属性マッピングと範囲ベースのアプローチを使用した PPB でのオペレーションへの部品の自動割当
プロセス計画ブラウザ (PPB) では、1 回のクリックで複数の部品をオペレーションに割り当てることができます。MPMLink では、以下の 2 つの方法を使用して、自動部品割当機能を使用できます。
1. 2 つの属性の一致 - オペレーションと部品の親子関係で作成された属性に同じ値を指定できます。同じ属性値が見つかると、オペレーションの下に部品の親子関係が割り当てられます。
2. 範囲を定義する属性の作成 - プロセス計画の下でオペレーションの範囲を指定できます。範囲を指定した後、「アセンブリを自動割当」または「部品の自動割当」操作を使用して、指定した範囲内の値を持つ部品をプロセス計画の下でオペレーションに割り当てることができます。範囲を指定する前に、「範囲を定義する区切り記号」プリファレンスで区切り記号の値を指定する必要があります。デフォルトでは、このプリファレンスの区切り文字の値は > です。任意の区切り記号を指定することもできます。たとえば、-、@、>>、< などです。
「製造オペレーションの親子リンク」に属性を作成して範囲を定義できます。個々の値を部品に割り当てるには、「部品の親子関係」に属性を作成し、それを使用することができます。
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• 「製造オペレーションの親子リンク」と「部品の親子関係」で作成された属性のデータタイプは、「文字列」、「整数値」、または「実数」のいずれかです。データタイプが「ブール」であってはなりません。
• 「製造オペレーションの親子リンク」と「部品の親子関係」で作成された属性の名前は、ユーザーのビジネスユースケースに基づいて、同じである場合と異なる場合があります。
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どちらの方法でも、「部品の自動割当の属性マッピング名」プリファレンスを使用して、オペレーションと部品の親子関係に作成された属性をマッピングできます。このプリファレンスでは、部品の自動割当の属性マッピング名を定義します。Part_Usage_Attribute:Operation_Usage_Attribute というフォーマットで値を指定できます。たとえば、Part_Usage:Operation_Usage などです。これらの値は、部品の親子関係とオペレーションの親子関係の間のマッピングを示します。オペレーションの親子関係属性の前に部品の親子関係属性を指定する必要があります。デフォルト値は VMS:VMS です。
詳細については、以下のユースケースを参照してください。
ユースケース 1: 1 対 1 のマッピングを使用した部品の自動割当
1. プロセス計画ブラウザに以下の構造が存在するとします。
「タイプおよび属性の管理」ユーティリティを使用して、「製造オペレーションの親子リンク」に属性 AttrB12 を作成して追加します。
プロセス計画ブラウザの「子」タブで属性 AttrB12 を確認できます。
ProcessPlan1 の下に 4 つのオペレーションがあります。Operation 1、Operation 2、Operation 3 の範囲属性 AttrB12 の値は、それぞれ 1、a19d、1acr です。
2. BOM トランスフォーマに以下の構造が存在します。
「タイプおよび属性の管理」ユーティリティを使用して、「部品の親子関係」に属性 AttrB12 を作成して追加します。BOM トランスフォーマの「子」タブで属性 AttrB12 を確認できます。
Part C1 (Design)、Part C2 (Design)、Part C3 (Design)、Part C4 (Design)、Part C5 (Design) の属性 AttrB12 の値は、1、a19d、B1、V15d、1acr です。
| 「製造オペレーションの親子リンク」と「部品の親子関係」で作成された属性のデータタイプは、「文字列」、「整数値」、または「実数」のいずれかです。データタイプが「ブール」であってはなりません。 |
3. 「部品の自動割当の属性マッピング名」プリファレンスの値を AttrB12:AttrB12 に設定します。
4. PPB で、「アセンブリを自動割当」操作を開始します。更新された構造は以下のように表示されます。
◦ Part C1 (Design) の属性 AttrB12 の値は Operation 1 の属性 AttrB12 の値と一致するので、Part C1 (Design) は Operation 1 の下に割り当てられます。
◦ Part C2 (Design) の属性 AttrB12 の値は Operation 2 の属性 AttrB12 の値と一致するので、Part C2 (Design) は Operation 2 の下に割り当てられます。
