Windchill Workgroup Manager でのファイル同期化可能な Worker の使用 (CATIA V5)
次の手順は、CATIA V5 のファイル同期化可能な Worker を使用している場合に適用されます。このコンフィギュレーションでは、Creo View ビューデータをパブリッシングする前に Windchill 属性と CAD ファイルの属性の値を同期化するために Windchill Workgroup Manager が使用されています。
以下は、Windchill Visualization Service に対して、データをパブリッシングするためにファイル同期化を使用するように指示する際に必要な設定変更の一例です。この一般的な概念は、ファイル同期化可能なすべての Worker に適用されます。
* 
Creo Parametric および CATIA V5 用の Creo View アダプタだけが、同じホストマシンでファイルの同期化用にも設定されている複数のエイリアス Worker を (dAPI 引数 -DA を使用して) サポートしています。
次の手順を実行し、ファイル同期化可能なほかの Worker で機能を有効にします。ファイル同期化可能な Worker ごとのコマンド文字列の差異に注意してください。
1. xconfmanager ユーティリティを使用して、useworkerdownload 変数を publish.cadconvert<Worker 名> 変数 (wvs.properties ファイル内) に追加します。これによって、パブリッシャに auth.properties ファイルダウンロード用の Worker (useworkerdownload) を使用するように指示し、また、Worker に渡されるユーザー名とパスワードが Windchill ディレクトリのファイルにあることも指示します。
windchill シェルで、次のコマンドを実行します。
a. publish.cadconvert<worker 名> 変数の現在の値を表示するには:
xconfmanager -d publish.cadconvert.<worker 名>
b. publish.cadconvert の <Worker 名> 変数に useworkerdownload 変数定義を追加します。
useworkerdownload=$(wt.home)$(wvs.dir.sep)auth.properties
新しい値を追加するには、コンマ (,) をセパレータとして使用します。
CATIA V5 の場合:
xconfmanager -s
publish.cadconvert.CATIAV5=com.ptc.wvs.server.publish.CadConvert
CATIAV5,useworkerdownload=$(wt.home)$(wvs.dir.sep)auth.properties
-t <Windchill>\codebase\wvs.properties -p
<Windchill>は、Windchill がインストールされている場所です。
2. publish.cadconvert。前の手順で編集した <worker_名> 変数は、auth.propertiesファイルを参照します。この時点ではファイルは存在しないため、以下の手順で作成する必要があります。
a. 前の例では、WVS が Windchill ディレクトリで auth.properties ファイルを探しますが、必要に応じてこのファイルの新しい場所を定義することもできます。セキュリティ上の理由から、このファイルを codebase ディレクトリに配置しないでください。
b. 任意のテキストエディタを使用して、auth.propertiesファイルを作成します。
c. ユーザー名とパスワード値を含む authentication 変数を追加します。これがこのファイルの唯一のエントリです。
auth=<username>:<password>
<ユーザー名> および <パスワード> に有効な値を入力します。指定したユーザー名は、Windchill Visualization Services からパブリッシングされたWindchillオブジェクトへの読み取りアクセス権と、Windchillからコンテンツをダウンロードする権限を持っている必要があります。
d. 変更内容を保存し、auth.propertiesファイルを閉じます。
3. Windchill サーバーを再起動します。
Worker の設定
オーサリングアプリケーションとWindchillの間で共有されるさまざまなプロパティの値をビューデータの生成中に同期化するには、次のコンポーネントを Worker システムにインストールする必要があります。
オーサリングアプリケーション
適切な Creo View アダプタ - (インストールについては、Creo View MCAD Adapters Installation and Configuration Guide を参照してください)
