポートされます。
1 つの部品へのコンテンツリンクの数に制限はありません。
ダイナミックドキュメントおよびグラフィックダイナミックドキュメントは、選択した部品オブジェクトに対して関連付け操作を手動で実行することによってのみ、部品に関連付けることができます。ダイナミックドキュメントおよびグラフィックダイナミックドキュメントがオーナー、貢献イメージ、イメージリンクを形成することはできません。ダイナミックドキュメントとグラフィックダイナミックドキュメントでは貢献コンテンツとコンテンツリンクのみを使用できます。
詳細については、CAD ドキュメントと部品の関連付けの編集を参照してください。
構造関連付け (オーナー、貢献イメージ、または貢献コンテンツ) を含む CAD ドキュメントに対して、部品の関連付けおよび関連付け解除を行うと、部品オブジェクトに作業版数が適用されます。
カスタム関連付け
Windchill をカスタマイズして、その他の関連付けリンク機能の組み合わせを形成できます。その場合、Windchill レポートに表示されている「関連付け」列でそのような関連付けタイプを "カスタム" と呼びます。
関連付けの最良事例
関連付けは製品データ管理の領域の 1 つで、複雑な関係を管理することができます。その結果、企業が異なれば最適な値を得るためのアプローチも異なる場合があります。
成熟した CAD モデル構造から派生した関連製品構造を作成し、すべてまたは大部分の関連付けを最も強力な (オーナー) タイプとして確立するには、「部品の自動関連付け」操作を推奨します。「部品の自動関連付け」ウィンドウでは、関連付けタイプの微調整はできません。最も簡単な方法は、必要に応じて既存部品を関連付けるか、新規部品を自動生成することによって、CAD ドキュメントと部品の 1 対 1 の関連付けを確立することです。
詳細については、部品と CAD ドキュメントの自動関連付けを参照してください。
既存の関連付けを修正する、またはより複雑な関係 (複数の CAD ドキュメントを 1 つの部品に関連付けるなど) を必要とする場合に新しい関連付けを作成するには、「関連付けを編集」操作を推奨します。
詳細については、CAD ドキュメントと部品の関連付けの編集を参照してください。
部品を CAD ドキュメントに関連付けた後、デフォルトでは、部品構造が CAD ドキュメントの次の作業版数 (チェックイン) で構築されます。部品を構築すると、関連付けタイプに基づき、構造、属性、ビューデータ製品表現が更新されます。CAD ドキュメントの次の作業版数を待たずに情報が渡されるため、これは多くの場合に便利です。
「オペレーション」 > 「自動関連付け」 > 「関連付けた後に部品を構築」「はい」 (デフォルト値は「いいえ」) に設定されている場合、ユーザーが部品をチェックイン済みの CAD ドキュメントに関連付けると、関連部品が自動的に構築されます。つまり、関連付けの編集または自動関連付けの時点で構築が実行され、CAD ドキュメントの作業版数は不要です。
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構築が実行されるには、CAD ドキュメントがチェックインされている必要があります。CAD ドキュメントが新規またはチェックアウトされている場合、関連付けは成功しますが、部品の構築は実行されません。未構築の部品については、「イベント管理」ユーティリティで警告が表示されます。
オーナー関連部品を持つ CAD ドキュメントのビジュアル表示
部品へのオーナー関連付けがない CAD ドキュメント (EPMDocument) をパブリッシング用にサブミットした場合、新しい製品表現がその CAD ドキュメントに保存されます。CAD ドキュメントに部品への関連付けがある場合、新しい製品表現が CAD ドキュメントではなく部品に保存されます。CAD ドキュメントがパブリッシングされた後で CAD ドキュメントと部品の間にオーナー関連付けが作成された場合の動作は次のとおりです。
CAD ドキュメントの情報ページから製品表現リストに移動した場合、製品表現は表示されなくなります。新しい製品表現を作成するには、CAD ドキュメントをパブリッシング用に再びサブミットする必要があります。
部品の詳細ページから製品表現リストに移動した場合、製品表現は表示されますが、"読み取り専用" の製品表現になります。この製品表現は削除できません。関連付けられている CAD ドキュメントをパブリッシング用に再びサブミットした場合、CAD ドキュメントと部品の両方の製品表現リストに新しい製品表現が表示されます。
「チェックイン後に構築」- CAD ドキュメントが関連付けられた部品とともにチェックインされ、プリファレンス「チェックイン後に構築」「なし」に設定してパブリッシング用にサブミットされた場合、前述の動作が行われます(「チェックイン後に構築」プリファレンスは Windchill 「ユーティリティ」ページの「プリファレンス管理」の下の「操作」 > 「チェックイン操作」 > 「チェックイン後に構築」にあります)。CAD ドキュメントおよび部品にオーナー関連付けが表示されることがあります。しかし、「関連付けられた部品を構築」操作を実行し、オーナー関連付けが作成されるまで、関連付けは存在しません。
複数オーナー関連付け - 複数の部品との複数のオーナー関連付けがある CAD ドキュメントがパブリッシング用にサブミットされた場合、新しい製品表現は "プライマリオーナー関連部品" に直接関連付けられます。これは CAD ドキュメントに関連付けられる最初の部品です。この場合のその他すべての関連部品を "非プライマリオーナー関連部品" と呼びます。製品表現を非プライマリオーナー関連部品にコピーする場合、Windchill「プリファレンス管理」ユーティリティの「Visualization」セクションにある、「製品表現を説明部品にコピー」プリファレンスセットを使用します。
詳細については、オーナー関連部品を持つ CAD ドキュメントの製品表現を参照してください。