ベクトルと行列について
ベクトルと行列は総称として "配列" とも呼ばれます。ベクトルは 1 行 x n 列 (行ベクトル) または 1 列 x n 行 (列ベクトル) であり、行列は m 行 x n 列の配列です。
通常の変数は値を 1 つだけとりますが、配列には複数の値が格納されます。
ベクトル引数をとる関数は、通常は列ベクトルをとります。計算の際、数値やスカラー変数と同じように配列を作成して使用できます。
一般的な演算子や関数の多くは配列でも使えますが、配列専用の配列演算子もあります。
• インデックス演算子 - 配列内の特定の要素を返すか割り当てます。
• 行演算子 - 行列の行を返します。
• 列演算子 - 行列の列を返します。
• 転置行列演算子 - m × n 配列の行と列を入れ替えた n × m 配列を返します。
ベクトルと行列の詳細については、このビデオをご覧ください。
配列および入れ子配列の内容
配列には数値、式、文字列のいずれかを格納できます。配列にはその他の配列を格納することもでき、このような配列を入れ子配列と呼びます。
行列の大きさとメモリ管理
ワークシートで定義した各行列はワークシートを閉じるまでメモリに残っています。行列を使用するときにコンピュータのメモリを最も効率的に使用する方法は、事前に行列を割り当てることです。このためには、行列の最後の要素に 0 を割り当てます。これによって、行列の残りの要素に十分なメモリが確保されます。一番小さな添字から一番大きな添字まで行列の要素を入力することで行列を動的に割り当てた場合、計算に時間がかかり、ワークシートの計算が遅くなります。
使用できる行列の大きさはシステムのメモリによって異なります。行列の要素 1 個につき、約 8 バイトのメモリが必要です。ほとんどのシステムで、100 万個以上の要素を持つ行列を扱えます。
ワークシートで定義した各行列はワークシートを閉じるまでメモリに残っています。