Windchill Workgroup Manager - (インストールについては、オーサリングアプリケーション用 Administrator's and User's Guide の「Windchill Workgroup Manager のインストール」の章を参照)
Windows への Worker インストール後の設定
Windchill Workgroup Managerをインストールした後、2 つのシステムレベルの環境変数を定義する必要があります。
1. 環境変数 PTC_WGM_HOME の定義をユーザーレベルの環境設定からシステムレベルの環境設定にコピーします。この設定の値は、Windchill Workgroup Managerをインストールしたディレクトリです。
2. 環境変数 PTC_WGM_HOME の定義をユーザーレベルの環境設定から削除します。
3. 新しいシステムレベルの環境変数 PTC_WF_ROOT を作成します。変数値をシステムレベルアカウントが書き込みアクセス権を持つディレクトリに設定します。
4. これら 2 つの環境変数の定義後に Worker マシンを再起動すると、新しい設定がシステム環境で有効になります。
オーサリングアプリケーションをWindchill Workgroup Managerに登録します。オーサリングアプリケーションの登録方法に関しては、オーサリングアプリケーション用 Administrator's and User's Guide の「オーサリングアプリケーションの登録」セクションを参照してください。WindchillサーバーはWindchill Workgroup Managerに登録しないでください。
PTC Worker Daemon サービスプロパティの設定
PTC Worker Daemon サービスプロパティを編集し、システムアクセスを可能にします。これはファイル同期化が適切に機能するために必要です。
1. PTC Worker Daemon Properties ウィンドウで、「ログオン」タブを選択します。
2. 「ログオン」「ローカルシステムアカウント」に設定し、「OK」をクリックします。
3. 「サービス」パネルで「Stop if the service is running」を選択します。
4. サービスを再起動して変更を有効にします。
HTTPS での Creo View Adapter の設定
Worker はバックグラウンドで動作するため、サーバーとの通信中にメッセージウィンドウが表示されないようにすべきです。たとえば HTTPS 環境では、Worker システムが受諾ウィンドウを回避できるよう、証明書はロードして事前に受け入れておく必要があります。
Windows での証明書の受け入れ
Windows Worker でデータをパブリッシングするには、ローカルホストにログオンして Windchill サーバーから証明書を受け取ることのできるユーザーのログオン情報を使用して、PTC Worker Daemon サービスを設定する必要があります。
1. Windows では、「スタート」 > 「コントロール パネル」 > 「管理ツール」の順に選択します。「管理ツール」ウィンドウが開いたら、「サービス」アイコンをダブルクリックします。「サービス」ウィンドウが表示されます。
2. PTC Worker Daemon のプロパティを表示します。
3. PTC Worker Daemon の「サービス」ウィンドウに戻ります。「一般」タブで「中止」をクリックします。
4. 「ログオン」タブで「アカウント」を選択し、ユーザーのログオンおよびパスワード情報を入力します。
5. 「一般」タブに戻り、「開始」をクリックしてサービスを再起動します。
6. Windchill Workgroup Manager を開き、Windchill サーバーをブラウズします。
7. セキュリティで保護されたサイトのセキュリティ証明書をインストールします (受け入れます)。
8. 「終了」をクリックして、Windchill Workgroup Manager を終了します。
9. サーバーで Worker を設定する手順については、PTC Worker Daemon サービスプロパティの設定を参照してください。
Windchill Workgroup Manager でのリモート Worker システムインストールの使用
同期可能なファイルをリモート Worker マシンにパブリッシングするには、どのサーバーもWindchill Workgroup Managerに登録されていないことが基本条件です。ただし、Windchill Workgroup Managerがサーバーからインストールされている場合は、自動的にサーバーが登録されるので、この条件は満たされます。その結果、以下の手順を完了するまで、サーバー側のパブリッシングは実行されません。
1. Worker マシンに Windchill サーバーから Windchill Workgroup Manager クライアントをインストールして <WGM_インストールディレクトリ> にある wgmclient.ini ファイルを編集し、次のエントリをコメントアウトします。
