修復ツールについて
修復ツールは、インポートしたデータの、問題のあるトポロジー接続や正接条件を自動的に修復するときに使用します。修復ツールでは、アクティブなワイヤフレームと、それに関連するすべての正接拘束またはその親サーフェスが入力となります。
修復ツールと一致ツールは、インポートされたモデルにアクティブなサーフェスセットまたはアクティブなコンポーネントが存在する場合にのみ実行できます。修復ツールと一致ツールでは、アクティブなコンポーネントまたはアクティブなサーフェスがあるコンポーネントのワイヤフレームまたはサーフェスを選択できます。
このツールは次の場合に使用できます。
• GTS ツリーにコンポーネントノードが 1 つだけ存在する。
• GTS ツリーに複数のコンポーネントノードがあり、そのいずれかが明示的に選択されてアクティブ化されている。
• コンポーネントノードのサーフェスのサブセットが明示的にアクティブ化されている。
• アクティブなコンポーネントのサーフェスのサブセット、またはアクティブなサブセットがあるコンポーネントが選択バッファ内にある。
• ワイヤフレームが選択バッファ内にある。
ワイヤフレームを選択してから修復ツールを選択すると、選択したワイヤフレームに関連するサーフェスが自動的に選択され、修復ツールに渡されます。正接拘束が満たされていない緑色のワイヤフレームなどを選択して正接を修復できます。
Import Data Doctor には、ワイヤフレームに関連するサーフェスを選択するオプションもあります。黒色で表示されているトポロジー接続の条件を満たしていないワイヤフレームや正接条件を満たしていないワイヤフレームなどを選択し、右クリックして「親サーフェスを選択」(Select Parent Surfaces) を選択することで、そのワイヤフレームの親サーフェスを選択できます。選択した親サーフェスをアクティブ化することで、修復に使用できます。
修復ツールでは、ワイヤフレームとそれに関連するサーフェス、アクティブなコンポーネントノード、またはコンポーネントのサーフェスセットが入力として使用されます。ワイヤフレームとそれに関連する正接を必要に応じて定義した後で、修復ツールを使用できます。修復ツールでは、サーフェスまたはその境界を変更することで、問題のあるすべてのトポロジー接続と正接条件を満たすように修復が行われます。修復ツールの「正接修復」(Repair Tangency) チェックボックスをオンにすることで、ワイヤフレームの満たされていない正接条件を修復できます。コンフィギュレーションオプション idd_repair_tangency を yes に設定した場合、「正接修復」(Repair Tangency) がデフォルトでオンになります。
修復ツールを使用することで、不必要な変更が生じる可能性があります。これを避けるため、サーフェスをフリーズします。サーフェスをフリーズすると、修復ツールでは、サーフェスの数学定義ではなくサーフェスの境界を修正することによって、データを修復できます。フリーズしていないサーフェスは、修復ツールを使用して自由に変更できます。たとえば、解析平面サーフェスがフリーズしていない場合、修復ツールによってそのサーフェスがスプラインサーフェスに再パラメータ化されて、そのジオメトリが平面でなくなることがあります。修復ツールによって特定のサーフェスが再パラメータ化されないようにするには、修復ツールを使用する前にサーフェスをフリーズする必要があります。解析サーフェスはデフォルトでフリーズされます。
特定のサーフェスの境界が修正されないようにするには、つまりサーフェスの定義と境界の両方が修正されないようにするには、修復ツールによって変更可能なコンポーネントのサーフェスのみをアクティブ化する必要があります。アクティブなサーフェスセットに含まれていないサーフェスは、修復ツールによって変更できません。
関連するサーフェスに対して実行可能な変更が過大に制限されている場合、修復ツールでトポロジー接続と正接を自動的に修復できないことがあります。そのような場合、アクティブなサーフェスを増やすかフリーズした拘束を除去することで制限を緩めるか、手動で修復する必要があります。