翻訳用の XLIFF ドキュメント
XLIFF ドキュメントには、翻訳可能なサービス構造の属性が含まれます。XLIFF は、翻訳パッケージの作成時に自動で生成するか、手動で生成 (つまり手動で作成) できます。XLIFF は作成された翻訳パッケージに含まれます。翻訳済みの XLIFF がベンダーからインポートされ、翻訳済みの XLIFF ドキュメントの状態が非準備状態から「準備中の状態」に変わると、適切な Windchill 翻訳辞書にそのコンテンツがアップロードされます。翻訳辞書は、サービス構造に翻訳された属性値を提供します。
翻訳パッケージ作成の一環として、サービス構造のルートから XLIFF ドキュメントが生成されます (構造に含まれている個々のグループまたはセクションからは生成できません)。タイトルとその他の翻訳済みテキストがサービス構造から収集され、XLIFF ファイルにまとめられます。部品リストにも、それぞれ固有の XLIFF があります。XLIFF のダイナミックドキュメントは、Creo Illustrate の Creo Illustrate (c3di) ファイルに含まれているローカライズ済み文字列についても作成されます。Creo Illustrate (c3di) ファイルを単体または Windchill Service Information Manager 構造の一部として翻訳する場合、翻訳パッケージに含まれているのは XLIFF ファイルです。ただし、翻訳パッケージは元のソースの場所から、ネストされたパブリッシング構造または情報構造に対してのみ作成できます。
Windchill Service Information Manager がサービス構造の翻訳パッケージを作成するときに、サービス構造オブジェクトに指定された「オーサリング言語」属性の値により、使用可能なソース言語が決まります。ただし、ダイナミックドキュメント (XLIFF を含む) では、「ドキュメント言語の属性」を使用してオーサリング言語が決定されます (デフォルトでは、PTC_DD_LANGUAGE に設定されています)。
「XLIFF を自動的に作成」プリファレンスは、ユーザーが翻訳または見積りパッケージを作成するときに、XLIFF を自動的に生成するかどうかを制御します。デフォルトでは、Yes に設定されます。生成された XLIFF は、サービス構造と同じ状態に設定されます。また、XLIFF はネストされた各パブリッシング構造、情報構造、および部品リストに対しても生成されます。ただし、これらの XLIFF は常に、ネストされた構造の起源となるコンテキスト内で作成されます。
XLIFF フォーマット (XML Localization Interchange File Format (XLIFF) ドキュメントタイプ) は、翻訳の標準化を支援するために専用に設計された XML 規格です。詳細については、次を参照してください。
「既存の翻訳を XLIFF に含める」プリファレンスは、翻訳用 XLIFF ファイルに含める属性とそのターゲット値を制御します。このプリファレンスを次のいずれかの値に設定できます。
• 「常にソースを含める」 - ターゲット値をソースの値と同じにして属性を XLIFF ファイルに含めます。既存の翻訳がある場合でも、XLIFF ファイルには表示されません。これは、このプリファレンスが導入される前のフォーマットと一致するデフォルトのオプションです。
• 「常に翻訳を含める」 - 既存の翻訳値をターゲット値として属性を XLIFF ファイルに含めます。属性に既存の翻訳値がない場合、ターゲット値は空または空白になります。
• 「翻訳がない場合に含める」 - 既存の翻訳値がない属性のみを XLIFF ファイルに含めます。ターゲット値はソースの値と同じになります。既存の翻訳値を持つ属性は XLIFF ファイルに含まれません。
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• ピボット翻訳プロセスが進行中の場合、「既存の翻訳を XLIFF に含める」プリファレンスを変更しないでください。
• ピボット翻訳プロセス (英語 (en) - フランス語 (fr) - 韓国語 (ko) など) 中に、「既存の翻訳を XLIFF に含める」プリファレンスが「翻訳がない場合に含める」に設定されている場合、ピボットの第 2 フェーズ (fr-ko) ではソースとターゲットの翻訳値が除去され、第 1 フェーズ (en-fr) では除去されません。これは、1 つ目の XLIFF ファイルが生成されるときには第 2 フェーズで必要なソース文字列が不明であることが理由です。第 1 フェーズ (en-fr) の翻訳を、複数の第 2 フェーズの翻訳でピボットとして使用することもできます。
