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フェースミリングでのパラメータの使用
"STEP_DEPTH" と "NUMBER_CUTS" パラメータを使用して、深さの異なる複数のカットを指定できます。"STEP_DEPTH" に従ってカットの数が計算され、"NUMBER_CUTS" と比較して大きい方の値が使用されます。最終の深さまで一度のカットで処理する場合は、"NUMBER_CUTS" を 1 に設定し、"STEP_DEPTH" を相対的に大きな値 (除去する素材の厚さよりも大きい値) に設定します。
次の図に、STEP_DEPTH = 10 (部品の厚みより大きい) および NUMBER_CUTS = 2 を設定したワークピースのフェーシングを示します。
1. ステップ深さ
2. アプローチモーション
3. オーバートラベルモーション
4. 終了モーション
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アセンブリ加工またはジオメトリがないワークピースでは、これらのパラメータは異なって解釈されます。UMBER_CUTS はスライスの量を、STEP_DEPTH はスライス間のオフセットを決定します。つまり、最初のスライスは選択面から (NUMBER_CUTS-1)*STEP_DEPTH だけオフセットされます。
スライスごとのカット数は、"STEP_OVER" と "NUMBER_PASSES" パラメータを組み合わせて、同様に決定します。しかし、"NUMBER_PASSES" を 1 に設定していると、"STEP_OVER" 値は無視され、スライスごとにパスを 1 つだけしか作成しません。これは大きいツールを使用するときのみ効果があります。
次の例では、「エッジの測定位置」(ENTRY_EDGE) = 「先頭エッジ」(LEADING_EDGE)、「クリアランスエッジ」(CLEARANCE_EDGE) = 「ヒール」(HEEL)、「パス数」(NUMBER_PASSES) = 1 です。ツールはカットパスを 1 つ作成します。ツールのアプローチモーション (1) は APPROACH_DISTANCE + START_OVERTRAVEL + ツール半径となります。終了モーション (2) は EXIT_DISTANCE + END_OVERTRAVEL + ツール半径となります。
"BOTTOM_STOCK_ALLOW" パラメータは、フェース加工するサーフェス上の残り代を指定します。デフォルトのダッシュ (-) は、底の残り代を 0 に設定します。
ツールパスは、"START_OVERTRAVEL" と "END_OVERTRAVEL" パラメータを使用して、選択したサーフェスのエッジを超えて延長できます。"APPROACH_DISTANCE" パラメータをスライスへの最初のアプローチ、"EXIT_DISTANCE" パラメータをスライスからの最後の引き上げに適用します。必要に応じてこれらの動作に "APPROACH_FEED" と "EXIT_FEED" を指定できます。それ以外は "CUT_FEED" が使用されます。これらのパラメータはすべて、「エッジの測定位置」(ENTRY_EDGE) と「クリアランスエッジ」(CLEARANCE_EDGE) パラメータ値で定義したツール上の特定の点を基準に測定します。
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パラメータ「ワークピース基準トリム」(TRIM_TO_WORKPIECE) を「はい」(YES) に設定すると、「クリアランスエッジ」(CLEARANCE_EDGE) および「エッジの測定位置」(ENTRY_EDGE) パラメータで値「中心」(CENTER) が考慮されます。その他の値は無視されます。したがって、アプローチおよび終了モーションを測定するためにツールの中心が使用されます。
「エッジの測定位置」(ENTRY_EDGE) が「ヒール」(HEEL)、「クリアランスエッジ」(CLEARANCE_EDGE) が「先頭エッジ」(LEADING_EDGE) の場合のパラメータ値に基づいたアプローチモーション、終了モーション、オーバートラベルモーションを以下の図に示します。
1. 参照部品 (選択したフェース)
2. ツール
3. APPROACH_DISTANCE + START_OVERTRAVEL
4. END_OVERTRAVEL
5. START_OVERTRAVEL
6. END_OVERTRAVEL
7. EXIT_DISTANCE + END_OVERTRAVEL
"CLEARANCE_EDGE" パラメータは、ツールが材料を離れる際の終了モーションまたはオーバートラベルモーションの測定に使用するツールの位置を指定します。
「ヒール」(HEEL) (デフォルト) - ツールのヒール。
「中心」(CENTER) - 工具の中心。
「先頭エッジ」(LEADING_EDGE) - 工具の先頭エッジ。
同様に、「エッジの測定位置」(ENTRY_EDGE) パラメータをツールが材料にアプローチする位置でのモーション測定に使用します。このパラメータは「クリアランスエッジ」(CLEARANCE_EDGE) と同じ値をとります (「クリアランスエッジ」(CLEARANCE_EDGE) がデフォルトです)。
以下の図は、"CLEARANCE_EDGE" によって異なるオーバートラベルモーションを示します。
1. 参照部品 (選択したフェース)
2. ワークピース
3. ツール
4. CLEARANCE_EDGE = HEEL
5. END_OVERTRAVEL
6. CLEARANCE_EDGE = CENTER
7. END_OVERTRAVEL
8. クリアランスエッジ = 先頭エッジ
9. END_OVERTRAVEL
部品全体を工具クリアランスの計算に使用します。つまり、「エッジの測定位置」(ENTRY_EDGE) が「先頭エッジ」(LEADING_EDGE)、または「クリアランスエッジ」(CLEARANCE_EDGE) が「ヒール」(HEEL) の場合、ツールは部品全体の断面に正接になります (以下を参照)。
1. ツール
2. 部品外形
3. カットモーション
この NC シーケンスはワークピースのフェース加工が目的なので、内部の島や、隣接するウォールなどのガウジ回避チェックは行いません。