境界条件
キャビテーションモジュールの境界条件パラメータは、Flow Analysis ツリー内の境界に適用されます。オプションはインタフェースにも適用され、インタフェースの片側でキャビテーションモジュールが非表示になり、「境界」(Boundary) が作成されます。
Flow Analysis ツリーの「General Boundaries」で境界を選択すると、「プロパティ」(Properties) パネルに境界条件が表示されます。
ガス質量分率
蒸気の質量分率
油溶性ガス質量分率
出力
ウォール
いいえ
いいえ
いいえ
はい (すべてのモデル)
対称
いいえ
いいえ
いいえ
はい (すべてのモデル)
指定した値
はい (変数ガス質量分率モデルと完全ガスモデル)
はい (すべてのモデル)
はい (油溶性ガスモデルと完全ガスモデル)
はい (すべてのモデル)
出口
はい (変数ガス質量分率モデルと完全ガスモデル)
はい (すべてのモデル)
はい (油溶性ガスモデルと完全ガスモデル)
はい (すべてのモデル)
ウォール
ソリッドウォール境界では、選択したキャビテーションモデルに応じて、蒸気、NCG、および油溶性ガスの質量分率にゼロ流束条件または勾配条件が適用されます。ユーザーが直接入力する必要ありません。
対称
物理対称では、選択したキャビテーションモデルに応じて、蒸気、NCG、および油溶性ガスの質量分率にゼロ流束条件または勾配条件が適用されます。ユーザーが直接入力する必要ありません。
出口
「指定圧力出口」(Specified Pressure Outlet)または「レジスタコンデンサ」(Resistor Capacitor) などの流れの出口では、選択したキャビテーションモデルに応じて、蒸気、NCG、および油溶性ガスの質量分率値が指定されます。ただし、指定された値は、逆流 (出口からドメインに入る流れ) が発生した場合にのみ使用されます。フローが出口から流出しなければならない場合、ゼロ流束条件または勾配条件が適用されます。
選択したキャビテーションモデルに応じた、実際の質量分率の入力を以下の表に示します。
ガス質量分率
蒸気の質量分率
油溶性ガス質量分率
あり
あり
あり
あり
あり
あり
あり
あり
あり
入口
流れの入口では、使用しているキャビテーションモデルに応じて、蒸気、NCG、油溶性ガスの質量分率に、「指定速度」(Specified Velocity)「指定容積流束」(Specified Volumetric Flux)「指定合計圧力」(Specified Total Pressure)「指定圧力入口」(Specified Pressure Inlet) で指定されている値が適用されます。流れが境界から流出しなければならない場合、入口では実際にはゼロ流束条件または勾配条件が適用されます。
指定値
「蒸気質量分率」(Vapor Mass Fraction)「ガス質量分率」(Gas Mass Fraction)、および「油溶性ガス質量分率」(Dissolved Gas Mass Fraction) の値がわかっている場合、またはデフォルト値を使用できる場合、「指定値」(Specified Values) を使用できます。指定値の入力は質量分率です。
「フロー」(Flow) モジュールに対して「Specified Velocity」「Specified Volumetric Flux」「Specified Total Pressure」、または「Specified Pressure Inlet」を選択した場合、これがデフォルトの境界条件になります。選択した「キャビテーション」(Cavitation) モデルに基づいて、境界の質量分率の入力が変わります。
ドメインから流出するすべての流体の「ガス質量分率」(Gas Mass Fraction)、「油溶性ガス質量分率」(Dissolved Gas Mass Fraction)、「蒸気質量分率」(Vapor Mass Fraction) の質量分率は、各内部 (風上) の質量分率に基づきます。ドメインに流入する流体の質量分率は、選択されている境界に指定されている値に基づきます。上記の出口に指定されている質量分率は、伝播によって内部の質量分率に影響を与えることがあります。流出が非常に少ないか熱伝導率が非常に高い場合を除き、通常、この効果は微々たるものです。
インタフェース条件
「フロー」(Flow) モジュールで片側が非表示になっている流体-固体インタフェースは、フローのウォール境界として扱われます。使用しているキャビテーションモデルに応じて、蒸気、NCG、および油溶性ガスの質量分率にゼロ流束条件または勾配条件が適用されます。流体-流体インタフェースの場合、内側セル間の面接続と見なされ、境界条件は必要ありません。