カスタマイズインストーラの作成と展開
Creo View インストールにアプリケーションを追加、またはインストールからアプリケーションを除去できます。たとえば、組織のユーザーから次のように要望されているとします。
必須
不要
Creo View クライアントの使用
Microsoft Visual Studio C++ 2015–2019 ランタイム再頒布可能
JT (*.jt) ファイルの操作
ECAD 設計の表示
PDF 表示およびマークアップ用の Microsoft Edge Webview2 Runtime
この場合、インストーラを次のようにカスタマイズします。
Creo View インストールに JT インポートフィルタをバンドル
Microsoft Visual Studio C++ 2015–2019 ランタイム再頒布可能はすでに展開されているので除去します。
次の 2 つの基本タスクを実行して、カスタマイズを行います。
1. インストーラファイルを追加または除去してディレクトリ構造を準備する。
2. CreoSetup.ini を修正してインストーラが正しく実行されるようにする。
これらのタスクを完了した後、ソフトウェアを展開できます。次のセクションの手順には、前述のタスクを完了し、展開するための指示が含まれています。
ディレクトリ構造の準備
次の手順を実行して、インストールディレクトリをカスタマイズします。
1. 空のディレクトリ (<directory>) を作成します。
2. CreoView_64.exe<directory> にコピーし、ファイルを右クリックして「7-Zip」 > 「現在のフォルダに解凍」(Extract Here) の順に選択します。ラッパーからセットアップファイルが解凍されます。
3. CreoView_64.exe を削除します。次のサブディレクトリとファイルが残ります。
\prereqs サブディレクトリ
\pview サブディレクトリ
CreoSetup.exe
CreoSetup.ini
4. \jtimport という新しいサブディレクトリを作成します。
5. JT ソフトウェアイメージのインストールサブディレクトリに移動します。
<JT_Adapter_Installation_Directory>/creoview_jtadapter/
CreoView_JTAdapter.msi をコピーして、ステップ 4 で作成した \jtimport サブディレクトリに貼り付けます。
6. \prereqs サブディレクトリで、Microsoft Visual Studio 2015-2019 C++ 再頒布可能パッケージ x64 を除去します。これは vcredist_x64.exe と呼ばれます。このディレクトリに必要な Microsoft Edge Webview2 Runtime があることを確認してください。そのファイルの名前は MicrosoftEdgeWebview2RuntimeInstaller.exe です。
ディレクトリの準備ができました。次のセクションでは、INI ファイルをカスタマイズします。
CreoSetup.ini の修正
インストーラファイルを追加して、JT インポートフィルタを Creo View インストールにバンドルしました。次に、CreoSetup.ini を修正してこれらの変更をデフォルトのインストールディレクティブに追加する必要があります。不要な行やセクションはファイルから削除することも、修正することもできます。この例では、修正しています。
JT インストーラを実行するための新しいディレクティブを追加
vc_redist.x64.exe ディレクティブを除去するか無効にします。
変更に伴い、次の手順で INI ファイルを更新します。
1. CreoSetup.ini をテキストエディタで開きます。
2. [Other Applications] セクションで、VCREDIST_X64=YES 行を見つけて VCREDIST_X64=NO に置き換えます。
3. ファイルにデフォルト行 MSEDGEWEBVIEW2=YES とそれに対応する MSEDGEWEBVIEW2 セクションがあることを確認します。これにより、必要に応じて Microsoft Edge WebView2 Runtime コンポーネントがインストールまたは更新されます。
4. [Other Applications] セクションの最後で次の行を検索します。
ECADADAPTERS_X64=YES
これらを修正して Creo View ECAD Adapters インストーラの代わりに JT インストーラを呼び出します。
JTIMPORT_X64=YES
5. ファイルの最後で、次の例のような Creo View ECAD Adapters のセクションを検索します。
[ECADADAPTERS_X64]
PROGRAM=CreoView_ECAD_Adapters_64.exe
COMMANDLINE=/f /vADDLOCAL="ALL" REBOOT="ReallySuppress" /l*v
TempFolder]pvinstecadadapters.log" /qb!
