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流体ドメインの抽出
Flow Analysis のシミュレーションプロセスの最初のステップは、既存の CAD モデルから流体ドメインを抽出することです。 「Flow Analysis」 > 「流体ドメインを作成」(Create Fluid Domain) の順にクリックして、流体ドメインを作成します。「流体ドメインの作成」(Fluid Domain Creation) タブが開きます。
流体ボリュームの抽出の詳細を以下に示します。
「開口」(Openings) タブ - CAD サーフェスから自動的に認識されるサーフェスと面が含まれています。サーフェスの詳細については、サーフェスをクリックして、「サーフェスセット」(Surface Sets) ダイアログボックスに表示されるサーフェスを確認してください。ドメインから既存の穴を除去するには、穴を右クリックして「除去」(Remove) を選択します。
「シードサーフェス」(Seed Surfaces) タブ - 対象の特定のキャビティに対応するサーフェスとフェースが含まれています。これにより、ねじ穴から検出された追加のキャビティとモデルの外形のインデントを除外して選択できます。選択したサーフェスが「フェース」(Faces) ボックスに表示されます。「すべてのボイドを選択」(Select all voids) を使用すると、開口部のない完全に閉じているモデル内のシードサーフェスを自動的に選択できます。
シードサーフェスなし
シードサーフェスあり
「ドメイン」(Domain) - 流体ドメインの場合は、リストから「内部」(Internal) を選択します。
「シミュレーションに追加」(Add to Simulation) - 抽出されたドメインを、シミュレーションの流体ドメインとして自動的に追加します。
「シュリンクラップ」(Shrinkwrap) - 流体ドメインの抽出中に構成部品をマージします。場合によっては、通常のマージアプローチが流体ドメインの作成に失敗した場合、シュリンクラップオプションを使用できます。
- 流体ドメインのプレビューまたは再生成
- 選択した抽出を適用
- 終了
流体ドメインは、Flow Analysis ツリーの「ドメイン」(Domains) の下に表示されます。
モデル内の漏れのチェック
内部流れのシミュレーションで正確な結果を達成するには水密ジオメトリが必要です。Creo Flow Analysis で流体ドメインを作成するとき、マージされたアセンブリにギャップまたは開口部があってはなりません。「漏れを確認」(Check leaks)「最短パス」(Shortest Path) を使用して、このようなアセンブリ内のギャップを見つけることができます。
「漏れを確認」(Check leaks) ボタンを使用するには、下に示す手順に従います。
1. 「開口」(Openings) タブの「フェース」(Faces) ボックスで、少なくとも 1 つの開口部が含まれているすべてのサーフェスを選択します。
2. 「漏れを確認」(Check leaks) ボタンをクリックして、「漏れを確認」(Check leaks) の表示をアクティブ化します。
a. 漏れのないモデル - 外部サーフェスは半透明になります。流体ドメインに対応する内部サーフェスが緑色になります。
b. 漏れのあるモデル - すべてのサーフェスが緑色になります。
漏れのないモデルの例 - 開口部のある 3 つのサーフェスがすべてフェースとして選択され、「フェース」(Faces) ボックスに表示されます。
漏れのあるモデルの例 - 円形の開口部がある上面サーフェスはフェースとして選択されず、「フェース」(Faces) ボックスに表示されません。
3. スライダーを移動して、モデル内の緑色のサーフェスを検出された順序で表示します。検出されたサーフェスが内部サーフェスから外部サーフェスに遷移する位置を特定します。
「漏れを確認」(Check leaks) ツールの使用 - この例は、円のある選択されていない上面サーフェスが最初に緑色になる外部サーフェスであり、ここで漏れが生じていることを示しています。
「最短パス」(Shortest Path) ボタンを使用するには、下に示す手順に従います。
選択されている内部サーフェスと外部サーフェスの例
漏れのあるモデルの例 - 左側のイメージでは、円形の開口部がある上面サーフェスは選択されていません。赤色の線は、選択されている内部サーフェスから、モデル内の選択されていない開口部を通って、選択されている外部サーフェスに接続されています。
1. 「開口」(Openings) タブの「フェース」(Faces) ボックスで、少なくとも 1 つの開口部が含まれているすべてのサーフェスを選択します。
2. 「最短パス」(Shortest Path) ボタンをクリックして、「最短パス」(Shortest Path) ツールの表示を切り替えます。マージされたアセンブリの表示は半透明になります。「サーフェスセット」(Surface Sets) ダイアログボックスが開きます。
3. 流体ドメインに対応する内部サーフェスとモデルの外部サーフェスを 1 つずつ選択します。
4. 「OK」をクリックします。
a. 漏れのないモデル - ダイアログボックスが開き、漏れがないことを示すメッセージが表示されます。
b. 漏れのあるモデル - 赤色の線は、選択した内部サーフェスと外部サーフェスを接続します。この線は、モデル内の選択されていない開口部またはギャップを通ります。
5. 「最短パス」(Shortest Path) ボタンをクリックして、「最短パス」(Shortest Path) ボタンを終了します。
ドメインの分割
ドメインを選択し、「シミュレーションドメイン」(Simulation Domains) グループで 「ドメインを分割」(Split Domain) をクリックして、抽出した流体ドメインを分割します。
流体ドメインは、次の理由により分割されます。
回転ボリュームまたは移動ボリュームを固定ボリュームから分離するため。
固定または回転の 2 つのボリュームを分離するため。
平面または円柱の分割は、抽出されたドメインで実行されます。
ドメインを分割するには、次の手順に従います。
1. モデルツリーで、抽出されたドメインを選択します。
2. 「分割タイプ」(Split type)「平面」(Plane) または「円柱」(Cylinder) として選択します。
「平面」(Plane) - 分割する平面を指定し、「オフセット」(Offset) 値を設定します。
「円柱」(Cylinder) - 分割する平面を指定し、「中心点」(Center point)「半径」(Radius) を設定します。座標系に対して「デフォルト」(Default) または「カスタム」(Custom) を選択します。「カスタム」(Custom) を選択すると、参照座標系を指定する「座標系」(Coordinate System) ダイアログボックスが開きます。
3. をクリックして、分割操作に表示されるサイドを変更します。
4. をクリックします。「モデルツリー」(Model Tree) に分割ドメインが表示されます。
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