インターナショナリゼーション概念
このセクションでは、Windchill ESI のインターナショナリゼーションに関する設計概念について説明します。Windchill ESI をインターナショナルな環境で展開する場合、これらの概念を理解する必要があります。
Windchill ESI は、トランザクション単位で言語データを管理します。Windchill ESI サービスは、Windchill PDMLink から適切な言語を検出し、それを Windchill ESI レスポンスメッセージとともに送信される JMS ヘッダープロパティ com_infoengine_locale を介して EAI に伝達します。Windchill EAI ソフトウェアコンポーネントは、Windchill PDMLink またはエンタープライズシステムに対する後続のすべてのサブトランザクションリクエストで、この言語を設定します。Windchill ESI サービスは、変更管理者 III の優先言語が設定されている場合は優先言語から言語を取得し、優先言語が設定されていない場合は、Windchill メソッドサーバーの言語を使用します。
対応言語とロケール
Windchill ESI は、8 つの言語と 10 のロケールをサポートします。これらの値は、9 つの一意の SAP フリーテキスト言語キーコードにマッピングされます。Windchill ESI のすべての初期メッセージは、以下の表に示す Windchill ESI 対応言語で表示されます。システムインテグレーターは、追加ロケールおよび言語の初期メッセージをローカライズできます。
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PTC で開発されたすべてのコードレベル言語は米国英語のみです。
ロケールの説明
Windchill 言語
Windchill ロケール値 (com_ infoengine_ locale の設定)
SAP 言語
SAP 言語値
米国
英語
英語
en_US
英語
EN
イギリス
英語
英語
en_GB
英語
EN
Japan
日本語
日本語
ja
日本語
JA
台湾
中国語
中国語
zh_TW
繁体中国語
ZF
中国 (中華人民共和国)
中国語 (繁体字)
中国語
zh_CN
中国語
ZH
韓国
簡体韓国語
韓国語
ko
韓国語
KO
イタリア
イタリア語
イタリア語
it
イタリア語
IT
フランス
フランス語
フランス語
fr
フランス語
FR
ドイツ
ドイツ語
ドイツ語
de
ドイツ語
DE
スペイン
標準スペイン語
スペイン語
es
スペイン語
ES
ブラジル
ポルトガル語 (ブラジル)
ポルトガル語
pt-br
ポルトガル語
pt_BR
ロケール変数のセットアップと制御
ロケール情報は、Windchill PDMLinkSAP 配布ターゲットの両方とも、ユーザーレベルで制御されます。Windchill ESI ビジネスロジックは、言語、日付、および通貨を変換しません。Windchill ESI ビジネスロジックでは、テキスト要素はハードコード化されず、代わりにソースコードの外に格納されて動的に読み込まれます。
以下のセクションでは、Windchill PDMLink と EAI コンポーネント間、および EAI コンポーネントと SAP 配布ターゲット間でロケール情報がどのように制御されるかを説明します。
Windchill PDMLink と EAI コンポーネント間におけるロケール通信
Windchill PDMLink から EAI コンポーネントに送信されるデータのロケールは、Windchill PDMLink で変数 com_infoengine_locale によって設定されます。この値は、Windchill PDMLink から Windchill ビジネスロジックに送信される JMS メッセージのカスタムヘッダフィールドで設定されます。Windchill PDMLink から送信される各 JMS メッセージに設定できるロケール値は、1 つのみです。Windchill ESI は、以下のロジックを上から順に適用して、com_infoengine_locale 変数の値の設定方法を決定します。
1. ブラウザロケールのロケール値があるかどうかを調べ、その値に基づいて com_infoengine_locale 値を設定します。
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この機能は Windchill ESI では使用できませんが、カスタマイズ用にプレースホルダーが作成されています。
2. LDAP サーバーにユーザーのロケール値があるかどうかを調べ、その値に基づいて com_infoengine_locale 値を設定します。
3. Windchill PDMLink サーバーロケールを調べ、com_infoengine_locale 値をその値に設定します。
