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一意のブランチおよび同一のサービス名の使用
LDAP ディレクトリの一意のブランチに同じサービス名の複数の LDAP エントリがある場合に、コンポーネントのプロパティ設定が最も柔軟になります。このメソッドの使用では、エントリが常駐できる (各サービスの識別名で定義されるように) LDAP サーバーで一意のブランチを設定してあることが前提となります。Info*Engine プロパティ管理ユーティリティはブランチを作成しません。プロパティ管理を開いて LDAP エントリを追加する前に、ブランチが存在している必要があります。必要なブランチは、タスク委任管理ユーティリティの Create Repository オプションを使用して作成できます。
このメソッドが有効に機能するのは、LDAP ディレクトリで複雑なブランチシステムを設定した場合と、複数の Info*Engine 環境がある場合です。一定のコンポーネントへのアクセスを一定の環境に制限できても、ほかの環境ではロードバランスが許容されるからです。
たとえば、それぞれ一意のプロパティを持つ 3 つのデータリポジトリがあり、同一の JDBC アダプタが各リポジトリに 1 回ずつ、3 回インストールされていると仮定します。3 つのアダプタ全部でロードバランスを設定するには、アダプタの LDAP エントリで以下の属性を設定します。
サービス名
ホスト
ポート
DN サブツリー値
com.myCompany.JDBC
oradb1.co.com
10003
dc=aHost,dc=myCompany,dc=com
com.myCompany.JDBC
oradb2.co.com
10004
dc=bHost,dc=myCompany,dc=com
com.myCompany.JDBC
oradb3.co.com
10005
dc=cHost,dc=myCompany,dc=com
また、各エントリが、データベースにアクセスするためにユーザー名を識別する一意の DBUSER 属性を持っていると仮定します。したがって、各 LDAP エントリでは、サービス名の値は同じ (com.myCompany.JDBC) で、ホスト、ポート、データベースユーザー、および識別名サブツリーの値は一意です。この例では、エントリには一意の ptcRuntimeServiceName 属性があるので、各コンポーネントにはプロパティの一意のセットがあります。
ネーミングサービスが「com.myCompany.JDBC」のインスタンスに対するリクエストを受け、ネーミングサービスサーチベースが LDAP エントリ「dc=myCompany,dc=com」に設定されていると、ネーミングサービスは 3 つすべての JDBC アダプタでロードのバランスをとります。ロードのバランスをとるために、Info*Engine は各照会を受けるアダプタを 3 つの中から無作為に選択します。各アダプタは別々のデータベースに接続します。