複素数の結果
複素数を含む式を計算すると、通常は結果が複素数として返ります。実数だけを含む式でも複素数が返ることがあります。PTC Mathcad ではたとえば、-1 の平方根は 1i になります。
複素数を使用した場合、関数や演算子の多くが多価になります。PTC Mathcad では、通常、関数や演算子が多価になるときは、複素平面の実軸の正方向と最も小さな正の偏角をなす値、つまり主値が返ります。
たとえば、(-1)1/3 を計算すると、PTC Mathcad では -1 ではなく 0.5 + 0.866i が返ります。これは、0.5 + 0.866i の実軸の正方向となす偏角は 60 度ですが、-1 はそれより大きい 180 度だからです。ただし、PTC Mathcad の n 乗根演算子は、この場合 -1 を返します。
急に変化する方程式の根を数値的に求めると、複素数の結果の虚部の値が非常に小さくなる場合があります。結果の実部および虚部のスケールが大きく異なる場合、許容誤差設定により結果のどちらの部分を表示するかを制御します。