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シンボリックでの単位と定数について
PTC Mathcad では、ラベルを使用してワークシート内の単位や変数などの数学的要素と特定の数学的タイプを関連付けます。
挿入した単位と定数、および入力変数のデフォルトのラベルスタイルは次のとおりです。
「なし」 - 斜体、黒色。
「変数」 - 斜体、黒色。
「単位」 - 斜体、太字、青色。
「定数」 - 斜体、太字、緑色。
「関数」 - 標準、黒色。
「システム」 - 太字、黒色。
「キーワード」 - 太字、黒色。
識別子にシステムによって割り当てられたラベル、またはユーザーが明示的に割り当てたラベルがコンテキストに応じて変わることはありません。そのようなラベルの例には、単位または定数のプレースホルダーにデフォルトで設定されるものや、求解関数を挿入する際にデフォルトで設定されるものなどがあります。
PTC Mathcad ユーザーはラベルおよびラベルスタイルの割り当てや再割り当てを制御できます。これは、シンボリック計算を行うときも、数値計算を行うときも同じです。
「シンボリックでの単位/定数」オプションを有効にして、PTC Mathcad でラベルやラベルスタイルの割り当てが自動で行われるようにできます。この場合、ラベルは PTC Mathcad により推測され、計算結果の一部として返されます。
名前が示すとおり、「シンボリックでの単位/定数」オプションはシンボリック計算にのみ適用されます。
シンボリック計算を実行するのに、このオプションを無効にする (デフォルト) か、有効にするかを選択できます。
「シンボリックでの単位/定数」オプションを有効にすると、必要に応じて既存のワークシートのコンテンツが自動的に修正されます。
これが有効で、以前の定義が存在しない場合、式の計算時の推測を反映したラベルが PTC Mathcad により返されます。
計算オプション「シンボリックでの単位/定数」を無効にした場合の操作
これは、新しいワークシートを開いたときのデフォルトの状態です。ここでは、入力した識別子へのラベルの割り当てを制御できます。この場合、次のようになります。
リボンから単位を挿入すると、その単位に「単位」というラベルとラベルスタイルが付きます。単位をシンボリックに評価すると、式の右辺にも「単位」のラベルとラベルスタイルが割り当てられます。
リボンから定数を挿入すると、その定数に「定数」というラベルとラベルスタイルが付きます。定数をシンボリックに評価すると、式の右辺にも「定数」のラベルとラベルスタイルが割り当てられます。
識別子を手動入力すると、識別子には「なし」というラベルとラベルスタイルが付きます。識別子をシンボリックに評価すると、式の右辺にも「なし」のラベルとラベルスタイルが割り当てられます。
例:
a. m + を入力します。PTC Mathcadm「なし」ラベルが付きます。
b. 2 つ目の m を入力し、「単位」ラベルを手動で割り当てます。
c. 式をシンボリックに評価します。
この場合、結果は入力式と同じです。これは、PTC Mathcad で組み込みの単位や定数の知識に基づいてラベルの解決が試みられなかったためです。変数は同じように見えても別々のラベルが付いているため、PTC Mathcad ではこれらは別なものとして扱われます。
一般に、PTC Mathcad では特に意味を持たない識別子 (単位や定数など) を入力すると、その識別子にはデフォルトのラベル、「なし」が付きます。この規則の例外は、識別子 (Ctrl + Shift + Z)、e、または π (p, Ctrl + G) です。この場合、次のようになります。
識別子 には、シンボリック評価が適用される前に「定数」ラベルおよびラベルスタイルが即座に割り当てられます。評価の後、結果にも「定数」ラベルおよびラベルスタイルが割り当てられます。
識別子 e および π には、最初に「なし」ラベルおよびラベルスタイルが割り当てられます。評価の後、左辺のラベルは「なし」のままですが、ラベルスタイルは「定数」に変わります。結果には「定数」ラベルおよびラベルスタイルが割り当てられます。
計算オプション「シンボリックでの単位/定数」を有効にした場合の操作
このオプションを有効にすることで、組み込まれた単位や定数の知識に基づいてラベルを解決および割り当てることを PTC Mathcad に許可します。
前の式をシンボリックに評価した後にこのオプションを有効にした場合、PTC Mathcad は次の結果を返します。
左辺のラベルはそのままですが、そのラベルスタイルは「単位」に変わります。ただし、右辺のラベルおよびラベルスタイルは「単位」に変わります。これにより、PTC Mathcad で同じラベルの付いた 2 つの変数をシンボリックに追加できます。
単位または定数をリボンから挿入した後にシンボリック評価を行うと、以前と同じ結果とラベルが得られます。したがって、組み込まれた単位と定数についてはこのオプションを有効にしても効果はありません。
ただし、識別子を手動で入力してシンボリック評価を行うと、同じ結果が得られますが、割り当てられたラベルとラベルスタイルは手動で入力した内容に応じて次のようになります。
PTC Mathcad で組み込み単位または定数として認識されない x などの識別子を入力し、シンボリックに評価すると、PTC Mathcad により式の両辺に「なし」というラベルおよびラベルスタイルが割り当てられます。
PTC Mathcad で組み込み単位または定数として認識される cm などの識別子を入力したけれども評価はしない場合、次のようになります。
PTC Mathcad により、「なし」というラベルおよびラベルスタイルが割り当てられます。
入力した識別子が c の場合、シンボリック評価の結果の左辺には「なし」ラベルが保持され、PTC Mathcad によって左辺には定数のラベルスタイルが自動的に割り当てられて、右辺には「定数」ラベルとラベルスタイルが割り当てられます。
入力した識別子が m の場合、シンボリック評価の結果の左辺には「なし」ラベルが保持され、PTC Mathcad によって左辺には単位のラベルスタイルが自動的に割り当てられて、右辺には「単位」ラベルとラベルスタイルが割り当てられます。
PTC Mathcad では常に e、または π「シンボリックでの単位/定数」オプションが有効である場合と同様に扱われます。
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