• ピボット翻訳プロセス中に、空白値をターゲット値としてインポートすると、出力でコンフリクトが生じる可能性があります。
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XLIFF の手動による生成
「翻訳ドキュメントを生成」を手動で実行することで、サービス構造、情報グループ、パブリッシングセクション、部品リストおよび部品から XLIFF ドキュメントを作成することもできます。サービス構造から翻訳パッケージを作成した場合、これらの XLIFF は自動的には含まれません。個々の XLIFF は独立したダイナミックドキュメントとして別個に翻訳されます。
1. 翻訳ドキュメントを生成する構造またはそのいずれかの階層コンポーネント (グループ、セクション、部品リストなど) の情報ページで「構造」タブを開きます。
2. 構造内の場所をクリックして選択します。
3. サービス構造のショートカットメニューまたは部品リストの「操作」メニューから「翻訳ドキュメントを生成」を選択します。
「翻訳ドキュメントを生成」バナーに、翻訳ドキュメントが生成されたことが表示されます。翻訳ドキュメントには .xlf のファイル拡張子が付きます。
4. XLIFF コンテンツを含むダイナミックドキュメントは、コンテキストの設定に応じた Xliff フォルダに作成されます。
5. XLIFF ドキュメントはダイナミックドキュメントなので、翻訳パッケージは XLIFF の情報ページから作成できます。「XLIFF」フォルダで XLIFF ファイルを見つけてチェックインし、そのライフサイクル状態の値を「準備中の状態」に設定します。次に、「操作」メニューから「翻訳パッケージを作成」を選択します。
localizable_attset.xml で属性を設定する際に、サービス構造または部品リストの
「翻訳ドキュメントを生成」を使用してテスト用の XLIFF を生成できます。生成された XLIFF には正しく設定されている属性だけが含まれているので、欠落している属性や未定義の属性を見つけることができます。詳細については、
翻訳および見積りのログとマニフェストを参照してください。
XLIFF に関する注意事項
フィルタ基準が適用されている場合、翻訳パッケージプロセスでは、構造から集められるオブジェクト (XLIFF を含む) にフィルタが適用された後、翻訳パッケージが生成されます。ただし、オブジェクトがすでに翻訳用に送信されているオブジェクトは、これに含まれません。翻訳パッケージから除外されるオブジェクトの情報は、翻訳ログファイルで確認できます。詳細については、
翻訳および見積りのログとマニフェストを参照してください。
XLIFF を手動で作成するよう選択した場合は、XLIFF 内にある翻訳済みの属性文字列を関連する翻訳辞書にアップロードできるように、サポートされているファイルフォーマットに従う必要があります。
XLIFF のカスタマイズ
AttributeSet コンフィギュレーションファイルのマークアップ定義は、各属性クラスのデフォルトの include または exclude 動作の定義機能をサポートしています。AttributeSet のサンプルは次の場所にあります。
<Windchill-path>\codebase\com\ptc\arbortext\windchill\siscore\attset\xml
localizable_attset.xml は、翻訳用に XLIFF ファイルに送信する一連の属性を定義します。たとえば、ファイルにある 2 つのセクションで翻訳されたドキュメントの属性を識別します。
<Type name="com.ptc.sis.Base">
<Attribute action="include" name="name"/>
</Type>
<Type name="com.ptc.arbortext.windchill.partlist.PartList">
<Attribute action="include" name="name"/>
</Type>
パブリッシングで使用するために設定した CustomMetaDataSourceProvider フックは、XLIFF の生成時にも使用されます。localizable_attset.xml で指定された外部オブジェクトからのメタデータは、XLIFF ファイルに含まれます。
カスタマイズしたファイルの管理とテキストの調整を行うディレクトリ構造の設定、PTC 提供のファイルをカスタマイズするためのベストプラクティス、および Windchill Customization Guide のその他のセクションの推奨事項に従って、localizable_attset.xml のカスタマイズしたバージョンを保持できます。