SAP と EAI コンポーネント間のロケール通信
EAI ソフトウェアコンポーネントから SAP に送信されるデータのロケールと言語に関する情報は、以下の値を使用して通信されます。
グローバル変数 ESISAPAdapter/Locale。TIBCO アダプタを展開用に設定するときに使用されます。デフォルト値は米国英語です (en_US)。詳細については、アダプタインスタンスのグローバル変数セクションを参照してください。
アダプタロケール値。アダプタを展開用に設定するときに TIBCO SAP アダプタに設定されます。詳細については、Windchill Enterprise Systems Integration Installation and Configuration - SAP のセクションの「アダプタインスタンス展開の設定」を参照してください。
アダプタ SAP ログオン言語値。設計時にのみ設定できます。デフォルトでは、英語に設定されています。
材料とドキュメントについては、SAP API に言語用の ISO フィールドがあります。これらのフィールドを使用して、TIBCO アダプタから SAP 配布ターゲットに渡されるフリーテキスト属性の言語を識別することもできます。
BOM および変更通知はこれらの ISO フィールドを使用しません。BOM はそれぞれの BOMHeader 部品のテキスト説明を継承します。変更通知にはフリーテキストフィールドの言語キーが含まれていないので、この設定の影響を受けません。
これらの API では以下の ISO 値をデフォルトに使用します。これらのフィールドは、ESIDefaults.properties ファイルを修正して設定できます。このファイルの詳細については、Windchill Enterprise Systems Integration Installation and Configuration - SAP のセクションの ESIDefaults.properties の説明を参照してください。値は、システムおよびロケールごとに一意にできます。これらの ISO 値の詳細については、Windchill Enterprise Systems Integration Installation and Configuration - SAP のセクションの SAP API 構造を参照してください。
API
API フィールド
API フィールドの説明
材料
LANG_ISO
材料テキスト
ドキュメント
LANGUAGE_ISO
ドキュメントの説明
オブジェクトの SAP 言語キーは、オブジェクトに応じて、Windchill ESI ビジネスロジックの以下のプロパティで設定されます。
部品およびドキュメント
ESIDefaults.properties ファイル内のデフォルト値が部品説明の言語キーを制御します。デフォルト値は EN です。
BOM
BOM の説明は部品ヘッダから抽出されます。ESIDefaults.properties ファイル内のデフォルト値が部品説明の言語キーを制御します。デフォルト値は EN です。
変更通知
変更通知には言語キーは設定されません。SAP では変更通知フリーテキストフィールドに言語キーが関連付けられていません。
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SAP ログオン言語はアダプタごとに変更できません。そのため、すべてのアダプタインスタンスは 1 つの言語を使用して SAP に接続します。
使用言語とロケール変数の要約
Windchill ESI のインターナショナリゼーションに使用するすべての言語とロケール変数を、以下の図にまとめます。
インターナショナリゼーション:ビジネスシナリオ
このセクションでは、2 つの有効なインターナショナリゼーションビジネスシナリオについて説明し、それぞれに推奨されるロケール変数と言語変数を示します。
ビジネスシナリオ 1
以下の図は、Windchill PDMLinkSAP でデータを 1 つの言語で作成、変更、および表示するビジネスシナリオを示します。
このビジネスシナリオで使用が推奨されるロケールおよび言語を、以下の図に示します。
シナリオ 2
以下の図は、1 人のユーザーが Windchill PDMLinkSAP でデータを 1 つの言語で作成、変更、および表示するときに、別のユーザーがデータをほかの言語で作成、変更、および表示するシナリオを示します。各ユーザーセットで作成、変更、および表示されたデータは、Windchill PDMLinkSAP で共有されません。
このビジネスシナリオで使用が推奨されるロケールおよび言語を、以下の図に示します。
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