削除済みユーザーの有効化
一度辞めた契約社員が会社に復帰したような場合など、以前に削除したユーザーを再度有効にする必要が生じることもあります。既存の削除済みユーザーを有効にするには、EnableDisabledUser コマンドラインユーティリティを使用します。このユーティリティを実行する前に、再有効化するユーザーが LDAP データベース内にまだ存在することを確認してください。EnableDisabledUser ユーティリティは、対応する LDAP エントリが存在しているユーザーオブジェクトを Windchill に回復するだけであり、LDAP エントリを回復するものではありません。LDAP データベース内の対応するユーザーエントリが削除されている場合、このユーティリティを使用する前にそのエントリを回復する必要があります。このユーティリティを実行すると、削除済みのユーザーのアクセス制御許可、所有するオブジェクト、そのユーザーが役割の直接メンバーであるチームのメンバーシップが回復します。このユーティリティでは、その他のタイプのグループまたはチームのメンバーシップは回復しません。サイト管理者だけがこのユーティリティを実行できます。
windchill wt.org.EnableDisabledUsers -queryCriteria=<query criteria> [-service=<service>] -user=<user> -password=<password>
* 
wt.org.EnableDisabledUsers は、ユーザーのパーソナルキャビネットが削除されている場合、再作成しません。削除したユーザーを有効にする可能性がある場合は、そのユーザーのパーソナルキャビネットを削除しないでください。
wt.org.EnableDisabledUsers ユーティリティを実行するには、以下の手順を実行します。
1. LDAP エントリを作成します。LDP エントリ内のユーザー ID が、Windchill に回復されるユーザー名と一致していることを確認します。
2. 照会基準と、次の表で説明しているオプションのサービスパラメータを指定して、wt.org.EnableDisabledUsers ユーティリティを実行します。
a. 例: windchillwt.org.EnableDisabledUsers "name='testuser004' orname='testuser005' orname='testuser006'" "service=com.ptc.ptcnet.Ldap"
コマンドラインパラメータ
説明
-queryCriteria=<照会基準>
再有効化するユーザーの名前のサーチ基準。複数のユーザーを再有効化する場合、* などのサーチワイルドカード文字を使用できます。たとえば、"name=joe*" でサーチした場合、"joe" で始まるすべてのユーザーエントリが返ります。"name=*" でサーチした場合、無効になっているすべてのユーザーが返ります。
* 
ワイルドカード文字を使用してユーザーエントリをサーチすることは可能ですが、意図しないユーザーエントリがサーチ結果に含まれないように注意する必要があります。
-service=<サービス名>
(オプション) そのユーザーが存在するディレクトリサーバーに関連付けられているサービス名。
サービスパラメータが指定されていない場合、Windchill によってすべての LDAP サーバー内のユーザーがサーチされます。
-user=<ユーザー名>
承認されたサイト管理者のユーザー名。
-password=<ユーザーパスワード>
承認されたサイト管理者のユーザーパスワード。
たとえば、Joe は休職した後に ABC Company に復職した契約社員です。このユーティリティを実行する前に、管理者は Joe のユーザーエントリがまだ LDAP データベースに残っていることを確認します。Joe のディレクトリエントリが削除されている場合、管理者は次の手順に進む前にそのエントリを回復する必要があります。
Joe の LDAP エントリが存在することを確認した後、管理者はコマンドラインウィンドウからこのユーティリティを実行します。
windchill wt.org.EnableDisabledUsers -queryCriteria="name=joe" -service=com.abc.EnterpriseLdap -user=<administrator user ID> -password=<administrator password>
* 
EnableDisabledUser ユーティリティを稼働中のシステムで使用する前に、先にテストサーバー上でこのユーティリティを実行してください。これによって、コマンドラインパラメータの設定が正しく行われ、このユーティリティを実行するための前提条件が満たされていることを確認できます。ワイルドカード文字を使用してユーザーエントリをサーチしている場合、テストサーバー上で結果を確認することを強くお勧めします。これによって、意図しない結果になっていないかチェックできます。
* 
LDAP エントリを復元する場合、復元するユーザー名が削除されたユーザー名と完全に一致していることを確認してください。これらのエントリが一致していない場合、Windchill がディレクトリサーバーと同期化した場合や EnableDisabledUser ユーティリティが使用された場合に新しいユーザーオブジェクトが作成されます。
* 
頻繁に無効化したり有効化したりするユーザーがいる場合は、ユーザーを Windchill から削除するのではなく、一時的に非アクティブ化します。詳細については、ユーザーの一時的な無効化を参照してください。
これは役に立ちましたか?