◦ Part C5 (Design) の属性 AttrB12 の値は Operation 2 の属性 AttrB12 の値と一致するので、Part C5 (Design) は Operation 3 の下に割り当てられます。
◦ Part C3 と Part C4 は指定された基準を満たしていないので割り当てられません。
ユースケース 2: 範囲属性を使用した部品の自動割当
1. プロセス計画ブラウザ (PPB) に以下の構造が存在するとします。
「タイプおよび属性の管理」ユーティリティを使用して、「製造オペレーションの親子リンク」に範囲属性 RangePPB を作成して追加します。プロセス計画ブラウザの「子」タブで属性 RangePPB を確認できます。
ProcessPlan1 の下に 4 つのオペレーションがあります。Operation 1、Operation 2、Operation 3 の範囲属性 RangePPB の値は、それぞれ 1>9、a1>a9、Match です。
2. BOM トランスフォーマに以下の構造が存在します。
「タイプおよび属性の管理」ユーティリティを使用して、「部品の親子関係」に範囲属性 MatchUsage を作成して追加します。BOM トランスフォーマの「子」タブで属性 MatchUsage を確認できます。
Part C1 (Design)、Part C2 (Design)、Part C3 (Design)、Part C4 (Design)、Part C5 (Design) の範囲属性 MatchUsage の値は、5、-5、a6、B1、Match です。
| 「製造オペレーションの親子リンク」と「部品の親子関係」で作成された属性のデータタイプは、「文字列」、「整数値」、または「実数」のいずれかです。データタイプが「ブール」であってはなりません。 |
3. 「部品の自動割当の属性マッピング名」プリファレンスの値を MatchUsage:RangePPB に設定します。これらの値は、部品の親子関係とオペレーションの親子関係の間のマッピングを示します。オペレーションの親子関係属性の前に部品の親子関係属性を指定する必要があります。
4. PPB で、「アセンブリを自動割当」操作を開始します。更新された構造は以下のように表示されます。
◦ Part C1 (Design) の範囲属性 MatchUsage の値は 5 であり、Operation 1 の範囲属性 RangePPB の値は 1>9 なので、Part C1 (Design) は Operation 1 の下に割り当てられます。
◦ Part C2 (Design) の範囲属性 MatchUsage の値は a6 であり、Operation 2 の範囲属性 RangePPB の値は a1>a9 なので、Part Cw (Design) は Operation 2 の下に割り当てられます。
◦ Part C5 (Design) の範囲属性 MatchUsage の値は Match であり、Operation 3 の範囲属性 RangePPB の値は Match なので、Part C5 (Design) は Operation 3 の下に割り当てられます。
◦ Part C3 と Part C4 は指定された基準を満たしていないので割り当てられません。
主なポイント
• 2 つの異なるオペレーションに指定された範囲値が同じであるか重複している場合、指定された範囲基準をこれらが満たしていても、オペレーションの下に部品は割り当てられません。
例 1
Operation 1 および Operation 2 の属性 RangePPB の値は 1>9 です。
「アセンブリを自動割当」操作を開始するとき、2 つのオペレーションのどちらにも部品は割り当てられません。
例 2
Operation 1 および Operation 2 の属性 RangePPB の値は、それぞれ 1>9 および 5>9 です。
「アセンブリを自動割当」操作を開始するとき、2 つのオペレーションのどちらにおいても、RangePPB 属性が 5、6、7、8、または 9 である部品は割り当てられません。RangePPB 属性値が 1、2、3、または 4 である部品は割り当てることができます。
• 指定した範囲は辞書式順序で処理されます。
• オペレーションの親子関係属性値の開いた範囲を定義する場合、A3> などの値を指定できます。
• 1 つのオペレーションの親子関係に A1>A8、B1>B3、C4>C8 などの複数の範囲を指定できます。これらの値はセミコロンで区切って指定する必要があります。たとえば、A1>A8;B1>B3;C4>C8 などです。この場合、部品の親子関係の値が A2、B2、および C5 である部品がオペレーションに割り当てられます。
• 既成では、区切り記号として予約文字 &、&&、および &&& を使用することはできません。
• 同じ親子関係属性の値を持つ複数の部品がある場合、一致するオペレーションにすべての部品が割り当てられます。
• 「部品の自動割当」操作は、「部品の自動割当」プリファレンスの値が Yes に設定されている場合にのみ有効になります。