#Default server URL.#default.server.url=<server_url>
2. インストール完了後に Windchill Workgroup Manager を起動する「アプリケーションを開始」オプションが選択されていないことを確認します。
複数のファイル同期化 Worker の設定
このセクションでは、1 台のマシンで複数の Windchill Workgroup Manager for CATIA V5 CAD Worker を設定する手順が示されています。この手順では、次の変数を使用します。
<TS_INST>
Theorem インストールフォルダ
<PVIEW_WORKING_DIR>
Theorem CADverter セットアップフォルダ
<WGM_ホーム>
Windchill Workgroup Manager インストールフォルダ
<CATIAV5>
CATIA V5 アプリケーションのインストールフォルダ
<APPDATA>
Windows アプリケーションのデータフォルダ
<RELEASE>
使用する CATIA V5 のリリース番号
複数の CATIA V5 Worker の設定
1. マシンに必要な Worker ごとに Worker マシンのエイリアスを決定します (例: catiaworker_1catiaworker_2catiaworker_3)。
2. Worker マシンから catia5_pv_config ユーティリティを使用して、必要な Worker に対応する数だけ同じ設定を作成し、適切な名前を付けます (例: catia5_setup1catia5_setup2catia5_setup3)。
* 
「Enable WWGM file synchronization support」チェックボックスがオンになっていることを確認します。
3. それぞれの catia5worker.bat スクリプトを編集し、Worker モニターのコマンドラインで<TS_INST>\bin\catia5r<release>_pv.cmd の後に最初の引数として適切な -DA <エイリアス> を追加します。次に例を示します。
<TS_INST>\i486_nt\obj\workermonitor" -UH -s "<TS_INST> \bin\catiaV5r23_pv.cmd" -DA catiaworker_1 -vt -r...
4. 各 Worker スクリプトを編集し、次のコマンドを追加します。たとえば、catiaworker_1 の場合、次のようにします。
set PVIEW_WORKING_DIR=D:\Theorem\cadworkers\catia5_setup1
set PTC_WF_CACHE=%PVIEW_WORKING_DIR%\.wgm
set PTC_WF_ROOT=%PVIEW_WORKING_DIR%\.wgm\wf_root
set PTC_WGM_STARTUP_DIR=%PVIEW_WORKING_DIR%\.wgm\uwgm_logs
set PTC_WLD_ROOT=%PVIEW_WORKING_DIR%\.wgm\wld_root
set VC_LOG_DIR=%PVIEW_WORKING_DIR%\.wgm\uwgm_logs
set PTC_WGM_ROOT=%PVIEW_WORKING_DIR%\.wgm\wgm_root
set PTC_WGM_XML_TEMP=%PVIEW_WORKING_DIR%\.wgm\XML
set TEMP=%PVIEW_WORKING_DIR%
* 
PTC_WF_ROOTPTC_WGM_STARTUP_DIRPTC_WLD_ROOT の各変数で、既存の行の設定を除去する必要があります。
5. 各 Worker エイリアスが適切な Worker ホスト名エイリアスに解決されるよう、Windchill サーバーを設定します。%SystemRoot%\System32\drivers\etc\hosts ファイルを編集し、次のようにエントリを追加します。
[worker-ip-addr] [hostname] [alias-name_1] [alias-name_2] [alias-name_3] [etc]
次に例を示します。
123.456.789.1 catiaworker catiaworker_1 catiaworker_2 catiaworker_3
6. 「Worker Agent 設定ウィザード」を使用し、それぞれの Worker に対して Worker 定義を設定して、エイリアス指定された各 Worker (Worker のホスト名にはエイリアス名を使用) を、1 つのインスタンスを持つ個別の Worker として追加します。
複数のファイル同期化可能 Worker に関する Windchill Workgroup Manager の設定
1. 選択した場所に Windchill Workgroup Manager クライアントビルドをインストールします。たとえば、C:\Program Files (x86)\PTC\wgm にインストールします。
