以下に、Windchill ESI または ERP Connector システムの主要コンポーネントの機能の概要について説明します。

Info*Engine には Windchill PDMLink との標準インタフェースが用意されており、Windchill ESI ビジネスロジックなどの複数の外部環境との 1 つのチャネルが形成されます。

Windchill ESI サービスによって、Windchill PDMLinkWindchill ESI からの出力が作成されます。この後、この出力は処理され、ERP システムなどの配布ターゲットにマッピングされます。Windchill PDMLink からの出力は XML フォーマットで、TIBCO Enterprise Message Service (EMS) などの JMS プロバイダを使用して配布される XML メッセージによって EAI ソフトウェアに転送されます。

パブリッシングするデータを表すレスポンスメッセージがプレーン XML であるのに対して、全体およびサブトランザクションのステータスを Windchill で更新できるかどうかを示す情報を保持する結果のレスポンスメッセージは SOAP エンコーディングの XML メッセージです。

このメッセージアーキテクチャでは双方向通信をサポートしており、メッセージ配布を保証し、さまざまな EAI アプリケーションに共通インタフェースを提供しています。JMS によって、Windchill PDMLink での既定のフォーマットのデータを含んでいるメッセージを送信したり、Windchill ESI の EAI ソフトウェアコンポーネントにこのデータのパブリッシングに関する情報を送信したり、パブリッシングの試行の成功/失敗ステータスを受信したりできます。JMS 通信が Windchill PDMLink と EAI コンポーネントの 2 つのシステム間で行われることから、Windchill ESI では JMS キューを介した JMS のポイントツーポイント通信を使用します。JMS ではメッセージの配布を保証しているため、キューにパブリッシングされたメッセージは EAI または Windchill ESI サービスによって読み込まれるまでキューに残ります。レスポンスがない場合、メッセージは配布されません。

EAI ソフトウェアの Windchill ESI ビジネスロジックは Windchill ESI サービスから製品構造データを受け取った後、配布ターゲットに転送できるように適切なビジネスオブジェクトに解析します。受け取るデータのフォーマット、更新の実行方法、発生する可能性があるビジネスレベルエラーの種類など、各配布ターゲットはさまざまな点で異なる可能性があるため、EAI ソフトウェアコンポーネントでは、配布ターゲットで受け取り可能なフォーマットにデータを自動的にマッピングしたり操作したりすることによって、これらの差異をそのまま維持します。これは、Windchill PDMLink にとってはトランスペアレントな処理です。

TIBCO BusinessWorks には、Windchill PDMLink と配布ターゲット間のデータフローに役立つ以下のコンポーネントがあります。

これらの各コンポーネントの通信には、TIBCO Rendezvous (RV) と呼ばれるメッセージングシステムが使用されます。

TIBCO では、主要な ERP ベンダー向けに、シームレスなデータ変換を可能にする複数のデフォルト ERP アダプタを提供しています。EAI ソフトウェアコンポーネントは、このようなアダプタを使用して Windchill PDMLink アプリケーションと配布ターゲットを統合します。