LOCATION=..\ecad_adapters
; PRODUCTCODE=
PLATFORM=X64
以下の例に示すように、[ECADADAPTERS_X64] セクションの見出しと情報を JT インポートフィルタの情報に変更します。
[JTIMPORT_X64]
PROGRAM=CreoView_JTAdapter.msi
COMMANDLINE=ADDLOCAL="main,jtimport" REBOOT="ReallySuppress" /l*v
"[TempFolder]pvinstjt.log" /qb!
LOCATION=jtimport
; PRODUCTCODE=
PLATFORM=X64
6. CreoSetup.ini を保存してテキストエディタを閉じます。
INI ファイルでインストールが次のように定義されました。
アプリケーションのコードの場所の詳細については、次のセクション、「製品コードの検索」を参照してください。
INI ファイルの詳細については、後述のセクションCreoSetup.ini ファイルについて」を参照してください。
展開を開始するには、後述のカスタマイズインストーラを使用した展開に関するセクションを参照してください。
製品コードの検索
この例では、Creo 2.0 M020 の JT ProductCode を使用します。各リリースには一意の ProductCode が付きます。アプリケーションにも永続的な UpgradeCode があります。アプリケーションのバージョンを特定するものではないので、CreoSetup.exeUpgradeCode を使用しません。インストールするアプリケーションの製品コードは、レジストリエディタを使用して検索できます。アプリケーションがすでにインストールされているコンピュータでレジストリキーを表示します。
* 
レジストリは修正しないでください。コンピュータに重大な損傷が発生する場合があります。
1. コマンドプロンプトを開いて、「regedit」と入力します。
2. Enter キーを押します。「レジストリエディタ」(Registry Editor) が開きます。
3. 左側に次のキーを表示します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall
4. インストールするアプリケーションを検索して、中括弧 ({}) を含めてキーをコピーします。Creo View 2.0 M020 JT インポートフィルタのレジストリキーの例を以下に記載します。
64 ビット - {E6438BA9-7C4D-4D54-A87D-65272F3169A6}
CreoSetup.ini ファイルについて
ファイルの [Other Applications] セクションの各アプリケーションには値 YES または NO が含まれています。値 YES は、アプリケーションのインストーラが必ず実行されるという意味ではありません。YES 値を含む各アプリケーションは、インストールされる可能性があるということです。製品コード行と一致するインストールがシステムに存在する場合、何も行われません。一致するインストールがシステムに存在しない場合、アプリケーションがインストールされます。
各アプリケーションの PRODUCTCODE 行はオプションです。どのような場合でも、システムに同じバージョンがインストールされていなければ、アプリケーションは自動的にインストールされます。製品コードを用意することで、インストールの完了にかかる時間が最短になります。
PROGRAM 行の値は *.exe ファイルまたは *.msi ファイルでなければなりません。
カスタマイズインストーラを使用した Creo View の展開
ディレクトリの準備と INI ファイルの修正が完了しました。この例では、受動的インストールでアプリケーションを展開します。次の方法のいずれかまたは両方を使用できます。
CreoSetup.exe をネットワーク上から直接実行する。
修正したディレクトリで、新しい自己解凍形式のアーカイブを作成する。自己解凍ファイルが CreoSetup.exe を呼び出して展開するすべてのインストールをチェーン接続していることを確認します。
CreoSetup.exe の呼び出しには、コマンドラインで基本の Creo View インストーラのすべての MSI 引数を含める必要があります。このとき、CreoSetup.iniCreo View MSI 引数を直接埋め込むことはできません。
受動的インストールを実行するには、コマンドシェルを開いて次のコマンドを入力します。
CreoSetup.exe /vADDLOCAL="ALL" APPLICATIONFOLDER="C:\ptc\Creo View" LICENSESERVER=”7788@licsrv.example.com” /qb!
* 
/v とコマンドの次の文字の間に空白がないことを確認します。
Creo View および JT インポートフィルタがインストールされ、進捗状況バーが表示されますが、「キャンセル」(Cancel) ボタンは表示されません。サイレントインストールのオプションの一般的な例については、サイレントインストールによる Creo View の展開を参照してください。
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