2. Windchill Workgroup Manager のさまざまな環境を実行するために、各 Worker のセットアップフォルダに以下のコンテンツを持つバッチファイルを作成します。
a. 1 つ目の Worker 設定では、バッチファイル WWGM_Setup1.bat を作成します。
set PVIEW_WORKING_DIR=D:\Theorem\cadworkers\catia5_setup1
set PTC_WGM_APP_LOCK_NAME=catiaworker1
set PTC_WF_CACHE=%PVIEW_WORKING_DIR%\.wgm\wf_cache
set PTC_WF_ROOT=%PVIEW_WORKING_DIR%\.wgm\wf_root
set PTC_WGM_STARTUP_DIR=%PVIEW_WORKING_DIR%\.wgm\uwgm_logs
set PTC_WLD_ROOT=%PVIEW_WORKING_DIR%\.wgm\wld_root
set VC_LOG_DIR=%PVIEW_WORKING_DIR%\.wgm\uwgm_logs
set PTC_WGM_ROOT=%PVIEW_WORKING_DIR%\.wgm\wgm_root
set PTC_WGM_XML_TEMP=%PVIEW_WORKING_DIR%\.wgm\XML
“[WGM_HOME]\bin\uwgm_client.js”
b. 2 つ目の Worker 設定では、WWGM_Setup1.bat を 2 つ目の Worker セットアップフォルダにコピーし、先頭の 2 行を新しい場所に合わせて編集します。例:
set PVIEW_WORKING_DIR=D:\Theorem\cadworkers\catia5_setup2
set PTC_WGM_APP_LOCK_NAME=catiaworker2
c. この手順を Worker 設定ごとに繰り返します。
3. 各 Worker の CATIA V5 設定に Windchill Workgroup Manager を登録します。これで、各 Worker のセットアップフォルダに一意の PTC_WF_ROOT および PTC_WGM_ROOT コンテンツが作成されます。
CATIA V5 を 1 つ目の Worker の Windchill Workgroup Manager 設定に登録するには、次の手順に従います。
a. バッチファイル Windchill Workgroup ManagerWWGM_Setup1.bat を使用して、 を実行します。
* 
Windows 7 および Windows Vista の場合、管理者として実行してください。
b. 目的の CATIA V5 のバージョンを選択し、「登録」をクリックします。
* 
手動で登録した場合、デフォルトの起動コマンドを使用する必要があります。
c. 「閉じる」をクリックします。
d. サーバーを登録します。
e. Windchill Workgroup Manager クライアントを終了します。
f. 起動ユーザーの CATIA V5 環境ファイルを更新します (新規 worker 設定それぞれに対する Windchill Workgroup Manager クライアントアプリケーションの登録プロセスにより、この CATIA V5 環境ファイルがリセットされます)。
i. 共通の Windchill Workgroup Manager for CATIA V5 環境ファイルを編集し、catia5worker.bat に設定されている PTC_WF_ROOT を使用するようにします。
ii. Windchill Workgroup Manager for CATIA V5 環境ファイルを開きます (デフォルトの場所は %APPDATA%\ \DassaultSystemes\CATEnv\WGM_10.0_CATIA_V5_R<リリース>.txt です)。
iii. PTC_WF_ROOT の場所の参照 (例: D:\Theorem\cadworkers\catia5_setup1\.wgm\wf_root) をすべて、環境変数 %PTC_WF_ROOT% に置き換えます。
この手順を Worker 設定ごとに繰り返します。
トラブルシューティング
Worker があるジョブ用の CATIA V5 ライセンスを取得できない場合、同じライセンスの問題によって以降のすべてのジョブが失敗します。この問題を修正するには、最初にライセンスの問題を修正する必要があります。次に、Windchill で WVS ジョブモニターにアクセスします。ライセンスの問題によって失敗したすべてのジョブをサーチして再度サブミットします。
ログメッセージが適切にローカライズされ、WVS ジョブモニターに表示されるようにするには、Windchill サーバーと Theorem Worker クライアントマシンのロケールを同じ値に設定します。
関連トピック
これは役に立ちましたか?