動解析について
動解析は、主として剛体の運動 (補助的に均衡) に対するフォースとそのリレーションを扱うメカニクス解析のブランチです。動解析は、剛体、剛体の質量、剛体の運動に作用するフォース間のリレーションを解析するのに使用します。
動解析を実行するときは、次の点に注意してください。
運動軸ベースのサーボモーターは、動解析中、アクティブになります。このため、解析のタイムドメインから取得した「開始」(Start) 時間と「終了」(End) 時間には、編集不可能な値が表示されます。
サーボモーターとフォースモーターは、両方とも追加できます。
サーボモーターやフォースモーターに非連続プロファイルがある場合、動解析を実行する前にプロファイルを連続させる試みが行われます。プロファイルを連続させることができない場合、モーターは解析に使用されません。
フォースまたはトルクを追加するには、「外部荷重」(External loads) タブを使用します。
重力と摩擦のオン/オフを切り替えられます。
解析時間にゼロを指定して通常どおり実行すると、動解析の開始時に位置、速度、加速度、および反力を評価できます。計算に適した時間間隔が自動的に決定されます。解析のメジャーをグラフ表示すると、グラフには 1 本の線だけが表示されます。
「メカニズム解析」(Mechanism Analysis) をクリックして「解析定義」(Analysis Definition) ダイアログボックスを開き、解析を作成、編集、および実行します。
メカニズム解析でのアダプティブ時間ステップ
時間ステップは、数値的な時間ステップの統合を使用して、タイムドメインで動的シミュレーションを駆動させる方法です。アダプティブとは、統合で使用されるピッチが固定されていないことを意味します。各時間ステップは、統合ステップの推定されるローカルの切り捨てエラーが精度よりも少ないという条件を満たすように調整されます。制限に達するなど、その他のイベントによってステップが短縮されることもあります。Mechanism Dynamics エンジンによって使用される精度は、相対公差と代表長さを掛けた積に相当します。「モデル特性」(Model Properties) ダイアログボックスの「メカニズム」(Mechanism) 行から、相対公差と代表長さを設定できます。
「解析定義」(Analysis Definition) ダイアログボックスで「最小インターバル」(Minimum interval) を設定すると、最大時間ステップが設定されます。解析で使用される統合ステップの値は、これよりも大幅に少ない場合があります。時間ステップの値は、精度によって決定されます。
動解析には 3 次の Runge Kutta 積分器が使用されます。コンフィギュレーションオプション mdo_integration_method の値を使用して積分方法を設定できます。
auto (デフォルト) - 必要な場合に陰的積分と陽的積分が自動的に切り替わります。
implicite - 陰的積分のみが使用されます。減衰係数が大きい場合に使用することをお勧めします。
explicite - 陽的積分のみが使用されます。接触またはジョイント制限が多く、減衰と剛性があまり高くない場合に使用することをお勧めします。
これは役に立ちましたか?